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飼うならどんな子?「犬の種類と性質」10グループを3タイプに分けて解説<後編>【ペット雑学帳】vol.2

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たくさんのペットが飼われている日本。犬だけでも、日本でジャパンケネルクラブ(JKC)に登録されている種類は194犬種にのぼります。今まで飼った経験はないけれど、「一緒にお散歩をしたり、家族として触れ合ったりしたい」と犬を飼うことを検討中、という方もいるのでは?

動物を飼うために覚えておきたいことなど“ペットと一緒に暮らすためのあれこれ”をご紹介する【ペット雑学帳】。今回は「飼う前に知っておきたい犬の種類と性質」後編。麻布十番犬猫クリニックと日本動物医療センター監修のもと、同センターの獣医師・眞鍋日登美さんと動物看護師・中川舞さんに教えていただきました。

飼う前に知っておきたい「犬の種類と性質」6~10グループ

大きさや性質など、その特徴は犬種によって異なります。前編に続き、自分の生活環境や家庭の事情に合った犬を選ぶために、知っておきたい“犬の種類と性質”後半の5G(グループ)をご紹介しましょう。

6G:「嗅覚ハウンド」 大きな吠声と優れた嗅覚で獲物を追う獣猟犬

耳が垂れているのが特徴の犬種です。獲物のにおいを嗅ぎ分けて追跡する猟犬で、吠えて獲物を追い詰める役割を持っていたため吠える声が大きめ。辛抱強く穏やかで、愛情深い犬種が多いグループです。

ダルメシアン

サイズ:体重はオス約27~32kg、メス約24~29kg

歴史:数千年の歴史を持つと推測され、クロアチアのダルメシア海岸が起源と考えられています。

性質:外向的でフレンドリーな性質。シャイなところもなく、穏やかです。

ビーグル

サイズ:体高は最低33cm、最大40cm

歴史:紀元前のギリシアにいたウサギ狩りの猟犬が祖先と考えられています。優れた嗅覚を持ち、中世のイギリスでも野ウサギ狩りに用いられていました。

性質:賢く穏やかな性質。素直でフレンドリーなことも特長です。


そのほか、「アメリカン・フォックスハウンド」「バセット・ハウンド」「ブラッドハウンド」など。

7G:「ポインター・セター」 獲物を探し出し、その位置を静かに示す猟犬

落ち着きがあり友好的でやさしい犬種で、サイズは大型が多め。獲物を見つけて静かに指し示すのが仕事で、トレーニング向きの犬もいます。

アイリッシュ・セター

サイズ:体高はオス67cm前後、メス62cm前後

歴史:狩猟用のワーキング・ドッグとしてアイルランドで作出されました。

性質:愛情深く誠実な性質。賢さと活発さを併せ持っています。

ワイマラナー

サイズ:体重はオス約30~40kg、メス約25~35kg

歴史:「リアム・ハウンド」(昔の「ブラッドハウンド」)の血統で、1830年代にはドイツのワイマール宮廷で飼われていました。

性質:トレーニングに向く賢さと熱意を持っています。


そのほか、「ブリタニー・スパニエル」「ジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター」など。

8G:「7G以外の鳥猟犬」 ポインター・セター以外の鳥猟犬

ハンターが撃ち落とした鳥などを回収する役割の犬で、水辺や水中でも作業がしやすいように水をはじく毛で覆われています。人の近くで働いてきたので、穏やかで明るい傾向があります。

ゴールデン・レトリーバー

サイズ:体高はオス56~61cm、メス51~56cm

歴史:昔のセター系やレトリーバー系が祖先と考えられ、イギリスで生まれた犬種です。

性質:従順で利口、天性の優れた作業能力を備えています。友好的でやさしい性質の持ち主。

ラブラドール・レトリーバー

サイズ:体高はオス56~57cm、メス54~56cm

歴史:16世紀頃に北欧やイギリスの漁船に乗り、カナダのラブラドル半島へ渡った犬が祖先と考えられています。

性質:気立てが良く、とても聡明。やさしく従順で、盲導犬などとなって人に尽くしてくれます。

アメリカン・コッカー・スパニエル

サイズ:体高はオス38.1cm、メス35.6cm(理想)

歴史:1620年にイギリスを出航したメイフラワー号に乗り、アメリカにやってきた犬が祖先と伝えられています。

性質:穏やかなタイプで、臆病なところはありません。


そのほか、「アイリッシュ・ウォーター・スパニエル」「コーイケルホンディエ」など。

9G:「愛玩犬」 家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬

猟犬などの実用的な目的ではなく、かわいがるために改良された犬種。フレンドリーですが、気まぐれな一面もあります。

シー・ズー

サイズ:体重4.5~8.1kg

歴史:中国の王宮で長年にわたって飼われていた「ペキニーズ」と「ラサ・アプソ」の混血によって誕生したといわれています。

性質:甘えん坊で社交的な性質。頑固な一面もありますが、吠えることは少なめ。

チワワ

サイズ:体重は1.5 kg~3 kg

歴史:メキシコのトルテカ文明時代に人に飼われ始めたと考えられています。

性質:小型ですが、自立心が旺盛。活発で勇敢な性質ゆえに気の強さも見られます。

トイプードル

プードル

サイズ:体高はスタンダード45cm~60cm、ミディアム35cm~45cm、ミニチュア28cm~35cm、トイ24cm~28cm

歴史:ドイツにいた水辺の猟犬をフランスで小型化していった犬種です。

性質:賢くて明るく、フレンドリー。人の表情や言葉をよく理解して眼で訴えます。


そのほか、「狆(ちん)」「パグ」「パピヨン」「フレンチ・ブルドッグ」「ペキニーズ」「ボストン・テリア」「マルチーズ」「ハバニーズ」など。

10G:「視覚ハウンド」 優れた視覚と走力で獲物を追跡捕獲する犬

優れた視覚と走力で獲物を追跡し、捕獲する猟犬。速く走るために改良された犬種で、しなやかな体と長い足を持っています。

ボルゾイ

サイズ:体高はオス75~85cm、メス68~78cm

歴史:ボルゾイの歴史は長く、11世紀にロシアからフランスに連れてこられた記録が残っています。ロシアの文化と歴史に重要な役割を担ってきた犬種です。

性質:落ち着いてバランスのとれた性質の持ち主。優れた視覚を備え、動くものを見ると興奮することもあります。

イタリアン・グレーハウンド

サイズ:体重は最高5kg

歴史:古代エジプトでファラオの宮廷にいた犬が祖先。ルネッサンス時代の貴族の宮廷でとくに人気になり、絵画にも描かれています。

性質:明るく陽気な性質。人に対して愛情豊かで従順です。


そのほか、「アフガン・ハウンド」「ウィペット」など。

犬の大きさは主に3サイズ、平均寿命にも微妙に影響

前編と上記の10Gとは別に、犬のサイズはおおよそ“小型犬”“中型犬”“大型犬”の3つに分かれます。

サイズの違いは、体格だけでなく平均寿命にも多少影響します。大きな差はありませんが、「家庭どうぶつ白書2016」によると小型犬は14.2歳、中型犬は13.6歳、大型犬は12.5歳のようです。

「やる気派・自立派・愛情要求派」10Gを3タイプに

性質ごとに分類された10Gを、その特徴ごとに大まかに3つのタイプに分けてご紹介しましょう。もちろん個体差があるので、あくまでも目安と考えてください。

各グループの詳細は、1G~5Gは前編を、6G~10Gは上記を参照してくださいね。

(1)運動も作業も大好きな「やる気」タイプ

活発で意欲が高い犬種です。「吠えたい!」「走りたい!」「遊びたい!」とやる気いっぱい。運動や作業を人と一緒に楽しめるので、あふれ出る意欲をしっかり発散させ、楽しみを共有することが大切です。

1G:牧羊犬・牧畜犬/「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」「シェットランド・シープドッグ」「ジャーマン・シェパード・ドッグ」など

3G:テリア/「ヨークシャー・テリア」「ジャック・ラッセル・テリア」など

4G:ダックスフンド/「ダックスフンド」各種

6G:嗅覚ハウンド/「ダルメシアン」「ビーグル」など

シェットランド・シープドッグとミニチュア・ダックスフンド
ヨークシャー・テリア
ビーグル

(2)自分のペースで行動する「自立」タイプ

落ち着いて自分のペースで行動する犬種で、飼い主の指示に「忙しいから後でね」と言っているかのような態度をとることがある犬種も。犬の性質に合わせてコミュニケーションを図り、上手に付き合いましょう。

2G:使役犬/「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」「ミニチュア・シュナウザー」など

5G:原始的な犬・スピッツ/「柴犬」「シベリアン・ハスキー」「ポメラニアン」など

7G:ポインター・セター/「アイリッシュ・セター」「ワイマラナー」など

10G:視覚ハウンド/「ボルゾイ」「イタリアン・グレーハウンド」など

ミニチュア・シュナウザー
柴犬
ボルゾイ

(3)いつでもかまってほしい「愛情要求」タイプ

飼い主とのふれあいを頻繁に求める犬種が中心。中にはかまってもらいたくて吠えたり飛びついたりして、アピールするタイプも。振り回されないように“けじめ”のある態度を心がけ、パートナーシップを築きましょう。

8G:7G以外の鳥猟犬/「ゴールデン・レトリーバー」「ラブラドール・レトリーバー」「アメリカン・コッカー・スパニエル」など

9G:愛玩犬/「パグ」「シー・ズー」「チワワ」「プードル」「フレンチ・ブルドッグ」など

ラブラドール・レトリーバー
パグ
フレンチ・ブルドッグ

今回は前編につづき、10グループに分けたうち6~10グループの性質と代表的な犬種、そして特徴ごとに分けた3タイプを紹介しました。

長い時間を共に過ごすペットだからこそ、動物の性質をよく知ってから飼うようにしたいですね。ぜひ参考にしてみてください。

 


 

【取材協力】

日本動物医療センター・・・1966年に設立された日本初の大規模な総合動物病院。準備を経て1969年に開業。以来、24時間診療を行っている。人と動物の関係の変化や動物の長寿化に対応するため、2004年から24時間看護にも取り組んでいる。

獣医師 眞鍋日登美、動物看護士 中川舞

 

【監修】

獣医師/麻布十番犬猫クリニック 院長

島田健一郎

日本獣医生命科学大学卒。東京農工大学にて大学院博士課程(獣医皮膚科学専攻)を修了後、麻布十番犬猫クリニック院長として皮膚科専門外来を開設。港区のスキンホームドクターとして犬猫の皮膚病治療に従事。診療の傍ら、日本獣医生命科学大学保健看護学科にて犬猫の皮膚バリア機能に関する研究も行っている。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)医学部皮膚科研究室に短期留学。日本獣医皮膚科学会認定医。獣医療関連誌の執筆、講演、セミナー等の活動も行なっている。

獣医師/日本動物医療センター マネージャー

長沼裕美子

岩手大学卒業後、獣医師として日本動物医療センターに勤務。1頭のビーグル犬と暮らし、毎朝の代々木公園の散歩が日課。

【参考】

家庭どうぶつ白書2016 – アニコム

世界の犬 – ジャパンケネルクラブ(JKC) ※ グループ分類、サイズ引用

天然記念物 種類 – 日本犬保存会

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