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ほうれん草は緑黄色野菜の王様!栄養・茹で方・上手な保存方法まで徹底解説【管理栄養士監修】

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ほうれん草は言わずと知れた栄養たっぷり緑黄色野菜。1年中出回っていますが旬は冬。これからのほうれん草は甘みが増してさらにおいしくなります! その栄養をしっかり摂取するためにも下処理や保存方法についてしっかりチェックしておきましょう。管理栄養士の中村りえさんが解説する、野菜の基礎知識シリーズです。

栄養パワー満点の緑黄色野菜

ビタミンや鉄分など幅広い栄養が豊富

緑黄色野菜であるほうれん草はたっぷりのβ‐カロテンのほかにも鉄分、ビタミンC、食物繊維など様々な栄養素をバランスよく含む、栄養豊富な野菜です。

100gあたりのほうれん草とキャベツの栄養価を比較してみましょう。

  • エネルギー:ほうれん草 20kcal、キャベツ 23kcal
  • β‐カロテン:ほうれん草 4,200μg、キャベツ 50μg 
  • 鉄分:ほうれん草 2.0mg、キャベツ 0.3mg
  • 食物繊維:ほうれん草 2.8g、キャベツ 1.8g

ほうれん草もキャベツも水分が多いのでカロリーは低め。キャベツと比較するとβ-カロテン、鉄分、食物繊維が豊富なことがわかります。

β‐カロテンは肌や粘膜の健康維持に働く栄養素です。丈夫な粘膜を保つことは風邪予防にもつながります。油と一緒に摂ることで吸収率がアップするので、炒め物にしたり、サラダの場合は油を使ったドレッシングと一緒に食べるのがおすすめです。

鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がります。ほうれん草にはビタミンCも含まれているので効率的に鉄分補給できる野菜です。

 

ほうれん草のえぐみ成分、シュウ酸

ほうれん草をそのまま食べるとえぐみを感じるのは、シュウ酸というあくが含まれているためです。シュウ酸を過剰に摂取すると体内でカルシウムと結びついて結石を作る原因にもなります。ただし通常の食事の量で過剰摂取にはなりにくいので安心してください。

また、シュウ酸はカルシウムの吸収を妨げる原因となるため、カルシウムをしっかり吸収したい場合は乳製品などカルシウムが多い食材との食べ合わせには注意しましょう。

おいしく食べるためのほうれん草の下処理方法

ほうれん草は生で食べられる?

ほうれん草 生

先述した通りほうれん草はあくが強いので、生で食べるのは控えて。ただし、サラダほうれん草として販売されているものはあくが少ない品種なので、生でも食べられます。

ほうれん草の茹で時間は?レンジ加熱もOKです!

ほうれん草 茹で方

ほうれん草を茹でる場合は、沸騰したお湯で茎だけを先に30秒茹でてから全体を入れて30秒、合計で1分程度にするとやわらかすぎずおいしく茹で上がります。また茹でる前にカットをするとより多く栄養素が流れ出てしまうので、長いまま茹で、茹でてからカットします。

ほうれん草 電子レンジ

ほうれん草の下茹では電子レンジでもできます。洗ったほうれん草をラップに包み、耐熱のお皿にのせてレンジに入れます。加熱時間は1束200gを調理する場合、600wで3分程度。包むときは同じ向きに揃えるよりも葉と茎が交互になるように包むと加熱ムラが少なくなります。

ほうれん草 水にさらす

前述したほうれん草のあくの成分であるシュウ酸は水に溶ける性質があるため、茹でて水にさらせばシュウ酸は取り除けます。しかし、ほうれん草に含まれる様々なビタミンまで流れてしまわないよう、水にさらしすぎないように注意してくださいね。

おいしさが続くほうれん草の保存方法

冷蔵保存する場合は乾燥対策をしっかり!

ほうれん草は、乾燥しないように濡らしたキッチンペーパーに包んでからラップやポリ袋に入れ、立てて保存します。傷みやすい葉野菜なので、できるだけ早めに食べ切ります。すぐに使い切れない場合は茹でてから冷凍するのがおすすめです。

ほうれん草 冷蔵保存

茹で時間はやや短めにしてかために茹でると、解凍した後もおいしく食べられます。使いやすい長さに切ってから冷凍すると使いやすいです。凍ったまま汁物に入れたり、炒め物に活用できますよ。冷凍したものは1カ月以内に使い切るようにしましょう。

撮影:田中 麻以(小学館)


【参考】

・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」緑黄色野菜
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-037.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カロテノイド
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html
・草間正夫,村上ハルヨ,城所八千代.野菜類の調理に関する生化学的研究(第1 報).ホウレン草 のシュウ酸について.栄養誌.1963;21:41-5.
Nishiura JL, Martini LA, Mendonca CO, et al. Effect of calcium intake on urinary oxalate excretion in calcium stone-forming patients. Braz J Med Biol Res. 2002;35:669-75.
Penniston KL, Nakada SY. Effect of dietary changes on urinary oxalate excretion and calcium oxalate supersaturation in patients with hyperoxaluric stone formation. Urology. 2009;73:484-9.
・農林水産省「野菜等の硝酸塩に関する情報」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/syosanen/home/index.html
・「その調理、9割の栄養捨ててます!」東京慈恵医科大学附属病院栄養部監修 世界文化社
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店

(最終参照日 すべて2020/10/14)

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