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絶品サムギョプサルレシピも!豚ブロック肉の長持ち保存方法…選び方のコツから冷凍保存の仕方まで

焼き豚や角煮、煮豚など、「豚ブロック肉」は味の良さはもちろん、いろいろな料理に使えて便利ですよね。安売りのときにぜひまとめ買いしておきたい食材ですが、どうすれば上手に保存することができるのでしょうか?

そこで今回も食品保存のスペシャリストである料理研究家・食品保存アドバイザーの島本美由紀さんに、長持ちさせるための「正しい保存方法」をレクチャーしてもらいます。


こんにちは、島本美由紀です。連載44回目は「豚ブロック肉」。煮ても焼いても美味しい豚ブロック肉は、普段の食事だけでなくおもてなし料理などにも使えるため、ストックしておくと意外と便利な食材です。鮮度や美味しさを失うことなく冷蔵、冷凍できる、正しい保存方法をご紹介していきます。

美味しい豚ブロック肉の選び方

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家庭で上手に保存をするためにも、まずは新鮮で美味しい豚ブロック肉の選び方を押さえておきましょう。

・色鮮やかでつやのあるものが新鮮

豚ブロック肉 選び方

豚ブロック肉は全体につやがあり、形がしっかりと角ばっているものが新鮮です。全体的に鮮やかなピンク色をしていて、脂肪部分が白いものを選ぶようにするといいでしょう。なお、部位によってはピンクより赤みの強いものもあります。パック内に水分がたまっているものは鮮度が落ちてきている証拠なので避けてください。

豚ブロック肉の冷蔵保存の仕方

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家庭で保存する場合は、肉の酸化や乾燥を防ぐことが大切です。空気に触れないよう、ラップでぴったり包んでから保存袋に入れて保存しましょう。

・パックのまま保存

ひき肉や薄切り肉に比べて日持ちのする豚ブロック肉。当日もしくは翌日早めに使うなら、購入したパックのままチルド室で保存しましょう。極力手で触らないほうが、菌の繁殖を抑えることができます。

・しっかり密閉して乾燥を防ぐ

豚ブロック肉 冷蔵保存

豚ブロック肉を消費期限まで美味しく冷蔵保存したい場合は、まずパックから取り出してキッチンペーパーでしっかり水けをふき取ります。全体をぴったりとラップで包んでから保存袋に入れ、チルド室で保存します。半量残った場合も同様に保存しましょう。

ちなみに、豚厚切り肉の場合も同じく水けをふき取ってから1枚ずつラップで包み、保存袋に入れてチルド室で保存します。

豚ブロック肉の冷凍保存の仕方

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豚ブロック肉は冷蔵庫で保存することができますが、すぐに使う予定がない場合は消費期限前であっても冷凍するのがおすすめです。冷凍する場合はそのまま、もしくは使いやすく切ってから、または茹でてから保存しましょう。

・かたまり肉のまま冷凍する場合

パックから取り出して水けをしっかりふき取り、ラップでぴったり包みます。さらに上からアルミホイルで包み、金属トレイにのせて冷凍します。アルミホイルで包むことで熱伝導率の効果が高まり早く冷えます。凍結したら冷凍用保存袋に入れて保存しましょう。使用する際は自然解凍してから、もしくは凍ったまま調理します。

豚厚切り肉についても同様に、1枚ずつラップとホイルで包んでから金属トレイにのせて凍らせ、冷凍用保存袋に入れて保存します。使用する際は自然解凍してください。このほかにも、とんかつ用に衣をつけてから冷凍用保存袋に入れて冷凍することもできますが、この場合は凍ったまま揚げて調理します。

・切ってから冷凍する場合

豚ブロック肉 冷凍保存

水けをふき取ってから、用途に合わせた大きさに切ります。ラップを敷いた金属トレイに間隔をあけて並べ、空気を抜くようにラップをかぶせてから冷凍しましょう。完全に凍結したら、冷凍用保存袋にまとめて入れて、空気を抜いてから冷凍室へ。凍っているのでくっつくこともありません。食べるときは自然解凍してから、もしくは凍ったまま調理してもどちらでもかまいません。

・茹でてから冷凍する場合

豚ブロック肉は、かたまりのまま長ねぎとしょうがといっしょに茹でて、食べやすい大きさに切ってから冷凍することもできます。切り分けたらそのまま冷凍用保存袋に入れて保存し、自然解凍していただきましょう。ゆで汁もいっしょにプラスチック容器や冷凍用保存袋に入れて冷凍しておくと、スープや煮物などに使うことができて便利です。

豚ブロック肉の保存期間の目安

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スライスした薄切り肉やひき肉よりも、豚ブロック肉のようなかたまり肉のほうが冷蔵・冷凍ともに長持ちさせることができます。

・冷蔵保存の場合の目安

パックのままなら翌日。水けをふき取ってから密閉してチルド室で保存した場合は3日間、もしくは消費期限内の保存が可能です。豚厚切り肉についても同じく3日間、もしくは消費期限内の保存ができます。

・冷凍保存の場合の目安

かたまり肉の場合も、切ってから、もしくは茹でてから冷凍した場合も、正しい保存方法で保存すれば1カ月は長持ちします。

豚厚切り肉の場合、ラップとホイルで包んだものは同じく1カ月保存できますが、とんかつ用に衣をつけて冷凍したものは3週間以内に使い切るようにしてください。

簡単レシピ!「豚バラブロックで作るワインサムギョプサル」

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豚バラブロック ワインサムギョプサル

韓国料理の中でも人気の「サムギョプサル」。サムは3、ギョプは層、サルは肉という意味で、サムギョプサルとは「3つの層になった肉」つまりは「豚バラ肉」のことを指しています。韓国で特に人気なのが、白ワインに漬け込んだ「ワインサムギョプサル」。今回はこちらの作り方をご紹介していきます。

<ワインサムギョプサルの作り方>

(1)豚バラブロックを食べやすい大きさに切り、バットに並べて塩・こしょうをしてから、白ワインを1/2カップほどまわしかけ、冷蔵庫に入れて一晩置きます。

(2)フライパンで両面をしっかり焼いたら、塩やゴマ油、味噌やキムチなどといっしょにサンチュなどの葉っぱで巻いていただきましょう。

時間がない場合は肉を白ワインに1時間漬け込むだけでもOKですし、使う白ワインは安いものでかまいません。これからの季節、バーベキューのときなどに白ワインに漬け込んだ状態で持っていくのもおすすめです。

いかがでしたか? 豚ブロック肉はもちろん冷蔵保存できますが、すぐに食べない場合やまとめ買いした場合などは、冷凍保存がおすすめ。かたまりのまま、食べやすい大きさに切ってから、茹でてからなど、用途に合わせていろいろなパターンで冷凍することが可能です。ぜひ、正しい方法で鮮度と美味しさをしっかりキープしながら保存してみてください。

【参考】

島本美由紀(2015)『もっと野菜を!生のままベジ冷凍』(小学館)

島本美由紀(2015)『ひと目でわかる!食品保存事典』(講談社)

構成・文/土田奈々子

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