こんにちは、島本美由紀です。連載75回目は「かぼちゃ」。優しい甘さが魅力のかぼちゃは、子どもから大人まで大人気。煮物やスープといったおかずはもちろん、プリンやケーキなどのデザートにも幅広く活用することができます。鮮度と美味しさをしっかりキープしながら上手に保存をして、この秋はかぼちゃを使ったいろいろな料理にチャレンジしてみてください。
美味しいかぼちゃの選び方
nullかぼちゃをご家庭で上手に保存するためにも、店頭では新鮮で美味しいかぼちゃをしっかりと見極める必要があります。
・ずっしりと重量感のあるものがおすすめ
丸ごとのかぼちゃを購入する場合は、見た目よりも重量感のあるものを選びましょう。形が整っていて色が濃く、皮が黒っぽいものほど甘みがあるとされています。ヘタの周りがくぼんでいたり、ヒビが入るなど乾燥しているものは、完熟している証拠です。
カットものの場合は、肉厚で色鮮やかなもの、また種がぎっしりと詰まっているものを選ぶようにするといいでしょう。
かぼちゃの常温保存の仕方
null丸ごとのかぼちゃの場合は、常温保存が可能です。風通しのよい涼しい場所を選んで、そのまま保存してください。カットものの場合は、必ず以下にご紹介する方法で冷蔵、もしくは冷凍保存をしてください。
かぼちゃの冷蔵保存の仕方
nullかぼちゃを冷蔵保存する場合は、傷みやすい種とワタを取り除いた状態で保存しましょう。
・キッチンペーパーで乾燥を防ぐ
カットしたかぼちゃは種とワタを取り除き、切り口にキッチンペーパーをかぶせてからラップに包むか、もしくは保存袋に入れて野菜室で保存します。
かぼちゃの冷凍保存の仕方
nullかぼちゃは冷凍保存も可能です。凍ったまま調理できるので、好みの大きさにカットして冷凍しておくと、すぐに使えて便利です。
・1/8個ずつ切り分けて保存
丸ごとのかぼちゃは半分に切ったら種とワタを取り除き、1/8等分に切り分けます。それぞれをラップで包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。電子レンジで半解凍すればすぐにカットできるので、好みの大きさにカットしてから調理します。
・好みのサイズにカットして生のまま保存
種とワタを取り除いたら、角切りや薄切り、いちょう切りなど使いやすい大きさにカットし、冷凍用保存袋に平らに並べて冷凍します。使用する際は凍ったまま加熱調理をして、煮物や炒め物、スープなどにしていただきましょう。
かぼちゃの保存期間の目安
null丸ごとのかぼちゃの場合は、常温でもかなり長い期間保存することができます。
・常温保存の場合の目安
丸ごとのかぼちゃを風通しのよい涼しい場所で保存した場合は、約2カ月間保存が可能です。
・冷蔵保存の場合の目安
種とワタを取り除き、キッチンペーパーをかぶせてからラップ等で包んで保存すると、約1週間保存することができます。
・冷凍保存の場合の目安
1/8個ずつに切り分けた場合も、好みの大きさにカットした場合も、どちらも約1カ月間保存が可能です。
皆の疑問Q&A「かぼちゃを煮るときに面取りは必要?」
nullQ:かぼちゃを煮るときに、やはり面取りは必要ですか? 面取りをする、しないで何が違ってくるのでしょうか?
A:切った野菜の角を薄くそぎ取ることを「面取り」といいますが、かぼちゃや根菜などを煮る際は、これは絶対に必要です。面取りをすることで野菜の角がなくなるため、均一に火が通るようになるのはもちろん、煮込んでいる間に野菜同士がぶつかって煮崩れするのを防ぐこともできます。
また、面取りをすることによって、煮汁に触れる野菜の表面積が大きくなるため、その分味がムラなく染み込み、煮物を短時間で美味しく作ることができます。
かぼちゃの面取りは、包丁だとかぼちゃが硬くて意外と大変ですが、ピーラーを使えば簡単です。するすると手早くきれいにできるので、ぜひ皆さんも試してみてください。
いかがでしたか? 丸ごとのかぼちゃは、常温でもかなり長い期間保存することができるので、特売日はカットものよりも丸ごとのかぼちゃを買ったほうが断然お得です。今回ご紹介した方法で上手に保存をし、最後の最後までムダにすることなく、かぼちゃの美味しさを楽しみましょう。
構成・文/土田奈々子