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ヌルヌルして皮むきが大変な「里芋」の下ごしらえは、電子レンジ&フライパンがおすすめ【ちょこっと漬け♯53】

料理研究家の沼津りえさんが、旬の野菜を手軽に漬ける「ちょこっと漬け」を、動画で楽しく紹介する連載企画。

今回は、秋が旬の「里芋」。ちょこっと漬けにする前に、手軽に下ごしらえする方法を教えてもらいました。調理前に電子レンジやフライパンで加熱しておくと、皮がスルッとむけて調理もスムーズに!

ヌルヌルしてむきにくい…「里芋」の皮むきを解決!

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加熱するとホクホクしてとってもおいしい里芋ですが、調理前に皮をむくのが面倒……という人も多いのではないでしょうか。私も、特に小さめの里芋の皮むきは正直、苦手です!

ヌルヌルして滑りやすいうえ、皮が厚めになってしまうと実が小さくなって、とっても残念……。さらに軟らかくなるまで調理に時間がかかるのも難点です。下ごしらえ済みの里芋が真空パックや冷凍で売られている理由がよく分かりますよね。とはいえ、やっぱり旬の時期は生の里芋をおいしく食べたい!

「電子レンジやフライパンで加熱してから皮をむくと、軽く包丁を入れるだけで皮をスルッと簡単にむくことができます。さらに早く軟らかくなるので、煮込んだりする調理時間も短縮できて、時短に一役。加熱時間を調整すれば、そのまま食べてもおいしいので、覚えておくと里芋料理がもっと身近に楽しくなるはず!」(以下「」内、沼津さん)

その方法、ぜひ知りたいです! 早速、チェックしてみましょう。

電子レンジで加熱すると、皮がスルッと気持ちよくむける!

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【作り方】

(1)里芋をよく洗う

里芋はタワシなどでこすって汚れを落とし、よく洗います。

(2)里芋を1つずつラップで包む

里芋を1つずつラップで包み、耐熱容器に入れます。

「今回は、里芋1個50〜60gが目安。加熱時間は里芋の大きさによって変わるので、様子を見ながら調整してください」

(3)600Wの電子レンジで3分加熱する

600Wの電子レンジで3分加熱します。

「煮物にしたり、この後調理する場合は、加熱時間は3分でOK。そのまま食べる場合は、上下を返して1分30秒ほどさらに加熱します。中心までしっかり加熱されるよう、加熱時間を調整してくださいね」

(4)皮をむく

生の時とは違って、包丁を軽く入れるだけで、皮がスルスルッとむけて気持ちいい!

「ものによっては、包丁を使わなくても、手で簡単にスルッとむけます。皮が薄くむけるのでゴミも減るし、何より無駄がありません。電子レンジで加熱しているので、栄養が逃げないのもうれしいですね。軟らかくなっているので、切るのも簡単です」

(5)できあがり!

通常だとヌルヌルする里芋の皮を、ストレスなく簡単にむいて、下ごしらえできました。

「里芋はサラダに入れたり、潰してコロッケにしてもおいしいですよ。おみそ汁や煮物を作る時など、硬い状態から煮ると時間がかかってしまいますが、電子レンジで軽く加熱しておくと、煮る時間を短縮できるので調理がグンとスムーズになります」

フライパンで蒸し焼きにすると旨味が凝縮されホクホクに!

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【作り方】

(1)里芋を半分に切る

電子レンジの時同様に里芋はよく洗ってから、半分に切ります。

(2)切り口を上にして、フライパンに並べる

切り口を上にして、フライパンに里芋を並べます。

「切り口を下に向けるとヌメリが出て、焦げついてしまうので、切り口を上に向けるのがポイントです」

(3)水を入れて、蒸し焼きにする

水を100ml入れ、強火にかけます。水がフツフツしてきたらふたをして、弱火にして8分ほど加熱します。

「ゆでると旨味が水に流れてしまいますが、蒸し焼きにすると旨味が凝縮されて濃厚な味に!」

(4)串を刺してスッと通ればOK!

里芋に串を刺してスッと通れば完成です。硬い場合は、火が通ったものを先に取り出してから、ふたをして、さらに弱火で1〜2分加熱しましょう。

「里芋は大きさがまちまちなので、大きさによって火が通る時間が異なるため、様子を見ながら加熱時間は調整してください。この後、煮込んだり、調理に使う場合は少し硬めでも大丈夫ですよ」

加熱時間を長くして水分がなくなった場合は、少し水を追加してください。大きな里芋の場合は、4等分に切るといいかもしれません。里芋の大きさに合わせて、様子を見ながら調整してくださいね。

(5)皮をむく

こちらも包丁を軽く入れるだけで、スルッと皮がむけて、見ているだけでも気持ちい〜!

「電子レンジよりも水分が抜けないので、蒸し焼きの方がふっくら仕上がりますね」

(6)できあがり!

「しっかり中まで火が通っていれば、そのままオリーブオイルと塩をかけて食べるのもおすすめ!」と沼津さん。

煮込んでいないので、里芋特有のねっとりした食感ではないのですが、ホクホクした中にちょっとシャキシャキした歯応えが残り、またひと味違ったおいしさを楽しめます。旨味がギュッと凝縮されているので、コロコロに刻んで、サラダのトッピングにしても良さそうです。

次回は、この里芋を使ったちょこっと漬けをご紹介します!

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。Instagram@rienumadu

 

取材・文/岸綾香

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