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「しめじ」はダイエットや健康にうれしい栄養がたっぷり!上手な保存方法や調理の時の注意点まで徹底解説【管理栄養士監修】

カロリーが低くてヘルシーなのきのこ類。カロリーが低いと栄養素が少ないと思われがちですが、きのこ類は低カロリーな一方で不足しやすい食物繊維やビタミンDをしっかり含んでいます。管理栄養士の中村りえさんが、しめじの栄養素やおいしく食べるための保存方法についてじっくり解説します!

カロリーが低いきのこ類、でもそれだけじゃないんです!

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しめじは食物繊維やビタミンDなどの栄養素が含まれる

食物繊維、ビタミンD、ナイアシンなどを含むしめじ。食物繊維は特に不足しがちな栄養素で、1日に必要な量は男性が21g、女性は18gですが、日本人の平均摂取量は14.4gしかありません。ぜひ積極的に摂りましょう。

ビタミンDはカルシウムの吸収を高める働きがあるため、カルシウムを含む乳製品や小魚と一緒に食べるのがおすすめ。

それ以外にも、ナイアシンや葉酸、ビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群を含みます。糖質や脂質をエネルギーとして活用するために必要になるのがビタミンB群。ごはんや麺類などと一緒に、忘れずに摂りたい栄養素です。

茶色のしめじと白いしめじの栄養成分はほぼ同じ

よくある茶色のしめじだけでなく、スーパーなどでは白いしめじも販売されていますね。エネルギーを比較すると100gあたり茶色のしめじも白いしめじも17kcalと同じです。食物繊維は茶色のしめじは100gあたり3.0g、白いしめじは2.8gとわずかな差です。

きのこの細胞壁に含まれる食物繊維の一種であるβグルカンは白いしめじが2.0g、茶色のしめじが1.8gと白いしめじのほうがわずかに多く含まれています。βグルカンは免疫力を活性化して、からだを守る能力の向上に働きます。

色によって栄養成分に大きな差があるわけではないので、料理の色合いや好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

しめじはダイエット中でも安心の低カロリー

しめじは100gあたり17kcalと低カロリー。ダイエット中でも安心して活用できますね。そして、ダイエット中に積極的にとりたい栄養素である食物繊維を3.0gも含んでいます。

食物繊維は消化・吸収されないで、小腸を通って大腸まで達する成分で、便秘予防やお腹の調子を整える役割があります。「便秘には食物繊維がいい働きをする」ということは一般的に知られていますが、それ以外にもダイエットにとってうれしい働きがあります。

コンビニやスーパーなどで売っている「血糖値の吸収を抑える」と表記されているトクホマークのついたお茶を見たことはありますか? それらのお茶には、特別な成分が入っているのではなく、食物繊維が含まれているのです。

食物繊維は、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度を低下させるなどの働きがあります。食後の血糖値の急激な上昇を抑えることで糖を脂肪として体内に保存するのを防ぐことから、食物繊維はダイエットの強い味方と言えるのです。

食物繊維といえばごぼうなどのかたくスジが多いものをイメージされるかもしれませんが、ネバネバするものから、水に溶けてサラサラした状態のものまで、実は多くの種類があるんですよ。

ひと手間かけて長持ち&おいしく!しめじの保存方法

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冷蔵庫でおいしさを1週間キープする方法

買ったままの状態で冷蔵保存した場合は、2~3日で使い切ります。

袋の内側に湿気がこもると水滴が発生しますが、しめじに水滴が付着すると傷みの原因になるので、キッチンペーパーで包んで保存袋に入れると1週間ほど日持ちがします。その場合も、キッチンペーパーが湿ってきたらキッチンペーパーを交換してください。

1週間以上保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。

冷凍するとうまみアップ!干ししめじもおすすめ 

実は冷凍保存することでしめじはもっとおいしくなります! きのこ類のうまみがでるのは細胞が壊れたとき。冷凍すると細胞膜が壊れるので、うまみをたっぷり感じられるというわけです。バラバラにしてから保存袋で冷凍しますが、冷凍したしめじは凍ったまま調理するのがポイント。

解凍すると水分が出て、うまみやビタミンB群などの水に溶けるビタミンが流れ出てしまいます。冷凍保存期間の目安は1カ月以内です。

 

また、干すことによってもうまみが凝縮され、おいしくなります。干すことによってビタミンDが増えたという研究結果も報告されており、おいしさだけでなく栄養面からもおすすめできます。

いまさら聞けない!しめじ調理の基本

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しめじは洗わなくてOK!

しめじは洗うと風味が落ちるため、洗わずに使ってください。気になる汚れがあるときは、湿らせたキッチンペーパーや布巾で拭います。

白い綿のようなものはカビではありません!

しめじの表面や石づきなどにふわっとした白い綿のように見えるものが付いていることがあります。気になりますよね。でも、これは気中菌糸(きちゅうきんし)といわれるものでしめじの一部。菌類であるきのこは、表面に菌糸を伸ばしていますが、それが目立つ状態になると綿のように見えてカビと勘違いされやすい状態になってしまいます。安心して食べることができます。

ただし、緑色のものの場合は、青カビなので食べないようにしてくださいね。

 

撮影/田中麻以(小学館)

 

【参考】

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2019年」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書P.165
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
・厚生労働省「国民健康・栄養調査(平成30年)」第1部 栄養素等摂取状況調査の結果P.60
https://www.mhlw.go.jp/content/000615343.pdf
・株式会社ホクト「きのこ総合研究所」
https://www.hokto-kinoko.co.jp/corporate/kenkyu/sekainokenkou/
・農林水産省「報道・広報」aff(あふ) バックナンバー 2016
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1610/spe1_03.html
・厚生省 「e-ヘルスネット」ダイエット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
・厚生労働省 「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・キノコ類についての食品栄養学的研究 菅原龍幸 日本食生活学会誌Vol.10 No.4(2000)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh1994/10/4/10_4_111/_pdf
・農林水産省「報道・広報」aff(あふ) バックナンバー 2016年
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1610/spe1_04.html
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
・「その調理、9割の栄養捨ててます!」東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部監修 世界文化社

(すべて最終参照日 2020/07/08)

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