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朝ごはんくらい、旦那さんが用意してくれてもいいんじゃないだろうか…【お米農家のヨメごはん#17】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・11歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の17回目。
今回は、旦那さん担当のとってもシンプルな朝ごはんの様子と、もうすぐ冬休み!その前のいろいろな準備についてお届けしたいと思います。

我が家では旦那さんが朝ごはんを作っている

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朝ごはんまで作りたくない。
お昼ごはんも夜ごはんも私が担当なんだから、朝ごはんくらい旦那さんが用意してくれてもいいんじゃないだろうか。と、ふと思いついた結婚直後から、我が家では旦那さんが朝ごはんを作っている。

という話を周りにすると、すごい!とか偉い!!とか旦那さんへの称賛の嵐が吹き荒れるんだけれど、お昼も夜も担当している私を褒めてくれる人はいない。いろいろ思う事はあるけれど、でも、やっぱり朝ごはんだけでも用意してくれるのは、本当に助かるし本当に嬉しい。

 

私だったらトーストとコーヒー、以上!で済ませちゃうのに、旦那さんはこんな感じで、パンの上にいろいろトッピングしてくれちゃうのが凄いと思う。クリームチーズに無花果と胡桃とか、卵サラダ(細かく切った茹で卵をマヨネーズであえただけ)にアボガドとか。

こちらもお得意の卵サラダに、たくさんのトマト。正直、食べづらかった……(笑)。そこはきちんと伝えたけれど、美味しい、ありがとう、という言葉もちゃんと添えて。おだてる、というと言葉が悪いけれど、持ち上げるのはとても大事。

私は新聞を読みながらコーヒーを飲み、朝ごはんが運ばれてくるのを待つだけ、という優雅な時間を過ごせる。娘もすっかり、朝ごはんはお父さんが作ると思っている。よしよし、作戦成功だ。

これは、危険だけど最高の組み合わせ!の、ピーナツバター&キャラメリゼしたバナナ。朝から甘いものを食べると、幸せな気分になって、その日を頑張って乗り切れる。

マスカルポーネと苺ジャムの組み合わせも大好き。マスカルポーネは、どんなジャムをも優しく受け止めてくれる懐の深さがあるので、冷蔵庫に常備。

と、ここまで朝ごはんのバリエーションを紹介してきたけれど、お気づきの通り、我が家は朝はパン派。私も旦那さんも、小さい頃からずっと朝はパンだったので、米農家になった今でも、朝は絶対にパンなのだ。

娘は、そんな私たちとは別に、パンを食べる時もあれば、ご飯を食べる時もある。

ご飯を食べたい時は旦那さんが作るのではなく、基本的に自分で用意してもらう。冷凍してあるご飯をチンして海苔だけで食べる時もあれば、お雑炊を作っている時もある。うん、その日その時、それぞれが食べたい物を食べればいいよね。

自分たちの知らない世界を見せてくれる新聞が大好きだ

朝ごはんのお供は新聞。ほとんどテレビを見ない我が家の、貴重な情報源だ。新聞をめくった先にどんな世界が広がっているのか、心を痛めるニュースもあれば、人のささやかな日常が紹介されている事もある。めくればめくるほど、自分たちの知らない世界を見せてくれる新聞が大好きだ。

私がまだ学生だった頃、父親と弟と私の3人で、よく新聞の取り合いになった。早起きして新聞受けに新聞を取りに行った者に優先権はあるけど、朝は忙しいから、のんびりと誰かが読み終わるのを待ってなんていられない。新聞を数ページづつわけあって読んで、読み終わったら交換して。

母親は何をしていたんだろう。私と一緒で、朝ごはんをかいがいしく用意してくれるような人ではなかったから、もしかしたら寝ていたのかもしれない。そんな思い出も懐かしい。

娘にも、新聞の楽しさを知ってほしいからずっと小学生新聞をとっている。
学校や塾では知り得ない事がいっぱい載っている新聞から、いろんな世界を知ってもらえたらいいな。

休みやすい農閑期の冬くらい、意識的に頑張って休みを取ろうではないか! 

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雪が降り始めた田んぼでは、トラクターで秋(?)起こしという作業をしているけれど、その様子はまた改めて。今回は農作業ではなく、冬休み直前の様子を。

濱田ファームでは毎年、長期の冬休みを取っている。単純に休みたいという思いもあるけど、サラリーマンの年間休日日数には、全く遠く及ばないどころか、休みを取らずに毎日せっせと働くのが美徳のように思われている農業という世界への、これは、ちょっとした抵抗だ。

農家がちゃんとしっかり休みを取って何が悪い。3・4・5月と9・10月は、ほとんど休みがないし、それ以外の季節でも、2,3日しか休めない月が多い。休みやすい農閑期の冬くらい、意識的に頑張って休みを取ろうではないか! そう努めて休みを取るようにしている。

こんな長期で休んでいいんだろうか?と最初はドキドキしたけれど、何年も続けていると当然の権利のようになってくるから不思議だ(笑)。そしてお客様も、半ば諦めているような気がする(笑)。こんなワガママな濱田ファームを温かい目で見守っていただくお客様には、感謝しかありません!
本当にありがとうございます!!

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