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「低下する仕事のモチベーション」を回復させるには【行動科学で解決!お悩み相談室3】

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人間関係・上司のパワハラ・厳しいノルマ……働きながら、常に何らかのイライラを抱えている私たち。仕事の悩みやストレスを軽減するには一体どうしたらいいのでしょうか?

『kufura』では、20代から40代の働く女性352名にアンケートを実施。この連載では、寄せられた仕事の悩みに関する解決法を、行動科学コンサルタントの冨山真由さんにお答えいただきます。

第3回目のテーマは“仕事のモチベーション”です。

モチベーション低下の原因は「後輩」「業績低迷」「不公平な評価」

アンケートでは、職場の人間関係に悩む様々な声が寄せられました。中でも多かったのは以下の3つの悩みでした。

悩み1:「後輩」がキャリアアップの邪魔をする⁉

「できない後輩ばかりで辛い」(31歳/その他)、「無理をすることが多い職場なので、新人がすぐに辞めてしまう」(41歳/デザイン関係)など、後輩によって自分のキャリアアップに影響が出るという声が目立ちました。

悩み2:会社の「業績低迷」でやる気ゼロに⁉

「業績が悪く、お給料が上がらないこと」(34歳/デザイン関係)、「いくらがんばって売上をUPさせても、給料は変わらないのでモチベーションがあがらない」(43歳/総務・人事・事務)など、組織全体の業績が低迷していると、どんなに仕事をがんばっても収入UPにつながらないことがモチベーションの低下を招いているようです。

悩み3:上司の「評価」が不公平⁉

「どんなにがんばって成果を上げても、自分自身が認められないので、モチベーションが下がってきている」(47歳/主婦)、「公平な評価が得られていないところ」(45歳/総務・人事・事務)など、自己評価と上司の評価のギャップに苦しむ姿が見られました。

これらを解決していくには、具体的にどうすればいいのでしょうか? 代表的な質問について、行動科学コンサルタントの冨山真由さんに考えていただきました。

【悩み1:後輩】自分を守る鉄則は 「感情」と「行動」を切り離すこと!

Q.1 後輩のフォローをするため、自分の目標達成が後回しになっているのが悩みです(41歳/金融関係)

A.1 オンオフをきっちり分けて対応すれば、業務に支障なくフォローできます

「これは以前、私自身が抱えていた悩みなので、お気持ちはとてもよくわかります」と冨山さん。当時をこう振り返ります。

「私が後輩の教育を任されていた時の反省点は、主に2つありました。

1つめは、自分が持つ案件を後輩に渡してしまったこと。よかれと思ってやったことですが、当然、私の売上は伸び悩み、目標達成にも影響が出てしまいました。

2つめは、後輩から報告を受ける際、事実関係の確認だけでなく、悩みや愚痴を聞いてしまったこと。朝礼は大体45分間、夕礼にいたっては2時間もの時間を費やす状態に」(冨山さん)

この頃はちょうど、冨山さんが現在の勤務先に転職をし、行動科学マネジメントを学び始めていたタイミング。髪の毛が抜け落ちてしまうほどに悩んでしまった挙句、上司に相談したそう。

すると「オンとオフを混在させて対応しているからだよ」との指摘が。それは、まさに行動科学の考え方そのものでした。

「このアドバイスを受けてから、特に業務時間内は、後輩へ過度な感情移入を避け、行動のみにフォーカスを当てるようにしました。

まず、自分の案件と後輩の案件はきっちり分け、自分の売上を守ること。

報告業務に関しては、朝礼ではその日やるべきことを3つ挙げてもらい、夕礼でその報告を聞くのみに。結果、朝礼は15分、夕礼も15分~30分と大幅に短縮することができました。

また、この方法に変えてから、後輩の行動にも変化が。困ったらすぐに私に相談をするのではなく、自分自身で考えるようになったんです」(冨山さん)

とはいえ、相手に適度なガス抜きをさせてあげることも大切だそう。

「“このままこの会社で続けていけそう?”など本人ヘのフォローは、一緒に外出した際のランチなど、オフの時間にするようにしました。

このように、オンとオフをきっちりと分けて接すれば、時間のロスがなく、ご自身の目標達成にも影響しません。ぜひ実行してみてください」(冨山さん)

【悩み2:会社の業績】退職だってひとつの「行動」⁉ 転機を起こすのは自分自身

Q.2 がんばっても売上や利益に結びつかないし、そもそも業績が悪く、何をやっても意味がないくらいひどいので、やる気が起きず困っています(46歳/コンピューター関連)

A.2 自身の業務を見直し、改善すると同時に、社内の風向きを変えるような行動をとってみては?

「これは2つの問題をはらんでいますね」と、冨山さん。

「売上や利益が伸びないことと業績が悪いこと。前者はこの方自身のセルフマネジメントの問題があるかもしれません。後者は経営上の問題ですので、個人での解決はなかなかむずかしいですよね」(冨山さん)

では、自身の売上については、どこに解決の糸口があるのでしょうか?

「自身の行動が“そもそも間違っていないか”を確認する必要があります。

まず、業務内での行動をまずばーっと書き出します。次に、その行動一つひとつにムダがないかどうかをチェックするんです。

例えば、営業用のプレゼン資料。毎回一から作っていたとしたら、そこは改善の余地あり。あらかじめひな形を作っておけば、新規顧客用であっても、だいたい20分程度で終わります。

売上を伸ばしている人の動きは、大抵の場合は合理的。一方、結果に結びつかない人の行動には、穴があったり、無駄があったりすることが多いです」(冨山さん)

また、業績の悪化については、

「この会社が好き、この仕事がしたい、という熱意があるのであれば、業績向上のために企画を提案するのもいいと思います。職場の空気を明るくして士気を上げたいのなら、朝、元気に“おはよう!”と周りにあいさつするだけでも雰囲気は一変します。

もし、どうしても会社に行きたくない、うつ状態だ、というなら、転職を考えてみてもいいでしょう。

転機は自分で起こすものです。小さなことでもまず行動することで、状況は変わりますよ」(冨山さん)

【悩み3:不公平な評価】相手の評価ポイントを正確に把握するのが近道!

Q.3 上司の評価が公平でなく、損している気がする(45歳/総務・人事・事務)

A.3 評価ポイントはどこなのか?きちんと把握することから始めましょう

「特に女性は“努力していればきっと誰かが見ていてくれる”と思いがちですが、哀しいかな、実は見られていないことがほとんどです」と、冨山さん。相手の評価と自己評価とのギャップが不公平感を生むと指摘します。

「評価されたいなら、上司が評価するポイントを見極め、それに沿って行動することが不可欠です。

例えば、レスポンスの速さを求める上司に対し、2日間かけてじっくり作業をしていたら、まったく評価はされませんよね」(冨山さん)

そのポイントを抑えて行動しても、正当に評価されない場合はどうすればいいのでしょうか?

「評価のフィードバック面接の際に、上司に直接聞くのが無難です。

例えば、“私自身はもっと評価が高いと思っていました。今後のために、評価の理由と改善点を教えてくださいますか?”と。

すると、よっぽど傲慢な人でない限り、教えてくれますし、“〇〇さん、がんばっていたんだ、気づかなかった”とその行動が評価に結びつくことも。

もし、面談時に言いそびれてしまったら、後日呼び出しても構わないと思いますよ」(冨山さん)

最も避けたいのは、我慢した挙句、突然に「なんで私、こんなに評価が低いんですか? もう辞めます!」と爆発させてしまうこと。

「“この人、感情的だな”とさらに評価が下がってしまいますので注意が必要です」(冨山さん)

 

いかがでしたか?

“行動によって、結果を変える”行動科学マネジメントの考え方をうまく取り入れながら、仕事のモチベーションを維持していきたいですね。

 

取材・文/濱登良子


 

【取材協力】

冨山真由

行動習慣コンサルタントの第一人者。人の行動に焦点をあてる手法と技法を提供。大手企業から業種業態を問わず幅広く研修を導入し登壇。著書に『1%の素敵な人だけが実践しているなりたい自分になる方法』『今すぐ!集中力をつくる技術』『どうして?自分に聞く力で問題解決!』など。

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