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カリカリ麺にピリ辛あんが絡む!カット野菜と冷凍シーフードミックスで作る「酸辣あんかけ焼きそば」【スヌ子さんの焼きそばレシピ#3】

忙しい時でも手軽に作れて大活躍する、本当においしい「焼きそば」のアイディアレシピを料理家・稲葉ゆきえさん(愛称スヌ子さん)に教えてもらう連載企画。

第3回目は、香ばしくカリカリに麺を焼き上げて、熱々のあんをたっぷりかける「酸辣あんかけ焼きそば」を教えてもらいました。野菜も魚介もたっぷりでごちそう感も満点! 年明けおせちに飽きた頃、ぜひ作ってみませんか?

カット野菜&冷凍シーフードの「酸辣あんかけ焼きそば」

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今回は、いつもの焼きそば用の麺を、ごま油でカリカリに焼き上げて、ひと味違ったかた焼きそば風に仕上げるのが特徴。忙しい人のために、具材はカット野菜や冷凍のシーフードミックスを使って、包丁で切らなくても手軽に作れる方法をスヌ子さんが提案してくれました。

【材料】(1人分)

焼きそば用の麺・・・1

ごま油・・・適量

ミックス野菜(もやし、ニラなど)・・・ひとつかみ

ミニトマト・・・2

冷凍シーフードミックス・・・1/2カップ

ラー油・・・小さじ1

[あんかけの素]

水・・・1/2カップ

ポン酢・・・大さじ2

しょうが(すりおろし)・・・少量

片栗粉・・・小さじ1

 

麺は市販の焼きそば用のものを使います。

※今回は、カット済みの市販のミックス野菜を利用。もやし、ニラ、にんじんが混ざっているものを使いました。

【作り方】

(1)水にポン酢、すりおろしたしょうが、片栗粉を加えてよく混ぜ合わせ、あんかけの素を作っておく。

あんかけの素は先に作っておいた方が、焦らず失敗しません。ポン酢で味付けするので、いろいろな調味料を合わせなくても味が簡単に決まりますよ。

「シーフードミックスの魚介類の臭み消しとして、ここですりおろしたしょうがを少量加えておきましょう」(以下「」内、スヌ子さん)

(2)麺を600Wの電子レンジで約30秒加熱する。このひと手間で、麺がほぐしやすくなる。

「そのまま麺を使うとブチブチ切れやすいので、最初に600Wの電子レンジで約30秒加熱します。麺はそのまま袋ごと入れて大丈夫。このひと手間で麺がほぐれやすくなります」

(3)フライパンを強火にかけて温めた麺を入れる。麺にこんがりと焼き色がついたらひっくり返してごま油を加え、麺の表面がカリッとするまで中火で香ばしく焼く。

通常、焼きそば用の麺の表面には、麺がくっつかないように油が塗ってあることがほとんど。その油はクセがあっておいしくはないので、まずはしっかりと焼いて、油を焼き切ってしまうことが上手に仕上げるコツだそう。

「古い油を焼き切ったら、新しいごま油を少しずつ加えて、麺の表面がカリカリになるまで香ばしく焼き上げましょう。麺がパリパリになったら、一度器に取り出して、同じフライパンであんかけを作ります」

(4)ポリ袋にミックス野菜、半分に切ったミニトマト、冷凍シーフードミックスを入れ、ラー油を加える。ポリ袋に空気を入れて振り、ラー油を全体になじませる。

この時、手でもむと野菜がしんなりしてしまうので、ポリ袋に空気を入れて上下によく振ってなじませればOK。具材全体が、まんべんなくラー油をまとうようにしてください。

「野菜や魚介類が油でコーティングされると、加熱した時に一気に火が通るので、このひと手間で、短時間でパリッとおいしく仕上がるんですよ」

(5)作っておいたあんかけの素をよく混ぜ、フライパンに入れる。強火にかけ全体がふつふつと沸いたら、ポリ袋の中身を加えて、ざっと全体を混ぜていく。

「あんかけの素は、多めの液体に少量の片栗粉を混ぜているので、ダマになるのを防ぐことができます。よく混ぜて白濁させてから、フライパンに入れてください。野菜と魚介類を加えたら、全体をざっと混ぜ合わせましょう」

(6)火を弱め、ふたをして1分間蒸し煮にする。軽く混ぜ合わせ、全体が煮詰まったらOK。

「ふたをしてしっかり蒸し煮にすることで、シーフードの旨味があんにじっくり溶け込みます。油でコーティングされた野菜は、一気に火が通ってシャキシャキの食感に」

(7)カリカリに焼いた麺の上に、熱々のあんをかけたら、できあがり!

「焼きそばが冷めていても、あんがすごく熱いので、慌てなくても大丈夫ですよ」と、スヌ子さん。

ひとくち食べると、パリパリの麺に熱々のあんがよく絡んで、まるで中華料理店で出てきそうな本格派の味わいに。古い油をしっかり焼き切っているので、麺がカリッと香ばしく、いつもの焼きそばとはひと味違った雰囲気です。あんには魚介の旨味がまろやかに溶け込んで、ミニトマトの酸味と旨味も複雑に重なり、いいアクセントに。今回は手軽なミックス野菜を使いましたが、シャキシャキした食感がちゃんと残っていて、食べ応えも充分です。

「もっと麺をカリカリに仕上げたい人はごま油を足して、揚げ焼きにするようなイメージでしっかり焼きつけてください。子どもも食べるのであまり辛くしたくない人は、ポリ袋で混ぜる時に、ラー油の替わりにごま油やサラダ油でコーティングを。逆に辛いのが好きな人は、お好みでラー油をもっと足してくださいね」

いかがでしたか? ミックス野菜や冷凍シーフードミックスを利用すれば、食材をカットする手間を省けるのもうれしい限り。具だくさんでボリューム満点なので、男性や食べ盛りの子どもたちも喜んでくれそうな一皿ですね。

次回は、隠し味にカレー粉を利かせた「大人のナポリタン焼きそば」をご紹介します。

【取材協力】

稲葉ゆきえ

料理家。スヌーピーが大好きで、自身の顔も似ているため、「スヌ子さん」の愛称で親しまれる。雑誌編集者時代、育児休暇中に始めた料理ブログで独創的なアイディアレシピを紹介して人気に。2009年に自宅で料理教室をスタートし、翌年には東京都・日本橋に『ギャラリーキッチンKIWIを開設。2011年に16年勤めた出版社を退社し、料理家として独立。現在、料理教室はいつも満席で、2児の母として、雑誌編集者、ワーキングマザーの視点を生かした新しいおうちごはんのあり方を提案する。著書に『酔いどれスヌ子の麗しごはん 賢い手抜きで「センスがいいね」とほめられる111皿』(小学館刊)など。

 

取材・文/岸綾香

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