スマホでできる5つの節約テクニック
null1:固定電話は解約し、プランやデバイスを見直す
今や一人一台スマホや携帯電話を持っている時代、固定電話は解約してもよい、というのが丸山さんの意見。
「特殊詐欺を防ぐ役割もあるので、親世代にもおすすめしていただきたいです」(以下「」内、丸山晴美さん)
スマホなら、通話は話し放題プラン、もしくはLINEの通話機能を使えば無料です。
「私は楽天モバイルにして、楽天市場のお買い物がポイントアップになる、SPU(スーパーポイントアップ)プラス3倍特典をつけています。また、スマホ代は楽天ポイントで支払っているので、実質通信料が無料。
こうしたプランの見直しは、基本的にネットで行いましょう。いま、携帯電話各社の窓口は有料です。余計な手数料がかからないよう、お子さんや親世代のご家族と機種やOS(AndroidやiOS)を同じにしておくと、スマホの操作に不慣れな家族をフォローできますよ」
2:支払いはキャッシュレスに絞り、経済圏を決める
クレジットカードやモバイル決済など、支払いはキャッシュレスに絞り、ポイントを貯めてゆくのも現代ならでは。ポイントを貯めやすくするには、経済圏(お金の出どころ)を決めることも大事です。
「経済圏を決める際のポイントは、一つは契約している携帯電話会社。もう一つはクレジットカード。どちらも、どのポイントと連携しているかを確認しましょう。この二つが同じポイントで貯められるようにそろえると、ポイントが貯まりやすく、貯めたポイントでスマホ代を支払ったりお買い物をしたりできます」
【携帯電話会社による経済圏】
- NTTドコモ
クレジットカードはdカード。コード決済はd払いをすることでdポイントが貯まりやすくなる。
- 楽天モバイル
クレジットカードは楽天カード。コード決済は楽天Payで楽天ポイントが貯まりやすい。
- Softbank
クレジットカードはPayPayカード。コード決済はPayPayを使えばPayPayポイントが貯まりやすい。
- au
クレジットカードはau Payカード。コード決済はauPayを使えば、Pontaポイントが貯まりやすい。
「クレジットのカードの場合、たとえばSMBCグループのVポイントはTポイントとも併用できる、といった具合です。
経済圏はさまざまありますが、私は基本的に楽天経済圏に絞っています。楽天市場を始め、ネットスーパーも充実していますし、使い方によってはポイントをダブル、トリプルで貯めることができます。また、貯めたポイントでスマホ代を支払ったり、ふるさと納税をしたりと、ポイント運用もしやすいので重宝していますよ」
中には、電気料金やネット回線の契約もでき、ポイントが貯まるものも。どれにするか迷ったら、まずは生活圏内で使いやすい方法に絞ってみては?
3:すきま時間でポイ活
ポイ活(=さまざまな方法でポイントを貯める方法)には、手間がかかると思っていませんか?
「今の時代、100万円を一年間、銀行の普通預金に預けても利息が10円もつきませんが、ポイ活ならあっというまに10円分のポイントが貯められます」
負担なく、楽しみながらポイ活をするコツは「日々のルーティンにすること」です。朝起きたらアプリを立ち上げてクリックする、電車移動の間だけチェックするなど。ポイ活はあくまでついで。命を燃やしすぎないのも続く秘訣です。
【ドラッグストアでポイ活】Tポイントユーザーなら毎月20日は「ウェル活」
「ウェル活」とは、「ウェルシア薬局(ハックドラッグ)」で、毎月20日に開催しているウェルシアお客様感謝デーを活用したお買い物方法です。
「200ポイント以上のTポイントを1.5倍の価値で利用できるので、全額をTポイントで支払えば実質33%引きでお買い物できます。たとえば、200円分のTポイントなら300円分、5000円分のTポイントなら7,500円分にもなります」
【健康も手にはいる!?ポイ活】ウォーキング系ポイントアプリ
たくさん歩けば歩くほどポイントが貯まり、お買い物で使えるアプリもあるそうです。
- Rakutenシニア
1日4000歩いてポイントを貯めたり、街にあるチェックインポイントを訪れるとチェックインスタンプが貯まり、所定のスタンプ数が貯まると楽天ポイントがもらえる。
- スギサポwalk
アプリを起動して歩くだけでポイントが貯まる歩数計アプリ。獲得したポイントは「スギ薬局」のスギポイントに交換して使える。
- dヘルスケア
月額330円(税込)で、歩数と体重を記録。健康を管理しながらdポイントが獲得できる。
- Tヘルスケア
世界遺産を巡る世界遺産ラリーに参加するゲーム形式で、6000歩ごとにスポットに到達するとマイルが貯まる。また、店舗に来店、チェックインをしてもマイルが貯まる。
4:銀行はアプリをDL、お財布は家計管理アプリでシェア
携帯電話と同じく、銀行の窓口を使うにも手数料がかかります。
「銀行の手続きはアプリにして、ネット専業の口座を開設し、通帳は手放しましょう。手続きや支払いなどで、わざわざ窓口やATMに行かなくてよいので、日々にゆとりが生まれます」。
また、クレジットカードの家族カードを活用している人へのおすすめが「B/43(ビーヨンサン)」というチャージ式Visaカード&アプリだそうです。家族カードを作るには、原則、配偶者や親、子どもなどである必要がありますが、こちらは未婚のカップルやパートナー同士でも使えるサービスです。
「B/43ペアカードにお金を入れて支払えば、アプリで支払い内容が確認できます。現金でのやりとりや割り勘なども必要なくなるのでラクですし、ご夫婦の場合もひとりでやりくりする負担が減ります。家族みんなで経済状況を把握することは、節約意識の高まりにもつながります」
5:公式アプリや公式LINEでお得情報を手にいれる
コンビニ、ファーストフード、ドラッグストアなども、行きつけのチェーン店があるなら公式アプリやLINEを入れるのは基本。ポイントカードを持っている場合も、アプリ化することでポイントが連携できたりお得情報も配信されるなどメリットがたくさんあります。
「私は『ローソン』アプリでお試し引換券で気になる商品を試したり、『スギ薬局』アプリ会員になって、よく発行される15%オフクーポンで値段がはる医薬品を買ったりします。
また、『ドン・キホーテ』をよく使う方は『majica』を入れておくのもおすすめ。国内の『ドン・キホーテ』と提携施設で使え、店舗によって出ているクーポンが異なりますが、かなりお得。我が家の近所の『ドン・キホーテ』では、クーポンでティッシュボックスが5パックで198円、上白糖を1キロ150円で買えたことなどがあります」
現代の節約は「まずやってみる」こと
null契約内容を変更したり、アプリをダウンロードしたりするのは面倒……という気持ちもありますよね。でも丸山さんはずばり!「節約をするうえで、怖い・わからない・面倒臭い、はダメです! いつまでもお金がたまりませんよ」
「ご紹介した工夫は、手間ひまが減ったり、便利になったりと、時間のゆとりも生んでくれるものも多いですよ。出来ることから実践してみてくださいね」
撮影/五十嵐美弥(小学館)
【取材協力】
丸山晴美さん
節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、「ゆとりうむプロジェクト」理事。1974年、新潟県生まれ。東京でフリーターをしていた21歳のときに「家を買おう」と思い立ち、会社員となり、頭金を貯め始める。5年後、コンビニエンスストアで店長をしていた26歳のときにマンションを購入。少ない収入で一人暮らしをしながら貯蓄してきた経験をいかし、2001年に節約アドバイザーになる。同年、ファイナンシャルプランナー(AFP)に合格。その後もお金にまつわる心理を学ぶために認定心理士の資格を取るなど、日々お金周りの勉強を欠かさない。プライベートでは、2016年からシングルマザーに。近著に『知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本』(宝島社)、『節約家計ノート2024』(東京新聞出版)など、著書多数。
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote