きくらげに含まれる栄養素
ローカロリー&ビタミンDや食物繊維が豊富!
きくらげはきのこの一種。旬である9~12月ごろは生のきくらげも販売されていますが、乾燥きくらげはスーパーで季節問わず販売されています。どちらもビタミンD、食物繊維、鉄などたくさんの栄養が含まれる一方、きのこなので低カロリー。
同じ乾燥きのこである干ししいたけと乾燥きくらげの栄養素を比較すると、きくらげのビタミンDは約7倍、食物繊維は約1.4倍も含まれているんです。ビタミンDは骨を丈夫にする栄養素であり、骨の石灰化を促進して骨密度を高める働きがあるため、骨粗鬆症予防にも効果が期待できる栄養素です。
そして、きくらげは鉄分も豊富に含みます。乾燥きくらげ5gに含まれる鉄分は1.75mgあり、鉄分不足や貧血が気になる方には特におすすめです。
白きくらげと茶色のきくらげで含まれる栄養は違う?
通常よく見るきくらげは茶色をしていますが、白いきくらげもあります。楊貴妃も好んで食べていたと言われる白きくらげは中国では美肌食材として薬膳料理にも使われる食材。白きくらげのプルプルとした食感を活かして甘く味付けし、デザートとして食べることも多いようです。
乾燥の白きくらげと茶色のきくらげの栄養素を比較すると、白きくらげに含まれる食物繊維は茶色のきくらげの約1.2倍、カリウムは1.4倍。鉄やビタミンDは茶色のきくらげのほうが多く、鉄は白きくらげの5.6倍、ビタミンDは8倍です。用途や好みに合わせて使い分けてみてくださいね。
乾燥きくらげ&生きくらげの調理の基本
null乾燥きくらげを戻すときは水でゆっくり
乾燥きくらげはたっぷりの水に浸して冷蔵庫に入れ、6時間ほど置いて戻します。半日もかけてられない、すぐ使いたいという場合はぬるま湯を使うと15分程度でやわらかくなります。
また、乾燥きくらげは水分を含むとかなり大きく膨らむので、大きめの容器で戻すようにしてくださいね。
旬の時期には生きくらげもおすすめ!
生きくらげは収穫してすぐに出荷されているためやわらかくみずみずしい食感が特徴です。生では食べることができませんから、サラダや酢の物にする場合は沸騰したお湯に入れて30秒ほど茹でてから使います。
炒め物、スープ、揚げ物など加熱調理する場合は下茹でしないでそのまま料理に使えます。さっと茹でて大きめに切り、お刺身のように楽しむこともできます。
乾燥きくらげは輸入品も多いですが、生きくらげはほとんどが日本で栽培されたものです。1年のうち数カ月しか出回らないので、スーパーで見かけたらぜひ食べてみてくださいね。
生きくらげの保存方法
生きくらげは冷蔵庫で1週間ほど日持ちがします。乾燥に弱いのでラップでしっかりと包んで野菜室で保存してください。
冷凍する場合は下茹でしてから。しっかりと水気をふき取って保存袋に入れて冷凍庫で保存すると1カ月ほど日持ちがします。凍っていても包丁がスッと入るので、切らずに冷凍しても大丈夫です。サラダや酢の物に使いたい場合は冷蔵庫で解凍すればそのまま使えます。
実は水に戻した乾燥きくらげも同じように冷凍保存が可能です。まとめて戻して少量ずつ使うと便利です。
お手軽&おいしいきくらげの食べ方
nullきくらげを料理したことがない方でも作りやすい料理をご紹介します。
・炒め物
長ねぎ、卵と一緒にさっと炒めるとコリコリの食感を楽しむことができます。味付けはお好みで。水分が多いきくらげは油と合わせたときにはねやすいので、調理するときは注意してくださいね。
・サラダ
中華料理と相性抜群のきくらげは春雨サラダに入れても。中華風だけでなくお好きな野菜と一緒に和風ドレッシングや胡麻ドレッシングを合わせてもおいしくできますよ。
・てんぷら
きくらげの意外な調理方法としてはてんぷらがおすすめ。きくらげの産地である鹿児島ではポピュラーな食べ方だそう。揚げるともっちりとした食感になります。
・汁物
ツルっとした食感は汁物にぴったりです。刻んだきくらげをかきたまスープに入れたり、いつもの味噌汁に加えたりするだけです。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」鉄
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」骨粗鬆症の予防のための食生活
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-007.html
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(すべて最終参照日 2020/10/22)