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知ってますか?PMS(月経前症候群)の症状と対処法【産婦人科医・高尾美穂が教える、今どき生理の基本#15】

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私たちが、自分の知識で大丈夫?と不安に思っている「生理の基本」や、医学的に正しい、新しい情報を身につけよう!というこの連載。第15回目はPMS(月経前症候群)について。今回は特にからだに現われる症状について、です。

今回も、産婦人科医で『あさイチ』などメディアでもおなじみの高尾美穂先生に教えていただきました。

原因不明の不調が、実はPMS!?

生理前に起こる腹痛や頭痛、むくみ、便秘、イライラなどの症状をPMS(月経前症候群)と言います。

その症状の数は200種類以上あるとも言われていて、多岐にわたります。 これらの症状を知ることで、理由がわからなかった“いつもの自分の、なんとなくの不調”が、実はPMSだったのかもと、気づける人も多いのではないでしょうか。

ひと昔前まではPMSという言葉が知られていませんでしたし、その症状も一般的ではありませんでした。なので、体調不良も気のせいかも?と思ったり、なんだかイライラしてしまうような気持ちの浮き沈みも、“疲れているのかも”と流してしまいがちでした。

ですが、PMSの一般的な症状を知っていくと“あ、これは自分にも当てはまる”と、初めてその原因がPMSだった、と気づく人も少なくないようです。

PMSは大きく分けて2種類ある

原因がわかれば、対処法がわかるというもの。高尾先生は、PMSの症状は大きく2つに分けられると言います。

PMSは、からだに出る症状と心に出る症状とに分けられますからだに出る症状は、腹痛、頭痛、むくみ、便秘、ニキビ、乳房のハリなどが一般的です。 一方の心に出る症状は、いつも張り詰めた気分になる、涙もろくなる、鬱っぽくなる、イライラする、情緒不安定になるなどの不調です」(高尾先生。以下同)

生理前だけでなく、日常的にありそうな不調でもありますよね。

PMSかどうかのベースの考え方として、生理が始まって数日で改善するもの、というのがあります。生理がきてもよくならない症状は、原因がほかにあると考える必要がありますので、ご自身でよく観察する、不調があった日付けをメモをするなどを、心がけてくださいね」

からだに出るPMS症状の解決策

からだに出る、腹痛や頭痛、むくみなどの症状。これらは解消法があるものなのかを高尾先生にお聞きすると……。

「解決策はそれぞれにちゃんとあるので、ぜひ我慢せずに対処していってください。

まず腹痛ですが、これは生理痛と同じ仕組みで、まだ出血はしていないけれど、すでに子宮がギューギューと握りつぶされ始めている状態です。そのため、出血が始まっていなくても痛み止めを飲んでみてください。その際は、生理痛のときと同様に早めに飲むことが肝心です。(連載第5回 「鎮痛剤が効く仕組みと、正しい付き合い方って?」

また、頭痛はエストロゲンの分泌量が低下することで起こる可能性がある、と考えられています。この症状も痛み止めで対処できます。これは婦人科などで処方されたものを服用してもいいのですが、市販のカフェインや鎮静作用のある成分を含む混合薬の方が、頭痛には効きます。 痛み止めが効かないという人には、漢方を処方することもあります。川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)や呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、釣藤散(ちょうとうさん)が効く人もいます。

そのほか便秘は大腸の壁がむくむことで起こります。これも漢方薬で対応することが多いですね。利水作用のあるものが選択肢になります」

体調の不調それぞれにできることがあるわけです。“このくらい、我慢すればたいしたことない”と不調を抱え込んでしまわずに解決法を上手に取り入れ、自分のからだと心へのストレスがなるべく少ない状態で生活していきたいですね。

 

次回は、「PMSの心に出る不調の解決策」について、お届けします。


 

産婦人科医 高尾美穂

産婦人科専門医であり、婦人科スポーツドクター。女性のための統合ヘルスクリニック『イーク表参道』副院長。Gyne Yoga主宰。
「すべての女性によりよい未来を」と、TVや雑誌をはじめ、ツイッター(@mippolin78)やstand.fmなどのご自身のメディアにて、正しい知識や知っておくといいことなど、精力的に発信されている。

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