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必需品からあると便利なものまで!「犬を迎える準備&必要なもの」【ペット雑学帳】vol.5

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初めて犬を飼うとき、何が必要なのか悩んでしまいますよね。「ペットフードとトイレシートは思いつくけれど……」という方も多いはず。そこで、“ペットと一緒に暮らすためのあれこれ”をご紹介する【ペット雑学帳】vol.5の今回は、「犬を飼うときに必要なもの」についてご紹介します。

日本動物医療センター監修のもと、犬と家族として互いに心地よく暮らすために必要なことを同センターの獣医師・眞鍋日登美先生とドッグトレーナー・宮本あかりさんに教えていただきました。

快適生活のために…飼う犬を決めて必要なものから揃える

犬との新生活に必要なアイテムは犬種やサイズ、迎え入れる犬の年齢によっても変わってくるので、どんな犬と暮らしていくかを決めたら、その子にあった準備を事前に始めましょう。

迎えた初日から必ず必要なものもあれば数日後で間に合うものもあるので、優先順位をつけて順に用意していきましょう。新しい家族を迎えるにあたって、お互いが快適に暮らせるように考えたいですよね。

事前準備が必要!「住まい」「食」「暮らし」のアイテム

迎え入れる犬の年齢はvol.4「子犬だけじゃないの? “飼い始める犬の年齢”別のポイント」でもご紹介した通り、子犬・成犬・老犬と様々。

屋外で飼育しようと考えている場合にも、子犬は混合ワクチンの接種が終わる生後4カ月頃までは室内で飼ったほうが安心です。成犬や犬種によっては屋外でもかまいませんが、新しい環境になって1週間くらいは体調を崩しやすいものです。新しい環境に早く慣れさせるためにも、できるだけ家族の気配を感じられるところにしましょう。

また、家族のスケジュールを調整してなるべく誰かが一緒に居られる状態にしておきましょう。

(1)「住まい」に関わるもの

住まいに関わる生活スペース、ハウス、トイレなどのアイテムは初日から用意しておいたほうが安心です。ご自身や家族の生活スタイルを考えて事前に準備しておきましょう。

・生活スペース

特に好奇心旺盛でやんちゃなことが多い子犬の時期は、ご家族の不在時にいたずらをしてしまうこともあるので、金属製や木製の“サークル”という囲いで犬の生活スペースを作ります。

成犬の場合は普段の日常生活ではなくても構いませんが、お留守番やお預けの際、災害時などに備えて日ごろから慣らしておくと安心です。犬に自分の生活範囲を分かりやすくさせることにも繋がります。

サークルのサイズは、犬のサイズを考えて、囲いの中でベッドとトイレをなるべく離して置ける大きさを基準に選びます。

成犬を屋外で飼う場合にサークルを使うときは、寒さや熱さの対策に注意しましょう。また、動かないようにワイヤーなどでつなぎ留めて犬が絡まってしまわないようにしましょう。

・ベッド

寝心地の良さそうなベッドを用意しましょう。柔らかい布製のものや綿が入っているタイプは、子犬が噛んでいたずらする場合も。ペット用のベッドを購入する前に、最初は厚手のタオルを重ねるなどして寝床を作り、様子を見てもいいですね。

・トイレ

“トイレシート”と“トイレトレー”を準備します。お散歩でしか排泄しない子もいますが、室内でもトイレができる準備を整えておけると安心ですよね。

犬は排泄のときにくるくると回る習性があるのでゆとりのあるサイズが必要。子犬が成長して成犬になっても使い続けられるワイドサイズ(約60×45cm)以上を目安にしましょう。成犬でも2〜3kgの超小型犬は、レギュラーサイズ(約30×45cm)でもOK。なかには、トイレシートでいたずらをして食べてしまう子もいるので注意しましょう。

・掃除用具

排泄物を掃除するために、トイレットペーパーやウェットティッシュ、ビニール袋などを多めに用意しておくと安心です。時に動物から人間に感染するような感染症もあります。排泄物の処理や消毒、手洗いはきちんとおこないましょう。

室内で飼う場合は特に、消臭スプレーなどのにおい対策アイテムも用意しておきましょう。

(2)「食」に関わるもの

命に関わる食に関するものは、事前に準備しておきましょう。犬が食べるドッグフード類には様々な種類があり、年齢や犬種、病気によっても分かれています。食事アレルギーをもっていたり、成分がそぐわないものもあるのでよく表示をみて準備しましょう。

安易に人間の食べるものを与えるのは控えましょう。例えば玉ねぎやチョコレートなど、犬が口にすると中毒症状を引き起こしてしまうものも。どのような食事が適しているのか、近くの動物病院やペットショップ、ブリーダーによく相談してみましょう。

・ドッグフード

生後すぐから1ヵ月齢までの子犬は、母犬のお乳か犬用の粉ミルクでの哺乳が頻繁に必要になります。1ヵ月齢を超えると乳歯が生えてくるので、2ヵ月齢くらいまでの間に徐々にやわらかい離乳食に切り替えていきましょう。3、4ヵ月齢までは少なくとも3〜4回に分けてごはんを与えてあげてください。

成犬の場合は、犬種や年齢や病気に応じていろいろなフードがあります。

急に食事を切り替えるとおなかを壊すことも。食事アレルギーをもっている子もいますので、迎え入れる前に食べていたのと同じものから徐々に切り替えていきましょう。何を食べていたかは、犬を購入した店舗や譲り受ける団体(ペットショップや譲渡会主催者)に確認してみてください。

・食器

ドッグフードを入れる器は、陶製やステンレス製のものが傷つきにくくて衛生的。食べやすいように地面から少し高さのある台とセットになった器など、色々な種類があるようです。

・給水器

水を飲む装置です。器に水を入れておくだけでも事は足りますが、特に子犬の場合、水をこぼさないようにペットボトルに入れて取り付けるタイプの給水器がオススメ。

水をこぼしてしまう場合には、ケージに取り付けるノズルタイプの給水器もあります。給水器だけだと十分な量を接種できていない場合もありますのでお皿と併用しましょう。

(3)「暮らし」に関わるもの

・暑さ、寒さ対策アイテム

室内で飼う場合、暑い時期はエアコンや扇風機、アルミ製マットなどを活用します。寒い時期はホットカーペットも便利ですが、留守番中にコードをかじってしまう場合にもあるので注意してください。

全身を毛で覆われている犬は、特に暑さと湿気が苦手なので、熱中症には十分に注意が必要です。犬は舌を出して体温調節を行います。特に顔が長くなく口腔が短いタイプの犬種は熱を放出しにくく、脱水症状から命に関わることも。

室内ならエアコンの温度管理に気を配り、屋外なら風通しがよい場所へ移動できるようにしておきましょう。
居住地域の気候や犬種にもよりますが、屋外で飼う場合、真夏や真冬に暑さ・寒さがきびしいときは、できれば温度管理がしてある室内に入れてあげると安心です。

・おもちゃ

飼い主と楽しく引っ張りっこ遊びができるロープタイプや、ボール遊びができるタイプのおもちゃがオススメ。かじったり飲み込んだりしない材質や形状のものを選ぶとよいですね。

子犬の時期は家の中のものやおもちゃの誤飲も多いので、大きさにも注意して飲み込みにくいサイズのものにして、出しっぱなしを避けましょう。メリハリをつけて遊ぶことが大切です。

数日後でも間に合う「外出」「ケア」アイテム

すぐに使わない優先順位が低いアイテムは、子犬を迎えてから数日後に用意しても問題ありません。

(1)「外出」に関わるもの

・首輪

散歩するときにリードと繋げるためだけでなく、もし脱走したときなどに飼い犬の証となる首輪。自分の連絡先や狂犬病の登録の際にもらう鑑札をつけておきましょう。

散歩デビュー前の子犬でも、早めに首輪をつけて慣らしておきましょう。引っかかって抜けなくなってしまうと危ないので、すばやく着脱できる“クイック&リリース”タイプがよさそうです。

・リード

散歩するときに必要なのはもちろん、子犬の場合にサークルから出して、見ていられないときに行動を管理するためにもつけるとよいでしょう。首輪と同じく、散歩に慣れる練習にもなります。

・スリング、キャリーバッグ

子犬を迎え入れた場合、ワクチンの接種が終わるまでは地面など外部との接触を避けるため、外へ連れて行くときにスリングを活用するのも一案。スリングは布に包まれて安定感があるため抱っこよりも安全で、キャリーバッグより飼い主との距離が近くなります。

災害時など、急にキャリーバッグが必要になることもあります。早めに準備しておきましょう。

・鑑札、迷子札、マイクロチップ

自治体に犬の登録手続きを行い、鑑札を受け取ってください。迷子札には飼い主の連絡先や犬の名前を書いて、鑑札と共に首輪につけましょう。マイクロチップを装着しておくことで個体識別が可能になります、動物病院で相談しましょう。

(2)「ケア」に関わるもの

・ブラシ

犬の毛種に合わせてゴムブラシやピンブラシなどを選びます。特に長毛種の場合は毛玉から皮膚炎になってしまう場合もあるので、子犬のころから慣らしておきましょう。

・爪切り

爪切りもいろいろなタイプのものがあります。最初のうちは切りすぎが心配、またどの程度まで切ったらよいのかわからなかったりするでしょう。慣れないと難しいので最初は動物病院などに頼んだり、一緒に練習させてもらうようにしましょう。

・歯ブラシや歯磨きシート

歯垢は3日経つと硬い歯石になってしまいます。最初から歯ブラシは難しいかもしれませんがシートなどで口をさわる習慣をつけておきましょう。

・犬用のボディタオル(ボディシート)

シャンプーができないときや、犬がシャンプー嫌いだった場合に体をきれいに素早く拭くことができます。外で遊んだ後や排泄物が体についたときなどにも便利です。異常に早く気づくために、犬の体をよくさわる習慣をつけましょう。

あると便利!「留守番」「しつけ」のアイテム

必需品ではありませんが、犬と飼い主が互いに快適に暮らすために便利なアイテムも紹介しましょう。

(1)「留守番」に関わるもの

・犬用の知育玩具

犬用の知育玩具とは、中におやつやフードが入れられるおもちゃのこと。好物のフードを取り出すために頭を使って遊ぶことができます。留守番に限ったものではありませんが、夢中になるので暇つぶしに最適でしょう。

誤飲しないために、大きさや材質にも注意しましょう。素材は、噛んでも壊れない丈夫なゴム製が安心かもしれません。

・タイマー式自動給餌器(じどうきゅうじき)

自動給餌器とはその名の通り、セットしておくとタイマーで自動的にごはんを与えられる機器のこと。家を留守にしなければならないときに便利です。カメラ付きタイプなら、PCやスマートフォンなどから機器の周りが見られるので外出先で犬の様子を確認できて安心です。

(2)「しつけ」に関わるもの

犬を家の中で飼う場合、かじられたくないものは片づけておくのが基本ですが、家具など移動できないものも。イタズラを防ぐ方法として、舐めても安心な“苦味スプレー”を吹きかけておくのも手です。

他にも、“トイレの学習スプレー”や、散歩時の引っ張りを調整するハーネスなど様々なものがありますので、犬の性格やタイプに合わせて必要なものを揃えていきましょう。

いろいろなグッズもありますが、まずはよく声をかけて犬自身の名前を憶えてもらうこと、大好きになってもらうことから根気よく毎日教えてあげましょう。そして相談できるトレーナーさんや動物病院を探しておきましょう。

知っておきたい「室内・屋外暮らし」基本の注意点

犬と快適に暮らしていくためには、室内・屋外それぞれの生活環境に合わせて犬の安全を守る工夫をしてあげることが大切です。

(1)室内暮らしには「滑らない床材」を敷く

滑りやすいフローリングは、犬の足腰に負担をかけ、関節の変形の原因になってしまうことも。タイルカーペットなど、なるべく滑りにくい床材を敷くことをオススメします。

(2)屋外暮らしは「脱走を防ぐ」

犬が逃げないように、係留(けいりゅう)しておくワイヤーや金具のチェックを習慣にしましょう。係留しない場合は、飛び越えられない高さのフェンスなどを設置する必要があります。穴を掘ってフェンスの下から逃げることもあるので、注意しましょう。

 

何となく犬との暮らしをイメージできているつもりでも、実際に迎え入れるまでは分からないことも多いもの。“安全な暮らしが快適な暮らしにつながる”ことを意識して、生活環境を整えていくことが大切ですね。


【取材協力】

日本動物医療センター・・・1966年に設立された日本初の大規模な総合動物病院。準備を経て1969年に開業。以来、24時間診療を行っている。人と動物の関係の変化や動物の長寿化に対応するため、2004年から24時間看護にも取り組んでいる。

獣医師 眞鍋日登美、ドッグトレーナー・受付 宮本あかり

 

【監修】

獣医師/麻布十番犬猫クリニック 院長

島田健一郎

日本獣医生命科学大学卒。東京農工大学にて大学院博士課程(獣医皮膚科学専攻)を修了後、麻布十番犬猫クリニック院長として皮膚科専門外来を開設。港区のスキンホームドクターとして犬猫の皮膚病治療に従事。診療の傍ら、日本獣医生命科学大学保健看護学科にて犬猫の皮膚バリア機能に関する研究も行っている。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)医学部皮膚科研究室に短期留学。日本獣医皮膚科学会認定医。獣医療関連誌の執筆、講演、セミナー等の活動も行なっている。

獣医師/日本動物医療センター マネージャー

長沼裕美子

岩手大学卒業後、獣医師として日本動物医療センターに勤務。現在は、宮古島から引き取った保護犬と暮らす。毎朝の代々木公園の散歩が日課。

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