健康と美容の味方!アボカドの栄養情報
アボカドに含まれる主な栄養素(100gあたり)
- エネルギー:178kcal
- 脂質:17.5g
- 糖質:2.3g
- 食物繊維:5.6g
- ビタミンE:3.3mg
腸内環境を整える食物繊維
実はアボカドは食物繊維の供給源にもなります。アボカド1/2個(70g)に含まれる食物繊維は3.9gで、これは18歳〜64歳、女性の食物繊維摂取目標量の22%にあたる量です。
食物繊維には便のカサを増やし、腸内環境を整えることで、スムーズな排便を促す働きが期待できます。
美容や健康に役立つビタミンもたっぷり
アボカドにはさまざまなビタミンが含まれていますが、特に注目したいのがビタミンE。ビタミンEは別名「抗酸化ビタミン」とも呼ばれ、細胞の老化を進める活性酸素の作用を抑える働きがあると考えられています。美肌を意識する人にはぜひ積極的に摂取してほしい栄養素ですね。
良質な脂質を含むアボカド
アボカドの脂質が良質だといわれる理由のひとつは、リノール酸を含んでいるからです。リノール酸は体内で作り出すことができず、食べ物から摂らなければならない脂質。血管をしなやかに保ち、血中コレステロール値の上昇を抑える働きが期待できます。
気になるエネルギー(カロリー)と糖質量は?
ねっとりと濃厚で「森のバター」とも呼ばれるアボカド。実際にアボカドのエネルギーはどのくらいでしょう。(以下全て100gあたりの数値)
アボカド:178kcal
バター:700kcal
アボカドは果物の中ではエネルギーが高めの食品ですが、もちろんバターそのものよりは大幅に低くなりますね。
また、アボカドの糖質量はバナナと比べると以下の通り。
アボカド:2.3g
バナナ:21.4g
ねっとりとした食感が共通しているアボカドとバナナですが、アボカドは意外と低糖質な食品なんです。
アボカドは確かにエネルギーは高めですが、食物繊維やビタミン類などの栄養素がたっぷり詰まっています。また、切るだけで食べられる手軽さもうれしいですね。数字だけを見てダイエット中だからと敬遠せず、上手に食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
おいしいアボカドの見分け方教えます!
食べ頃のアボカドの選び方
完熟して食べごろを迎えたアボカドには次のような特徴があります。
- 皮がほぼ黒っぽい色
- へたと実の間に少し隙間がある
- 軽く親指で表皮を押すとやわらかい
ただし、アボカドが傷んでしまうので、お店のアボカドを指で押してはいけません! お店では見た目をチェックして、買ってきて調理する前に指で押して熟れ具合を確認してみてください。
すぐに使わないときはあえて緑色のアボカドを選び、家で追熟させてから食べるのもおすすめです。全体的に緑色のアボカドは3~7日、濃い緑の斑点がある緑色の場合は2~3日の追熟が目安になります。
固かったら食べられない?未完熟なアボカドの扱い方
気を付けてチェックしたのに切ってみたら固かった……。そんなときの対処法は2つ。
1つ目はそのまま追熟させる方法。アボカドは切った後でも追熟させることができるので、切ったアボカドの果肉にレモン果汁をふりかけたら、なるべく空気が入らないようにラップをして冷蔵庫に入れ、こまめに状態を確認します。少しやわらかくなったら食べ頃です。
ただ、そのまま食べると物足りなさを感じることも。そんな時は2つ目の対処法、「揚げて楽しむ」のがおすすめです。天ぷらやフライなどにすると、あっさりとした味わいにほくほくとした食感が味わえます。
中が黒いアボカドは食べても大丈夫?
アボカドを切ったら中が黒くなっていてショック!これって食べられる?と思ったことはありませんか?
アボカドが黒く変色する原因で考えられるのが保管温度の影響や、皮に傷がついて果肉が酸化してしまったこと。果肉全体がきれいな黄緑色をしていて、いやな臭いがしなければ、腐ってはいないので食べることができます。
ただ、変色した部分は食感と味が悪くなっているので、黒い部分は取り除いて食べるのがおすすめです。
アボカドの上手な保存方法
完熟したものは冷蔵庫、未完熟は室温で
完熟状態のアボカドは冷蔵庫で保存します。それでもゆっくりと熟成が進むので2~3日以内を目安に食べるようにしましょう。
切ってから使い切れなかった完熟のアボカドを保存するときは、果肉にレモン汁をふりかけ、なるべく空気と触れないようにラップで包みます。冷蔵庫で保存し、翌日には食べるようにしてください。
未完熟の丸ごとのアボカドを保存するときは、直射日光の当たらない室温で保存し追熟させます。
冷凍したアボカドはディップやスープに
若干食感は変わりますが、アボカドは冷凍保存することもできます。
・熟したアボカドを切り、種と皮を取り除く
・好みの状態に切るか、すりつぶす
・ラップで空気が入らないように包み、ジップ付きフリージングバッグに入れ冷凍庫で保存する
・使うときは袋ごと冷水につけて自然解凍する
解凍したアボカドはディップやスープにすると食感の変化をあまり気にせずおいしく食べられます。またディップやスープに調理してから冷凍保存するのもいいでしょう。
栄養価が高く、鮮やかな黄緑色が食卓にいろどりを添えてくれるアボカド。ポイントをおさえれば食べごろのアボカドを選ぶことができます。おうちでもそのまま食べるのはもちろん、いろいろなアボカド料理を楽しんでみてくださいね。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・日本人の食事摂取基準(2020年版)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」不飽和脂肪酸
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
・SOPEXA JAPON株式会社「アボカド専門サイトAvocados From Mexico」食べごろアボカドの選び方
https://www.avocadosfrommexico.jp/how-to/choose
・SOPEXA JAPON株式会社「アボカド専門サイトAvocados From Mexico」アボカドの保存方法
https://www.avocadosfrommexico.jp/how-to/store
・「からだにおいしい あたらしい 栄養学」吉田企世子監修 高橋書店 2016年
(最終参照日:すべて2021/3/31)