こんにちは、島本美由紀です。連載第11回目のテーマは「柚子」。鍋料理や煮物などに加えると、香りがよく上品な味わいになりますが、柚子は一度に少ししか使わないため、すぐに使い切れないのが悩みどころ。正しい保存方法を覚えて、あのフレッシュな香りをしっかり長持ちさせましょう。
美味しい柚子の選び方
まずは、新鮮で美味しい柚子の選び方をきちんと押さえておきましょう。
・ヘタ部分の色をチェック
柚子は実に張りがあるものを選びましょう。ヘタの切り口が茶色くなっているものは、すでに日が経っている証拠なので、ヘタの部分の色をしっかりチェックしてください。
・傷は鮮度に関係なし
柚子の木には鋭いトゲがあるため、収穫の際などに皮に傷がついてしまうことも。多少の傷があっても、柚子の鮮度に問題はありません。
柚子の冷蔵保存の仕方
柚子は冬場ならそのまま常温保存も可能ですが、1週間ほどで香りが飛んでしまうので、1週間以内に使う予定がない場合は冷蔵庫で保存してください。
・一つひとつ包んで保存
丸ごとの柚子については、一つひとつをラップで包んでから、保存袋に入れて野菜室で保存します。
・使いかけは冷凍保存で
柚子は香りを楽しむものなので、使いかけのものや丸ごとの柚子でもすぐに使う予定がないものについては、冷蔵よりも冷凍保存がおすすめです。
柚子の冷凍保存の仕方
柚子特有のあのフレッシュな香りを長くキープするためには、冷凍保存がおすすめです。使いかけの柚子については、皮と実に分け、実はしぼって果汁にしてから冷凍します。
・丸ごとの場合
丸ごとの柚子は、一つひとつラップで包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍します。皮は凍ったままでも包丁でカットすることができるので、必要なときにすぐに使うことができて便利です。実については、自然解凍してからしぼって果汁にして使います。
・皮の場合
柚子の皮を白い部分が残らないように薄くむき、細切りにします。冷凍用保存袋になるべく重ならないように入れて、空気を抜きながらしっかりと密閉しましょう。
冷凍庫で1時間ほど凍らせたら、袋を一度冷凍庫から取り出して振ります。袋を振ると中の皮がパラパラになるので、使うときに必要な分量だけ取り出せて便利です。
・果汁の場合
しぼり汁を大さじ1ずつアルミカップに入れます。これを金属製バットにのせて冷凍し、凍ったら冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。使うときは、常温で自然解凍してください。
柚子の保存期間の目安
保存期間の目安は、以下のとおりです。冷凍保存の場合は、柚子の新鮮な香りを長く楽しむことができます。
・冷蔵保存の場合の目安
丸ごとの柚子を冷蔵保存した場合は、2~3週間を目安に使い切るようにしましょう。購入後しばらく使う予定がない場合は、香りをしっかりキープするためにも冷凍保存がおすすめです。
・冷凍保存の場合の目安
冷凍したときは、皮の場合は1~2カ月、丸ごとと果汁の場合は6カ月~1年ほど保存が可能です。
ラクワザ!柚子の色と香りをより強くする方法
色鮮やかな黄色とフレッシュな香りが料理のアクセントにもなる柚子。ひと手間加えるだけで、色と香りが一段とアップする方法をご紹介します。
・塩でワックスを落とす
柚子の皮を料理に使うときに気になるのが、皮についたワックス。洗ってそのまま使っても問題はありませんが、少量の塩を使ってこすり洗いすると、ワックスがきれいに落ちて、柚子の色が鮮やかになり、香りも強くなるのでおすすめです。
料理だけでなく、お風呂に浮かべるときにも、ぜひこのこすり洗いをやってみてください。柚子のいい香りが、いつもよりも浴室いっぱいに広がるはずです。
いかがでしたか? すぐに使う場合は冷蔵保存でかまいませんが、早めに買ってしまった場合や、使用後に残ったものについては冷凍庫で保存しましょう。そうすれば、あのフレッシュな柚子の香りを長期間楽しむことができますよ。