こんにちは、島本美由紀です。連載81回目は「洋梨」。人気のラ・フランスやル・レクチェ以外にもさまざまな品種がありますが、和梨に比べてどれも香りが強く、果肉もとろんと舌触りがよく柔らかいのが特徴です。洋梨は収穫後も追熟するため、正しく保存をしないと熟成しすぎて傷んでしまうことも。洋梨の状態に合わせて上手に保存をしていきましょう。
美味しい洋梨の選び方
null洋梨は全体的にふっくらとしていて、手に持ったときにズシリと重いものを選びましょう。大きさや形については、あまり気にする必要はありませんが、皮に傷がついているものや部分的に柔らかくなっているものは避けます。
香りが強く、軸がシワっぽくなっているものは完熟している証拠。まだ熟しきっていないものについては、常温保存で追熟させて食べごろになるのを待ちましょう。
洋梨の常温保存の仕方
null洋梨は収穫後も追熟する果物なので、気温の高い場所に置いておくと熟成が早まります。完熟前の洋梨については、新聞紙などに包んで直射日光や温度の高いところを避け、涼しい場所で保存しましょう。
すでに熟している洋梨については、常温ではなく次にご紹介するように冷蔵庫で保存したほうが長持ちさせることができます。
洋梨の冷蔵保存の仕方
null洋梨は常温だとどんどん熟成が進んでしまうので、すぐに食べない場合は必ず冷蔵庫で保存します。
・ポリ袋で二重に包む
洋梨はエチレンガスに反応する果物なので、りんごやアボカドが近くにあると追熟が早まります。冷蔵庫で保存する場合は、ポリ袋で二重に包んでから野菜室に入れると長持ちします。
洋梨の冷凍保存の仕方
null洋梨はカットした状態で冷凍することができます。美味しくいただくためにも、洋梨は必ず完熟したものを冷凍するようにしてください。
・半分にカットしてから冷凍する場合
洋梨は皮つきのまま縦半分にカットします。ラップで包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。食べるときは、自然解凍してからスプーンで直接果肉をすくってシャーベットのようにしていただきます。
・食べやすくカットしてから冷凍する場合
皮をむいた洋梨を食べやすい大きさにカットし、そのまま冷凍用保存袋に入れて冷凍します。自然解凍してからシャーベットのように食べたりスムージーなどに使う、もしくは凍ったまま煮込んでジャムやソースにすることもできます。
洋梨の保存期間の目安
null追熟に注意しながら保存をすると、香りや美味しさはそのまま、しっかり長持ちさせることができます。
・常温保存の場合の目安
洋梨の熟成状態にもよりますが、保存期間は4~5日。すでに完熟している洋梨については、常温ではなく必ず冷蔵庫で保存してください。
・冷蔵保存の場合の目安
ポリ袋で二重に包んで野菜室で保存すると、1週間から10日ほど長持ちさせることができます。
・冷凍保存の場合の目安
皮つきのまま半分に切ったものも、皮をむいて食べやすい大きさにカットしたものも、それぞれ約1カ月間保存が可能です。
簡単レシピ!「ラ・フランスのスムージー」
null今回はラ・フランスの甘みをダイレクトに味わえる、とっても簡単なスムージーの作り方をご紹介します。
・砂糖なしでも甘くておいしい!
作り方はとても簡単。皮をむいて食べやすくカットしたラ・フランス1~2個と少量の水をミキサーに入れて撹拌すれば、あっという間にスムージーの完成です。砂糖を加えなくても、ラ・フランスの甘さだけで美味しくいただけます。
さっぱり味が好きな場合は、ざく切りにして冷凍した小松菜やキウイをミキサーにいっしょに加えれば、さわやかなグリーンスムージーになりますよ。
いかがでしたか? 洋梨は常温だとどんどん追熟してしまうので、すでに食べごろになっている洋梨については、冷蔵庫で保存して早めにいただくのが美味しく食べるためのポイントです。どうしてもすぐに食べきれない場合は、冷凍するのがおすすめ。上手に保存をして、ご家庭で洋梨の芳醇な香りと濃厚な甘さを楽しんでくださいね。
構成・文/土田奈々子