【掃除用品/車・バイク用品】物置が置ければ…消防法の壁
null戸建ての場合、家の中の収納スペースが限られていても、屋外に物置などを設置することである程度の収納スペースの確保が可能。しかし集合住宅の場合、それができる自由度はかなり限られます。
というのも、集合住宅のベランダやバルコニーは災害時に住民の避難経路として使用することが想定されています。そのため物置や自転車、大きな観葉植物といったものを置くのは、避難経路を妨げてしまうため、消防法違反になってしまうケースが多いのです。
とりあえず物置さえあれば……そんな事例をご紹介します。
「ぞうきんとバケツの掃除用具。ベランダに置いておくことは出来ないので室内に保管するしかないが、衛生面が気になるので段ボール箱で収納を作った」(48歳男性/コンピュータ関連/マンション)
「夫のオイルまみれのバイク用品。大きいビニール袋に入れて、ベランダに置いてある」(51歳女性/その他/アパート)
「主人の趣味がバイクで、自分でカスタマイズもする。しかし外収納がなく、ゴツくて大きい部品を部屋の中に置いておくしかない。汚れも多少あったりするし、邪魔で仕方ない」(48歳女性/その他/アパート)
実際に置けるものと置けないものについては、各集合住宅の規定や、ベランダの幅などによっても異なりますので、気になる人は確認してみましょう。
【来客用の布団】ベッド派でも押し入れが必要に
null今の時代はベッドで寝る人が増えているためか、和室が減少しているそう。そのため押し入れがない集合住宅が増えており、そのことでさまざまな不都合が生じていることが分かりました。
「羽毛布団をしまう場所がないので、吹き抜けの二階の部屋にかけている。人が来たら見せられない」(45歳女性/営業・販売/アパート)
「押し入れがないので、羽毛布団や毛布の収納に困る。とりあえず圧縮袋に入れて片づけている」(42歳女性/主婦/アパート)
「予備布団。ベッド下収納に入れた」(35歳女性/その他/アパート)
「客用布団。親戚からの贈り物なので処分もできず、布団収容袋に入れてタンスを圧迫し続けている」(58歳女性/主婦/アパート)
誰かが家に宿泊する際、日本人の住宅事情において来客用のベッドを設置するのは難しく、多くの家庭では来客用の布団を準備しているようです。しかし押し入れがないと収納することができず、困っている人が多い模様。圧縮袋を使う手もありますが、それはそれで圧迫感があるようです。
【泥&水で汚れたもの】玄関まわりの広さは、意外と重要!
null家の顔ともいうべき玄関ですが、現代社会では昔と違って来客が減っている家も多く、狭くなっている傾向にあります。確かに玄関を広くするなら別のスペースを広くしたいという気持ちも理解できますが、そのことによって困ったことも多いようです。
「玄関が狭いので、外遊びグッズ等玄関に置きたいものが置けず困る」(37歳女性/主婦/アパート)
「サッカーボールの置き場所がない」(28歳女性/主婦/アパート)
「子供が外で遊ぶボールとか砂場、縄跳びと細々したもの。 小さいラックを買って収納している」(32歳女性/主婦/アパート)
「一輪車。外に遊びに行くときにすぐ出せるように玄関の中に置くしかなかった」(56歳女性/主婦/マンション)
「玄関が狭いから傘が置けない」(47歳男性/その他/アパート)
これらの意見でよくわかるのは、玄関まわりに置くのは靴だけではないということ。特に小さい子どもがいる家庭では、遊び道具を玄関まわりに収納することが多いようです。そして誰しも必要となるのは傘! 一人暮らしならいいですが、家族の人数分あるとかなりかさばります。
【アウトドアグッズ】買ったはいいけれど、置き場所が…
nullコロナ禍をキッカケに加速したアウトドアブーム。その醍醐味のひとつにテントなどのアウトドアグッズにこだわる楽しさがあります。しかし収納場所が確保できない状態でアウトドアグッズをそろえてしまうと、家の中が大変なことになりかねません。
「アウトドアグッズが多すぎて収納に困る」(44歳男性/金融関係/マンション)
「キャンプテントを購入したが、車に置いたままになっている」(57歳女性/総務・人事・事務/マンション)
「キャンプ道具。オフシーズンは実家に置いてもらうことにした」(50歳女性/主婦/マンション)
家にアウトドアグッズの収納場所がない場合の対処法として今回一番多かったのは「実家に置く」。ほかミニバンやSUVのような荷室が広い車の場合は、アウトドアグッズを収納しておくケースもあるようです。
【その他】ゴルフバッグ、釣り具…こんなものも困るんです
nullアウトドアグッズ以外にもゴルフバッグやスキー用具、さらには冬用タイヤなど。収納場所に困る大きなグッズはいろいろあるようです。
「冬用タイヤ。バルコニーは外なので傷みが早くなるから、できれば家に入れておきたい」(56歳女性/主婦/マンション)
「釣り具。滅多に使わないし縦に長いし、折れやすいので邪魔。靴箱周辺に立てかけている」(30歳女性/主婦/アパート)
「ゴルフバッグ。実家に置いている」(30歳女性/営業・販売/マンション)
「スノーボードグッズ。実家に置いてもらっている」(26歳女性/コンピュータ関連以外の技術職/マンション)
置き場所がない場合の実家に置かせてもらう以外の方法としては、近隣のレンタル倉庫を契約し、そこに収納する方法もあるようです。実家へ置くのは親や同居家族が問題視していないならいいかもしれませんが、一度家を出た以上好意に甘えるだけなのは考えもの。そのうち「うちは物置じゃない」とクレームがくるかもしれません。
生活すれば、ある程度物は増えるものですが、この時代はあらゆるものを他人と共有するシェアサービスも豊富です。
代表的なものはカーシェアですが、ほかにもアウトドア用品などもシェアリングサービスがあるので、収納場所がない人はこういったサービスを利用するのも手。もしくはレンタル倉庫などを活用し、誰からも迷惑がかからない収納を目指しましょう。
東京都出身、千葉県在住。短大の春休みより某編集部のライター見習いになり、気が付いたら2022年にフリーライター歴25年を迎えていた。現在は雑誌『DIME』(小学館)、『LDK』(晋遊舎)などで取材・執筆を行うほか、『kufura』などWEB媒体にも携わる。
執筆ジャンルは、アウトドアや子育てなどさまざま。フードコーディネーターの資格も持つ。