冬の体調管理に最適!かぶに含まれる栄養素
美肌に効果が期待できるビタミンCが豊富
漬物、スープ、煮物など様々な料理に使えるかぶ。ビタミンC、カリウム、葉酸を豊富に含んでいます。美肌ビタミンとも呼ばれるビタミンCは、コラーゲンの生成に必要となるなど肌の水分量や健康維持に関係する栄養素です。抗酸化作用があり、シミやシワを防ぐ働きもあります。また、カリウムは余分な塩分を体内から排出する作用があり、体内の水分も調整するため、むくみ予防にも役立ちます。葉酸は血をつくるために必要な栄養素で、貧血予防の効果が期待できます。
また、でんぷんの消化酵素であるアミラーゼを含んでいるため、胃もたれや胸やけの予防にも。消化酵素を十分に活用したい場合は、細胞が分解されると活性化されるので生ですりおろして使うのがおすすめです。
葉にはβ-カロテン、ビタミンC、鉄など
かぶの葉はβ‐カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウムなど様々な栄養素が含まれているので、ぜひ捨ててしまったりしないで料理に活用してくださいね!
β‐カロテンは体内でビタミンAへ変換され、粘膜や肌の構成成分となります。また、葉に含まれるビタミンCはかぶの4倍以上! 鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がる栄養素。両方を含むかぶの葉は貧血予防にもおすすめの食材です。
栄養をもっと活用するためのかぶの食べ方
nullかぶは生で食べるとビタミンCの損失が防げる!
かぶに含まれるビタミンCは加熱すると壊れてしまうため、ビタミンCを十分にとりたい場合は漬物、サラダなど加熱しないで食べられる料理で。
また前述したように、かぶには大根と同様にアミラーゼというでんぷんの消化を助ける酵素が含まれています。これは生ですりおろすことでより効果が発揮される成分。かぶは生でも辛みが少ないので、大根おろしのあのぴりっとした風味が苦手な方はかぶをすりおろしたものを大根おろしの代わりに使ってみてはいかがでしょうか。
栄養たっぷり!かぶの葉の調理方法
かぶの葉に含まれるβ-カロテンは油と一緒にとると吸収率が高まります。あくが少ないため下茹では不要です。ごま油と和えたナムル、油分が含まれるドレッシングを使ったサラダ、炒め物などがおすすめ。
和え物などにする場合、茹でる際に水溶性の栄養素であるビタミンCやカリウムなどが流れ出てしまうので、短時間でさっと調理するのがポイントです。
皮までおいしいかぶは捨てるところがありません!
小さめのかぶは皮が薄いので、よく洗って皮ごと調理できます。一方大きめのかぶは皮がかたいので、皮をむいたほうが火の通りがよくなり、また口当たりもなめらかに仕上がります。
むいた皮は炒め煮にしてきんぴら風に、そのほかにも、ナムルや、甘酢漬けや浅漬けなどの漬物にするとシャキシャキとした歯ごたえがおいしい1品に。炒め物にするときはかぶの葉も一緒に炒めると色合いがきれいに仕上がり残りものと思えない料理になりますよ。無駄なく食べきることで、フードロス対策や子どもへの食育にも役立ちそう。
おいしさをキープするためのかぶの保存方法
nullかぶと葉は分けて保存!
葉が付いたままのかぶを購入した場合は、葉を切り落として別々に保存するとかぶも葉もおいしさをキープできます。葉を落としたかぶは新聞紙に包むかポリ袋にいれて野菜室で保管します。乾燥を防ぐことで1週間ほど鮮度を保ったまま保存ができます。
葉は葉野菜と同様に、湿らせたキッチンペーパーに包んでからラップで包むかポリ袋へ。すぐに使い切れない場合は使いやすいサイズにカットして保存袋に入れ、冷凍保存するのがおすすめです。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化物質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」活性酸素と酸化ストレス
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html
・JAグループ「とれたて大百科」カブ
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=35
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(最終参照日 すべて2020/10/28)