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「仕事がつまらない症候群」から脱却するには? 【行動科学で解決!お悩み相談室5】

今の仕事、面白いですか? それともつまらないですか?

『kufura』が働く女性344名にアンケートを実施したところ、「仕事がつまらないと思ったことがある」と答えた人は49.1%にのぼりました。

この連載では、寄せられた仕事の悩みに関する解決法を、行動科学コンサルタントの冨山真由さんにお答えいただきます。第5回目のテーマは“仕事がつまらない症候群からの脱却”です。

仕事がつまらない原因は「同じことの繰り返し」「やりがいなし」「暇すぎる」⁉

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アンケートでは「仕事がつまらないと思ったことがある」と答えた人から、さまざまな原因や理由が寄せられました。中でも多かったのは、以下3つの悩みです。

悩み1:「同じことの繰り返し」で飽きる?

「同じ仕事の繰り返しで創造性のかけらもない」(54歳/総務・人事・事務)、「毎日同じことの繰り返しで飽きる」(32歳/金融関係)など、業務内容が広がらず、仕事そのものに飽きてしまうというケースが多く見られました。

悩み2:仕事に「やりがい」がない!?

「自分の専門が生かせない」(26歳/学生・フリーター)、「達成感がない」(53歳/その他)など、仕事自体にやりがいを見いだせないことに悩む声が目立ちました。

悩み3:「暇」すぎて辛い!?

「仕事がなくて暇な時間が多い」(24歳/総務・人事・事務)、「暇がありすぎる」(36歳/総務・人事・事務)など、時間を持て余してしまい、結果つまらなく感じてしまうという回答が寄せられました。

具体的に解決していくにはどうしたらいいのでしょうか? 代表的な質問について、行動科学コンサルタントの冨山真由さんに考えていただきました。

 

【お悩み相談室:これまでの記事もチェック

職場の人間関係に疲れたら…?3大悩みとその対処法【行動科学で解決!お悩み相談室1】

「もう限界!」となる前に仕事の4大ストレス解消のコツ【行動科学で解決!お悩み相談室2】

【悩み1:同じことの繰り返し】自分自身の行動で、新しい環境づくりを!

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Q.1 毎日同じことばかりで、新しい業務を教えてもらえない。もっといろいろな仕事をしながら成長したい(28歳・金融関係)

A.1 教えてもらえる環境を自らの手で作りましょう!

「“成長したい”という言葉が出てきている時点で、とてもポジティブな悩みだと思います」と冨山さん。何かをつまらないと思うのは「まだまだ自分にできることがある」「何か挑戦してみたい」という気持ちの表れでもあるのだとか。

「ただ待っていても問題は解決されません。新しい業務を教えてもらうためにはどうしたらいいかを考え、行動に移すことが大切です」と冨山さん。具体策としては、

・現在持っている仕事を後輩に渡し、自分自身がやりたい業務を先輩から渡してもらう

・上司に「新しい業務をやってみたい」意向を伝える

などが挙げられるといいます。

「日本の企業、特に金融業界には“教える文化”が根付いていません。周りに自分の状況を伝えるという行動で“教えてもらう環境”を築き上げてください」(冨山さん)

Q.2 会社全体の意識が低いことで、自分自身の意識も下がってしまい、仕事がルーティーンになってしまった(29歳・その他)

A.2 人生を豊かにするための“趣味”を見つけましょう

「会社の意識が低いことと自分のモチベーションが下がるということは、実は同一ではありませんよね」と指摘する冨山さん。一方で、会社のどよーんと暗い雰囲気に引っ張られてしまう状況も理解できるといいます。

「このように、雰囲気に影響されやすい人は“人生そのもの”がつまらないと思っている可能性があります。仕事自体にやりがいを見出す、というのも策のひとつですが、“楽しいと思える趣味を探す”という方が、実は解決の糸口になるかもしれません」(冨山さん)

【悩み2:やりがいがない】物事のとらえ方を変えてみる

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とらえ方 変えてみる

Q.3 やりがいのない部署に異動になった(46歳/総務・人事・事務)

A.3 どの部署にいてもやりがいは見出せます!

「会社によって花形といわれる部署は異なります。例えば、突然、営業から人事に異動になったら“第一線から外された”と思ってしまう人もいるでしょう」と冨山さん。しかしそれは、“ゆがんだ認知によるとらえ方”だと指摘します。

「どの部署にもやりがいは見出せます。例えば“人と関わる”ことが希望だったら、人事に異動してもそれは叶う。対象が社外か社内かの違いだけですよね。部署にとらわれるのではなく、“ここで何が実現できるか”という思考にシフトしてほしいんです」(冨山さん)

また、やりがいが持てない原因をしっかり追究することで、解決できることもあるといいます。

「つまらない、やりがいが持てない、という悩みの根本には、“モチベーションを上げたい”など、ポジティブな気持ちが隠れているケースが大半。すぐにネガティブな側面に焦点を当てず、そう思ってしまう原因を自分自身で探り当てることが第一です」(冨山さん)

Q.4 自分の考えた意見が組織の中で生かされない(36歳/金融関係)

A.4 生かされるための土壌づくりをしてから、意見を述べるのが得策です

「勤務先が金融関係なら、意見や企画が通らないケースの方が多いのではないでしょうか」と冨山さん。しかし、すぐに生かされなかったとしても、“認められる”環境にすることは可能だといいます。

「例えば“こういう企画書を上げたいんですが、どう思いますか?”と相談しながら、上司や同僚を“仲間”にしてしまうんです。そうすると、いざ企画提案をした時に、周りから認められやすくなりますよね」(冨山さん)。組織の中で自分自身の意見が生かされるためには、こうしたネゴシエーションも大切な方策のひとつのようです。

【悩み3:暇すぎる】客先を見つけ出す!業務を洗い出す!

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Q.5 とても客入りの少ない部署担当で毎日暇すぎる(40歳/その他)

A.5 自分自身でお客さんを増やす行動をしてみては?

「暇な状態ってつらいですよね。とてもよく分かります」と冨山さん。どうしてもつらいなら、無理をせずに転職を考えるのもひとつの方法だといいます。

「でももし、少しでも職場に残りたいという気持ちがあるなら、何かしらの行動を起こした方がいいでしょう。客入りが少ないのであれば、お客さんを増やすことを何かしてみることをおすすめします」(冨山さん)

具体例としては、

・もしお客さんにアプローチしてもよい立場なら電話営業などをする。そうでなければ、営業担当に営業するよう促す

・他の部署に相談して、お客さんを紹介してもらう

などが考えられるとのこと。

「ただ待っていては、お客さんは減る一方です。ひとつでもいいから、自分ができることを見つけて、行動に移していただきたいです」(冨山さん)

Q.6 仕事量が少なく、時間が経つのが遅い(32歳/その他)

A.6 部署内で「困っていること」を探してみてください

「クライアント先でも同じようなご相談を受けることがあります」と冨山さん。その際にはまず「業務上で日々気になっていること」を聞くそうです。

「ある人は“どうやら書類が整理されていなくて見積もりを作成するたびに、営業担当が困っているようだ”と。そこで、フォルダやファイルを整理してもらうことにしたんです。そうしたら、営業は大喜び。彼女自身も人に感謝されたことで、仕事にやりがいが持てるようになったようです」(冨山さん)

ポイントは自分で課題を見つけ出し、行動すること。他人に言われてやる仕事よりも、より積極的にかかわることができるそうです。

「暇すぎると思っている人は、まず、こうした小さな目標(スモールステップ)を見つけてほしいですね」(冨山さん)

 

いかがでしたか?

「つまらない」=成長したい、挑戦したいというポジティブな思考の裏返しだとは、目からうろこですね。次のステップへと進むためにも、仕事がつまらない原因を洗い出すことから始めたほうがよさそうです。

 

(取材・文/濱登良子)


 

【取材協力】

冨山真由

行動習慣コンサルタントの第一人者。人の行動に焦点をあてる手法と技法を提供。大手企業から業種業態を問わず幅広く研修を導入し登壇。著書に『1%の素敵な人だけが実践しているなりたい自分になる方法』『今すぐ!集中力をつくる技術』『どうして?自分に聞く力で問題解決!』など。

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