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「ダイソー」「セリア」の防災グッズを集めて「子ども用防災リュック」を作ってみた!その中身は?【本日のお気に入り】

地震や水害などが相次ぐ昨今、自分の住んでいる地域でも、いつ何があるかわかりません。そこで、6歳(未就学児)の娘に持たせる防災リュックも用意することに。

防災グッズを探しに行ったのは、最寄りの『DAISO(ダイソー)』と『Seria(セリア)』です。かねてから「100円ショップに防災グッズが充実している」とウワサは聞いていましたが、結果的に100円ショップでほぼほぼ揃えることができました。まさか、これほどとは!

「子ども用防災リュック」に入れたもの

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まず、今回用意したのは、災害が起こった直後の「一避難」に備えた防災バッグです。また、大人(両親)と一緒であるという前提も加味。さまざまな一避難用防災バッグを参考に、次の防災グッズをそろえました。

ちなみに★印がついたもの以外、ぜーんぶ100円ショップで110円(税込)、食品は108円(税込)です。

  1. バックパック★
  2. ポリ袋(大判のもの★、小分けにできるもの)
  3. 軍手
  4. アルミブランケット
  5. エア枕
  6. ティッシュ
  7. ウェットティッシュ(除菌タイプ)
  8. レジャーマット
  9. 割り箸
  10. 食器★
  11. おやつ
  12. マスク
  13. ピルケース
  14. 絆創膏
  15. ハンドジェル
  16. 歯ブラシ
  17. 携帯用トイレ
  18. トイレの凝固剤
  19. ホイッスル
  20. IDケース
  21. IDケース用ネックホルダー
  22. ボールペン
  23. 折り紙
  24. レインコート★
  25. サンダル★
  26. ライト★
  27. カイロ★
  28. 衣類とタオル(下着と靴下2組、季節に合わせた上下の服、ハンドタオル2枚)★

110円(税込)でそろえたものは「消耗品」

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今回、防災グッズの8割ほどは100円ショップ『ダイソー』と『セリア』でそろえました。中には“防災グッズコーナー”と銘打ち、災害時に役立つものを集めたお店も。なんだったら★のついたものも、ほぼほぼ110円で購入できるから驚きました。

その中で、筆者が100円ショップで選んだのは、主に「消耗品」です。また消耗品の中でも、110円で買うべきか?も重視。近頃では、ドラッグストアやスーパーのほうが安価な場合もありますよね。

さらに、子どもが喜びそうか?ということもポイントにしました。一つひとつ、具体的にご紹介しますね。

【必須アイテム】ポリ袋(小分けにできるもの)、 軍手、アルミブランケット、エア枕

軍手以外はパッケージのままバックパックへ。

市販の防災バッグをリサーチしたところ、これら4つは年齢・性別を問わず必須なよう。

・ポリ袋
ゴミを捨てたり、汚れものを包んだり、何かを入れたりと、さまざまなシーンで必要になりそうな「ポリ袋」。“消臭タイプ”かつ、破れにくそうな“厚手のもの”を『ダイソー』で購入しました。20枚入っているので、一次避難には事足りるはずです。

・子ども用の軍手
『セリア』で見つけた、子ども用のSサイズ。ほかに、手のひらに滑り止めのついたものや、シンプルな生成りのものなどがありました。その中でも可愛らしい見た目で、娘が思わずはめたくなるようなものを選択。

・アルミブランケット
防災グッズが充実している『ダイソー』で、なるべく小さなパッケージで、持ち運びの負担がないものを購入しました。広げると大人もすっぽり覆えるとのこと。筆者も同じものを買い、防災バッグに入れました。

・エア枕
こちらも『ダイソー』で、家族3人分を購入。もし避難所で眠るとなったら、毛布は配ってもらえるかもしれないけれど、枕は難しいはず。息を吹き込み膨らませるタイプです。

【“拭く”もの】ティッシュ、ウェットティッシュ(除菌タイプ)

どちらも娘が大好きな「ちいかわ」のもの。これが110円で買えるのはすごい!

子どもというのは、普段からなにかと“拭く”機会の多い生き物。そこで、娘にも個別で持たせることにしました。どちらも『ダイソー』で見つけた娘が大好きなキャラクターもので、災害時にも心が和むように。しかし近頃の100円ショップは、「ちいかわ」だけでなく、「ディズニー」や「サンリオ」、「クレヨンしんちゃん」などなど、キャラものが大充実してますね。

・ティッシュ
水に流せるタイプだったことも決め手です。もしかしたら避難所のトイレットペーパーが不足するかもしれませんから。

・除菌アルコールティッシュ
水が不足し、手洗いが難しい可能性も。また、寒い時期の避難所生活では風邪などが蔓延するかもしれません。気軽に除菌できるアルコールティッシュは心強い存在。

【避難所生活を快適にするもの】レジャーマット

パタパタと折りたたむタイプ。
収納袋付きで、片手で持てるサイズ。

避難所で長時間座るとき、お尻の下になにもないと辛いはず。アウトドア用品が充実している『ダイソー』で、8つ折りタイプのレジャーマットを見つけました。ちょっとサイズが小さめだけれど、6歳の子どもなら問題なさそう。

ちなみに『ダイソー』には、ほかにも簡易的なイスやもっと大きな折りたたみタイプのレジャーマット(いずれも税込みで110〜550円ほど)もありましたよ。

【“食べる”もの】割り箸、おやつ

おやつは娘の好物を。割り箸は個包装タイプ。
おやつは、食べかけでもとっておきやすい「パウチ付き」が便利。

市販の防災バッグを見ると、カトラリーだけでも割り箸・スプーン・フォークと3種類入っているものがほとんど。またおやつは、カンパンや「ビスコ」などクッキー系が多かったです。

・割り箸
筆者は、カトラリーは“割り箸”一択。なるべく必要最小限で、軽やかに移動できるほうがいいと考えたからです。購入したものは、『ダイソー』で20膳110円の個包装タイプ。家族3人で分けました。

・おやつ
災害時にも食べる楽しみを用意したいと、お菓子が豊富にそろう『ダイソー』で娘と選びました。グミなら溶ける心配や、割れて粉々……ということもなさそう。水がなくてもパクッと食べやすいはず。ちなみに『明治』の「果汁グミ」は、消費期限がおよそ12カ月でした。100円ショップにはありとあらゆる食べ物がそろうので、防災食として活用しそうなものは別でリサーチしたいと思っています。

【衛生用品】マスク、ピルケース、絆創膏、ハンドジェル

ふだんのお出かけでも持ち歩きたい一式。
ピルケースの中の仕切りは自由に変えられます。
ハンドジェルは「手ぴかジェル」のケースにシンデレラフィット。

こちらはすべて『ダイソー』でそろえた衛生用品です。

・マスク
5枚や7枚入りなど少量がパッケージされたマスクは、ドラッグストアだと1袋200〜400円くらいします。それが110円で選べるなんてスゴイ! こちらの「子ども用マスク」はカラバリ豊富で、『セリア』にも同じシリーズがありました。

・ピルケース
娘が好きなキャラクターもので、中に入れた絆創膏も統一。万が一に備えて、「子ども用バファリン」も1粒ずつにカットして入れています。

・ハンドジェル
一次避難用の携帯できるサイズを探したら、100円ショップにありました。ちなみにコロナ禍でハンドジェルもストックしていたのですが、気がつけば消費期限切れ……。食品だけでなく、消耗品の消費期限も注意しなければなりませんね。

【体を清潔に保つもの】歯ブラシ

歯ブラシには名前シールを貼りました。

災害時にも体を清潔にすることは大事です。ボディシートや水のいらないシャンプーは大人用の防災バッグにあるものを使うとして、歯ブラシは個別で用意。こちらは『ダイソー』で見つけました。

市販の防災バッグを見ると、個包装の歯ブラシを数本入れているケースが多かったです。でも筆者は、あえてケース付きに。ケースがあるほうが衛生的で、バッグの中にもしまいやすいはず。

【トイレ用品】携帯用トイレ、トイレの凝固剤

約7gの凝固剤が3つ入ったもの(写真左2つ)と、使い切りの「携帯用トイレセット」(写真右)。
すべてまとめてジッパー付き袋へ。

携帯用トイレのセットは『ダイソー』で。トイレの凝固剤は『セリア』で購入しました。

避難所にトイレが設置されるのに3日間かかるとも聞きます。今回、100円ショップをまわった中で、もっとも品薄だったのがトイレ用品でした。みんな必要としているのでしょう。防災備蓄として、きちんと備えねば!

【迷子予防アイテム】ホイッスル、 IDケース、 IDケース用ネックホルダー

こちらは首から下げてもらう予定。

リサーチする中で、子どもならではの防災グッズがありました。それは親とはぐれたときにも助けを求められるセット。6歳になり、自分の名前や住所は言えるようになりましたが、親の電話番号までは難しいはず。これは普段のお出かけ用バッグにも入れておこうと思います。

・IDケースとIDケース用ネックホルダー
名前や連絡先などを書いた紙を入れておくIDケースと首から吊るせるIDケース用ネックホルダーを、『ダイソー』で購入。筆者の名刺とともに、娘の情報を書き込んだ紙を忍ばせました。どちらも娘が好きなキャラクターです。

・ホイッスル
『セリア』で見つけたホイッスルも取り付けておきました。なにかあったら助けを求められるよう、使い方も伝えて。

【 筆記用具】ボールペン、折り紙

万が一、濡れても大丈夫なように密閉できるジッパー付き袋へ。

メモ帳やペンなどの筆記用具も必須アイテムの一つ。子どもにはどうしよう?と考えた結果、筆記用具としても使え、なおかつ避難所での時間をなるべく楽しく過ごせるようなものを選んでみました。

・ボールペン
10色入った多色タイプ。同じものを普段から愛用しており、使い方はばっちり。1本でいろいろ楽しめます。

・折り紙
大容量の小さなものを、2袋用意。一人遊びはもちろん、他のお子さんと一緒に楽しんだりもできるでしょう。災害時でもなるべく日常に近い感覚を持てるようにしてあげたいです。

100円ショップ以外でそろえたのは「心身の健康に関わるもの」と「使い慣れているもの」

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今回、あえて100円ショップを避けたものがあります。それは、使用時の快適さが「心身の健康に関わるもの」と「使い慣れているもの」。

それでなくてもストレスがかかる災害時。重い・濡れる・寒い・暑い・動きにくいなどの不快な状態は、大人だって辛いです。子どもならなおさら耐えられないでしょう。また、一人では使えないものも、きっと困ってしまうはず。

2〜3日ほどを想定した一次避難用ではありますが、こだわりました。

バックパック

『ヘリーハンセン』の「ワッペンスカルスティンパック15」1万450円(税込)。

子どもが無理なく使えるものを、と100円ショップをリサーチ。しかし、バッグ類はむずかしい。とくにバックパックは、コレ!というものが残念ながら見当たりませんでした。

そこで、自宅にあったアウトドアブランド『ヘリーハンセン』のキッズ用バックパックを採用。

これは娘が2歳の頃に買ったもので、かれこれ3年以上、休日のお出かけや旅行用に使っています。あるときは砂にまみれ、あるときはずぶ濡れのお着替え一式を詰め……かなりハードに使い倒していますが、まだまだ現役。

アウトドアブランドのものなので、背面は蒸れにくいメッシュ素材になっていたり、安全性に配慮されていたりと、機能性もしっかりしています。その上、15L入りながら約310g(公式サイト調べ)と軽量で、たくさんの荷物を詰めたい防災バッグに適任です。

内側にはネームタグ付き。
チェストストラップは、荷重が加わると外れるセーフティバックル(ホイッスル付き)。

食器

保温保冷がきく『klean kanteen(クリーンカンティーン)』の「インスレートタンブラー8oz」。237ml入るそうです。

食器は、保温・保冷がきくアウトドア用ステンレスカップにしました。

一般的な防災グッズでは、紙皿やプラカップにラップを敷く方法がメジャー。ただ、練習を兼ねて自宅で紙皿を使わせてみたところ、娘はうまく使えず……。軽いのはいいけれど、素材の性質上、熱い・冷たいが手にダイレクトに伝わるのが辛かったようです。

そこで、娘の小さな手にも収まりがよく、熱くても冷たくても手にひびきにくい素材のものにしてみました。ここに親が持っているラップをしくか、汚れたらティッシュで拭く予定です。

レインコート、サンダル

左は「西松屋」で購入した「レインコート(星柄・ライラック)」。110〜130cmまであり、1,428円(税込)。右は「KEEN(キーン)」の「ニューポート エイチツー」。

筆者は野外フェスや登山などアウトドアも好きですが、なにが体にこたえるって、“濡れる”ことと“靴が合っていない”こと。どちらも体力を大幅に削られます。

・レインコート
100円ショップにもポンチョタイプはたくさんありましたが、どれも素材が薄く、袖丈は短め。そこで、筆者は月に1〜2度使う『西松屋』のレインコートを防災リュックへ。普段使う機会があれば防災バッグから出し、乾いたらまた防災バッグにしまうことにしました。

・サンダル
就寝時など裸足で逃げた場合に必要となるサンダル。シーズンオフで下駄箱にしまっていた『KEEN』のアウトドア用サンダルを入れました。つま先も覆ってくれるので安心感があり、足をホールドして歩きやすいです。ちなみに100円ショップにあったのは、つま先のないスリッパタイプ。長時間歩くには厳しいかも。

ライト

アウトドアメーカー『ブラックダイヤモンド』のもの。

100円ショップには懐中電灯やヘッドライトなども充実していましたが、子どもが使い慣れているアウトドア用のミニランタンを入れました。もとは寝室のベッドサイドに置いていて、娘も毎晩使っていたものです。

バックパックのポケットに収まるサイズなのもポイント。電池切れに注意して、防災バッグへ。

 

本体下部を引っ張るとスイッチが現れます。ポチッと押すと、ランタンや懐中電灯のように2WAYで使えます。
バックパックのポケットに収まるサイズ。

100円ショップじゃないほうがお得&売っていないものも

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『コストコ』で購入している45Lタイプの丈夫で消臭効果のあるポリ袋。
まだまだ寒い時期はカイロもあると安心。
100円ショップにはないおやつ。

「消耗品」の中には、100円ショップじゃないほうがお得だったり、そもそも自宅にストックしてあるものもありますよね。筆者が選んだのは、この3つ。

・ポリ袋(大判のもの)
ゴミ袋として常備している『コストコ』の45L入りポリ袋も防災バッグへ。この袋、とっても丈夫で破れにくく、防臭効果もあります。雨が降ったり汚れそうな場所で、バッグごと包むのにも使えるのでは?と思ったので入れておきました。

・カイロ
まだまだ寒い時期なので、カイロも入れました。こちらは『オーケー』で10個198円(税込)だった『桐灰』のもの。暑い時期にはひんやりアイテムに入れ変える予定です。

・おやつ
子どもが今ハマっているおやつもおまけで入れました。これは100円ショップには売っていないもので、家に常備しているもの。チョコレート菓子なので溶けるかもしれませんが……どんなときでも子どもが笑顔ならALL OK。ローリングストックも兼ねて、定期的に消費期限や状態をチェックします。

子どもと情報共有をして万が一に備える

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防災リュック、完成。

中身について、使うシチュエーションについて、子どもにも伝えて取り出しやすい場所へ。万が一は起こらないでほしいですが、今の子どもにフィットしたものが用意できたことで、不安が少し減りました。

ちなみにかかった費用は、もともと家にあったものも合わせると全部で3,000円弱。市販の防災バッグが4,000〜5,000円はしますから、妥当でしょうか?

みなさんは、防災リュック・防災バッグの用意はばっちりですか? 身近なところでそろえられるものも多いので、この機会に見直してみてはいかがですか。

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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