「おそうめんにかき揚げや油炒りを添えるのは、栄養を補うためなのよ」
null文月(7月)の「鈴木登紀子料理教室」の献立は、夏野菜をたっぷり使ったお料理とともに、七夕をイメージした献立が供されます。糸のように美しいそうめんは天の川。年に一度の逢瀬に心逸る織姫に思いを寄せています。そして、牛フィレのステーキをたくましく凜々しい彦星に見立てます。
「キンと冷えたおそうめんは暑い夏にホッとしますけれど、これだけではなんだかもの足りない。栄養も足りないのです。
そこで、精進揚げやかき揚げ、油炒りなどをを添えてお出しするの。たくさんでなくていいのよ。大きく口を開けなくていいように、小さめのものをね。お野菜ならお薬味をたっぷり用意して、ぜひ、溶きがらしで召し上がってみてくださいな。ツンとコクのある辛味がよく合いますから。まぐろのお刺身も溶きがらでいただくととってもおいしいのよ」(ばぁば)
文月の献立より
nullそうめん
えびと帆立の小さなかき揚げ
なすの油炒り
薬味(おろししょうが、みょうが、溶きがらし)
めんつゆ
「えびと帆立の小さなかき揚げ」「めんつゆ」の作り方
null「えびと帆立の小さなかき揚げ」
小さなかき揚げにするには、小さめのパイレックスなどの容器を作りたい個数分用意し、それぞれの容器に具材を入れて衣を絡めるのがポイント。これなら衣がダマにならず、大きさも揃ったかき揚げが作れます。
今回は、以前ご紹介した「えびと三つ葉のかき揚げ」に帆立貝を加えています。作り方については、『「えびと三つ葉のかき揚げ」のこしていきたい母の味【93歳・登紀子ばぁばの愛情たっぷりごはん】』#3の動画を参照してください。
「そうめん」「めんつゆ」
そうめんとめんつゆの作り方については、『のこしていきたい母の味「めんつゆとおそうめん」【登紀子ばぁばの愛情たっぷりごはん】#2』こちらの動画を参考にしてください。
そうめんは、ゆで上がってからが勝負! 流水の下で“お洗濯するように”ジャブジャブとぬめりが取れるまで洗います。また、ご紹介しているめんつゆは、材料を全部鍋に入れて火にかけるというもの。簡単にできて、冷蔵庫で4~5日は日持ちします。
「なすの油炒り」の作り方
null材料(2人分)
なす 2本
サラダ油 大さじ2
作り方
(1) なすはさっと洗ってよく水気を拭き取っておく。
(2) へたを落として縦半分に切り、さらに薄切りにする。
(3) 小さめのフライパンを熱してサラダ油を引き、なすを加える。油がよく絡み、しんなりするまで炒める。
(4) 器に盛り、めんつゆにつけながらいただく。
PROFILE
鈴木登紀子(すずきときこ)
日本料理研究家。1923年11月に青森県八戸市に生まれる。46才で料理研究家としてデビュー。東京・武蔵野市の自宅で料理教室を主宰するかたわら、テレビ、雑誌等で広く活躍。『きょうの料理』(NHK・Eテレ)への出演は、50年近くになる。『ばぁば92年目の隠し味』(小学館)はじめ著書多数。