注目野菜、カリフラワーの栄養素
null寒い冬においしくなるカリフラワー
一年を通してスーパーで見かけるカリフラワーですが、涼しい気候でよく育つ野菜のため、旬の季節は11~3月頃です。旬の野菜は栄養価が高いのでぜひ寒い季節に活用してくださいね。
白いカリフラワーが一般的ですが、紫、オレンジ、緑など様々な色の品種があります。イタリア料理に使われるロマネスコもカリフラワーの一種です。
いちごやオレンジよりもビタミンCが豊富!
カリフラワーはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCが多いイメージのあるいちごやオレンジと比較してみましょう。以下はそれぞれ100gあたりに含まれるビタミンCの量です。
- カリフラワー 81mg
- いちご 62mg
- オレンジ 40mg
カリフラワーにいかにビタミンCが多いかがわかりますね。1日に必要なビタミンCの量は100mg。つまり、100gのカリフラワー(1/3個程度)で1日に必要なビタミンCの8割がとれる計算に!
ビタミンCは肌の水分量に関係するコラーゲン生成に関わっていることや抗酸化作用があることから美肌ビタミンとも呼ばれます。免疫反応にも影響するため、風邪予防にも積極的に取り入れたい栄養素です。
カリフラワーはほかにも、過剰なナトリウムを排出する働きがあるカリウム、お腹の調子を整える効果が期待できる食物繊維を含んでいます。
ダイエット中の人にカリフラワーが人気の理由は?
100gあたり27kcalと低カロリーかつ、2.9gの食物繊維を含んでいるカリフラワー。加熱してもしっかりした食べごたえがある一方で糖質も2.3gと少ないため、ダイエット中でも安心して取り入れられる野菜です。
ごはんの代わりに食べる「カリフラワーライス」も話題になりましたね。市販品もありますが、生のカリフラワーをフードプロセッサーで細かくして(ない場合は包丁でも可)も作れます。炒めたり、茹でたり、電子レンジで加熱して食べます。
カリフラワーライスを初めて食べる方はそのまま食べるよりもチャーハン、カレーなどアレンジしたものに活用するのがおすすめ。ごはん全量を置き換えするだけでなく、一部をカリフラワーライスにするだけでもカロリーや糖質はかなり抑えられますので、お好みに合わせて調整してみてください。
カリフラワーライスとごはんでエネルギーや糖質を比較してみましょう(1食分 150gあたり)。
- ごはん エネルギー252kcal/糖質53.4g
- カリフラワーライス エネルギー41kcal/糖質3.4g
カリフラワーライスはエネルギー、糖質がぐっと低くなります。上手に取り入れて、カロリーや糖質のコントロールに役立ててみてください。
ただし、エネルギーや糖質も体にとって必要な栄養素なのでただ減らせばいいというものでもありません。バランスよく摂取することを心がけましょう。
カリフラワーは生でも食べられる野菜!
鮮度がよいカリフラワーは生でも食べることができます。カリフラワーに含まれるビタミンCは熱で損失しやすいため、生で調理することで効率的に栄養素を摂ることができますよ。
カリフラワーの魅力は歯ごたえ。生のカリフラワーはコリコリとした食感をより楽しむことができます。房をスライスしてサラダ、ごま和え、サンドイッチなどに使ってみてくださいね。
おいしさ長持ちのカリフラワーの保存方法
null傷みやすいカリフラワーは冷凍保存がおすすめ!
花蕾であるカリフラワーは冷蔵庫で保存すると変色したり、乾燥して味が落ちたりしやすいため、買ってきたら早めに使い切りましょう。すぐに使い切れない場合は冷凍保存がおすすめ。生のまま、茹でたものどちらの状態でも冷凍できます。
茹でて冷凍する場合は歯ごたえが残るくらいのかための茹で加減にすると解凍したときにちょうどよい硬さになります。冷凍保存したものは1ヵ月以内に使い切るようにしてください。
前述したカリフラワーライスも、一度にまとめて作ったものを、1食分ごとに小分けして冷凍保存するとすぐに食べられて便利です。
お湯で茹でる場合はお好みに応じて1~3分
カリフラワーの歯ごたえを楽しみたい場合は、小房に分けたものをお湯に入れてから1分ほど茹でます。やわらかい食感がお好みの場合の茹で時間は2~3分ほど。ただし茹ですぎると崩れやすくなるので注意してください。
茹でるときは水1~2リットルに対して大さじ1程度の塩または酢を入れると色がきれいに仕上がります。茹で上がったカリフラワーは水にさらすと水っぽくなってしまうので、ザルにあげて冷まします。
レンジ調理なら栄養損失が少なく簡単!
電子レンジで調理する場合は、小房に分けたもので600Wで1分30秒程度、丸ごと調理する場合は3分程度加熱します。茹でるよりも水溶性の栄養素であるビタミンCやカリウムの損失が少ない調理法です。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」旬を取り入れた食生活(秋・冬)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-021.html
・農林水産省「今月の園芸特産作物:9月 カリフラワー」
https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201509.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」各論 P.265
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
・JAグループ「とれたて大百科」カリフラワー
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=22
・JA宮崎経済連「カリフラワー」
http://www.kei.mz-ja.or.jp/mhyakka/3243/
・農林水産省「今月の園芸特産作物:9月 カリフラワー」
https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201509.html
(すべて最終参照日 2020/11/05)