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「大掃除を手放した」整理収納アドバイザー・ひでまるさん。「リスト化」と1日1 カ所の小掃除で、もう汚れやモノを溜め込まない

気がつけば年の瀬ですね。「大掃除をせねば」と泣いている人はいませんか? SNSを中心に、その心地よい暮らしぶりが大人気のルームスタイリス・整理収納アドバイザーの安藤秀通(通称「ひでまる」)さんは、「大掃除を手放した」といいます。そのコツは、毎日のお掃除と計画性にあり!

日々の隙間時間に掃除して、リセットしやすく保つ

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『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』(小学館)

この11月に『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』を刊行したひでまるさん。ルームスタイリングは数カ月待ちと引っ張りだこで、つねに大忙し。にも関わらず、パートナーと2人暮らしをする築35年のリノベマンションをきれいに保つ秘訣とは?

Instagramのフォロワーさんにもよく“マメだ”と言っていただきますが、どちらかと言えば私は雑(笑)。忙しいとお見せできない散らかりようです。

ただ一つ自信をもって言えるのは、お部屋がすぐにリセットができるようになっていることです」(以下「」内、ひでまるさん)

 

インターフォンの上やドアノブなどを、ささっと掃除。

ひでまるさんは、毎日おうち全体のお掃除はしないと言います。その代わり、お湯を沸かしている間や、電子レンジを使っている間、お出かけ前にぽかっとできた10分などの隙間時間に、ティッシュやウェットティッシュで気になった部分をさっと拭くなどの“ちょこちょこ掃除”をしているそうです。

1日1カ所、短い時間からで構いません。気が付いたら掃除するクセをつけると、お客様がくるときなどリセットしたいタイミングがラクになります

掃除にまつわる「布」を廃止して、心身ともにラクになった

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キッチンとリビングの間に『無印良品』のボックスに入れたアルコールタイプの除菌シートを常備。

ひでまるさんが拭き掃除に愛用しているのは、ティッシュやアルコールタイプの除菌ウェットティッシュです。雑巾やモップなどを使わなくてよいのかと、ほっとします。

「クリンネストというお掃除の資格をとったときに、雑巾を清潔に保つ大変さを知りました。きれいに水ですすいで、漂白剤につけたとしても、濡れた状態だと一晩で菌が何百倍にも増えてしまうそうです。それでまた掃除をしても、菌を塗り広げてしまうだけ……。漂白をするのも手間ですし、干しておく場所なども必要になるので、掃除にまつわる“布”は廃止しました。

ウェットティッシュできれいに拭くコツは、一度拭いた場所に戻ってくるのではなく、一方向から少しずつずらしながら拭いていくことです」

大掃除は「年間スケジュール」で手放せます

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「大掃除を1日で終わらそうとして力尽きていました」と笑う、ひでまるさん。

「私自身、会社員時代は大掃除をできないまま年越しすることが多くて、自己嫌悪に陥っていました。だから今は年間スケジュールをたてて、年末一気に大掃除するのは手放しました。

年間で割り振ると、気力も体力も、そしてお財布もラクです」

<ひでまるさんの大掃除スケジュール>
・春夏

エアコン、レンジフード、お風呂など、お金がかかるプロへの依頼は年に1回、春夏のどちらかに。

・夏場
7月に窓拭きなど、水回りの大掃除。

・冬場
冷蔵庫の中の食品を全て出して拭き上げる。寒い時期なので、食品が傷みにくい。

2週間程度で行うなら箇条書きで「リスト化」する

とはいえ、年末年始に家全体を大掃除すると、なんだかすっきり。気分よく年越しできるのは、日本人のサガでしょうか?

ひでまるさんによると、大掃除を12月の2週間〜1カ月程度でやりきりたいなら“リスト化”がおすすめとのこと。

「ノートの1ページでも、なんでも構いません。書き出して張り出すと、家族も自分ごとにしやすくなります。また、リスト化しておくことで、家族の間で得意そうな掃除を割り振りやすくなりますよ。

この際、例えば“カーテンを洗いながら窓を拭く”とか“換気扇を洗った後にコンロを掃除する”とか“土間に水を流してドアを拭く”などといったふうに、動線を考えて順序立ててリストアップしていきます。順序が逆になったことで、せっかくお掃除をしたのにまた埃だらけ!ということも防げます。

あとは“今日は1時間あるからコレができるな”というふうに、把握しやすくなる。書き出してある大掃除が一つひとつ消えていくのは気持ちいいですよ」

 

ひでまるさんが愛用する『無印良品』のお掃除用品。ボトルもシンプルかつコンパクトで収納しやすい。
『オーサムストア』は、パッケージが可愛いのでお気に入りなのだそう。

ちなみに、大掃除に合わせて、専用洗剤や掃除道具などを新たに購入する人もいるかもしれません。でもひでまるさんは、普段から「重曹」「クエン酸」「セスキ」の3種のみ。

専用洗剤はそれだけで場所をとるので、マルチに使えるこの3つを組み合わせています

むやみやたらにモノを増やさない。これも鉄則のようです。

捨てるのは悪くない。一歩ずつ始めてみましょう

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大掃除に合わせて、モノをたくさん捨てる人は多いでしょう。ゴミ袋の山を見ると、そのときは心が痛むかもしれません。

モノを捨てる痛みをちゃんと知ると、自分のモノの選び方に慎重になると思います。結局、モノを増やしちゃう人って、モノを捨てる痛みを知らない場合が多いので。

もし、オークションサイトに売ろうと思っているのなら、売るモノを置く棚とか収納する部屋は作らず、今すぐに売ってください。

“好き”だけが並ぶ部屋作りは、センスではなくて“ルール”です。それさえ知れば、大丈夫。自分には無理と思わずに、始められるところから1歩踏み出していただくと、その1歩が積み重なって、必ず自分の理想のお部屋に繋がっていくと思います」

【取材協力】
安藤秀通さん

Room Stylist、整理収納アドバイザー。「ひでまる」として、東京都杉並区の築35年、47㎡のリノベマンションでの男性パートナーとの2人暮らしを、SNSを中心に発信。幅広い世代に話題を呼ぶ。ディズニーストアや美術館、水族館のミュージアムショップで8年間VMD(ビジュアル マーチャンダイジング)を学んだ経験を活かしたルームスタイリングは、数カ月先まで予約が埋まるほど。部屋作りの情報を詰め込んだルームツアー付きセミナーを自宅にて開催し、人気を博している。セミナー、コラム執筆など、多方面で活躍中。202311月に初となる著書『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』(小学館)を発売。

https://www.instagram.com/hidemaroom/

『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』著/  安藤秀通(ひでまる)(1,650円税込み・小学館)

センスはいらない、部屋はルールで整える!

インテリアの提案がツボすぎる!と、SNSでも大人気のRoomStylist・整理収納アドバイザー、ひでまるさん。『NHK WORLD JAPAN』 でも話題になり、インスタグラムのフォロワーは9.5万人! 注目の集まる中、本名の安藤秀通として、初の書籍です。
この本では、45 個の“ひでまルール” をご紹介。今より必ず部屋が大好きになれる“ルール” です。読みながら自分と向き合う、癒しの時間を過ごしませんか?

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ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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