クイズ! 話は何分以内にまとめるのがベスト?
null突然ですが、質問です。
Q.あなたは、10人の会議でどうしても伝えたいことがあります。話を何分以内でまとめるのがベストだと思いますか?
a.1分半
b.2分
c.3分
……答えはズバリ、
A.「a.1分半」です。
少し短いのでは?と思った方も多いでしょう。ですが、飽きずに聞いてもらうには、聞き手の集中力も考慮に入れる必要があるのです。詳しくは後ほどお伝えしますね。
まずは口調や話し方から見ていきましょう。
声は大きくはっきりと、ゆっくりめで話す
null人前で話そうとするとき、つい焦っていつもよりスピーディに喋る人をよく見かけます。しかし、人数が多くなればなるほど会議スペースは広くなり、声は聞きとりにくくなるもの。早口ではさらに伝わりづらくなってしまいます。
できるだけ声を大きくして、はっきりとゆっくりめで話すように心がけましょう。もし早口になってきたら、水などを飲んでひと呼吸。そしてゆっくりめの口調で再開してみてください。
どの場所にも“自分の味方”は必ずいるもの。緊張して焦ってきたら、うんうん、とうなずいて話を聞いてくれている人に向かって話すと、安心して落ち着くことができますよ。
話はまず、「結論から」
null話の順番としては、まず結論を先に話してから次に理由を述べるようにしましょう。
聞き手は、最初に「これから話す内容」を知ることで聞く準備ができるので、より興味を持って聞くことができ、集中力も持続しやすくなります。
発言はひとり「3分以内に」
null人間が集中できる時間には限りがあります。話を聞く時間としては、1分半がベスト。2分半で限界、3分だと超限界に達してしまい、それ以上になると「この人、ダラダラ話をしていてよく分からない……」という印象になりかねません。
長くても3分以内にまとめたいところですね。
ひと工夫で確実に! 覚えておきたい「話のテクニック」
null(1)見失ったときのために…発言したい内容を「あらかじめメモ」
話している途中で気が急いてしまったり、頭が真っ白になったりして、自分が一体何を話したかったのかわからなくなることもあると思います。
そんなときのために、会議中に発言したい内容をあらかじめメモしておくことをオススメします。TVの生放送番組などでも、メモを取っているコメンテーターの姿を見かけますよね。それも、軸をブラさずに伝えたいことをしっかり話すための策なのです。
(2)雰囲気を和らげるには…「体験談やエピソード」を盛り込む
4人程度の会議だと1人ひとりの距離が近いため、くだけた話になりがちですが、逆に7人以上になると、あらたまった話が中心になるもの。
ちょっと空気が堅苦しいなと感じたとき、雰囲気を和らげるには“自分自身の体験談”を交えて話すのが一番です。
基本的に、人は人のことにしか興味がありません。
例えば、「女性は美しいものが好きで、そのうえ旅行先で衝動買いをしやすい」ということを、データを用いて話すだけでなく、「先日ヨーロッパ旅行に行った私の女友達は、なんと1客10万円もするティーカップを買ってきました!」と具体的なエピソードを盛り込みます。
するとリアリティが増し、説得力も生まれるのです。
また場合によっては、参加者個人の「こういうときは困る」「こんなことがあって時間をムダにした」などの悩みや体験談から、商品やコンテンツが誕生することも。
話し方はもちろんのこと、アプローチの仕方も工夫すると、思わぬ副産物が生まれたりするのが、会議の冥利であり醍醐味なのかもしれません。
会議で話すことに慣れたら、少しずつ自分流に工夫をしてみるといいでしょう。
【取材協力・監修】
チームビルディング・コンサルタント
尾方僚(おがたりょう)
大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。