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服装に仕草も!聞き手との差別化で「伝わるプレゼン」にするコツ/ノンバーバル編 【届く、響く!プレゼンのお作法】vol.9

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「発表した内容はよかったけど、あの人が喋るとなんか説得力に欠けるなぁ」「喋り方が気になって内容があまり頭に入って来なかった」……どんなにプレゼン内容に力を注いでも、外見や仕草などいわゆる“ノンバーバル(非言語コミュニケーション)”にも説得力がないと聞き手にいい印象を与えることができず、プレゼン全体が台無しになってしまうことも。

そんな勿体無いことにならないために、今回はチームビルディング・コンサルタントの尾方僚さんに「届くプレゼンにするためのコツ【ノンバーバル編】」について教えていただきました。

クイズ! プレゼンにはどんな服装でのぞむのがベスト?

突然ですが、ここで質問です。

Q.あなたはビジネスマン対象の発表会でプレゼンターをつとめることになりました。望ましい服装は次のうちどれでしょうか?

a.フェミニンな雰囲気のピンクのワンピース

b.紺のリクルートスーツ

c.赤いジャケットに黒のパンツ

ズバリ、正解は……

A.「c.赤いジャケットに黒のパンツ」です。

かなりメリハリのきいた目立つ装いで、ビジネスマン・ビジネスウーマンの服装とは差がありそうです。理由は追ってご説明しますね。

プレゼンでも「ノンバーバル」が大切な理由

以前、「最初の15秒が肝心!? “ノンバーバルコミュニケーション”とは【踊らず進む!会議のお作法】vol.9」でもお話ししましたが、ノンバーバルとは“言葉以外によるコミュニケーション”全て。具体的に挙げると、顔・表情・服装・仕草・態度・口調・話し方……など多岐にわたります。人と人はこれらを総動員してコミュニケーションをとっており、ノンバーバルが相手に与える印象は93%とも言われているのです。

いくら話している内容がよくても、ノンバーバルと一致していなければ相手や聞き手にかえって不信感を与えてしまうことも。プレゼンでのノンバーバルは、主張したいことや伝えたい内容を踏まえ、聞き手が抱く印象を考えることがとても大切なのです。

見た目では「聞き手と近いけれど違う」自分を演出

プレゼンや発表会の場では、見た目でも聞き手との差別化を図らないと「なんで自分と同じような人の話を聞かなくてはならないの?」と話に興味を持ってもらえなくなる可能性があります。

とはいえ、あまりに違いすぎると聞き手が引いてしまうことも。大切なのは、“聞き手と近いけれど明らかに違う私”を演出することです。

事前準備が必要な服装や髪型、メイク、靴選びについて、心がけたいポイントを挙げてみましょう。

(1)聞き手によって「服装」「髪型」を変える

プレゼンの内容や聞き手の層によって、服装を変えましょう。

例えば、冒頭のクイズのような黒や紺などダーク系のスーツを着たビジネスマン・ビジネスウーマン対象のプレゼンや発表会でしたら、はっきりと差別化するために赤いジャケットやシャツなど鮮やかな色の服がオススメです。

一方、子育て中のママが対象の場合は、スーツよりもワンピースのほうが親近感を与えやすく、聞き手との距離を縮めやすくなります。色味も派手すぎない柔らかめにするといいでしょう。

髪型も同様に考え、ビジネス系のプレゼンならばまとめ髪にしたり、髪を下ろす場合もきっちりした印象を与えるようにしましょう。言うまでもないかもしれませんが、いくら聞き手と差別化するためとはいえ、派手すぎる飾りをつけたり、ゆるくルーズすぎるアレンジにしたりなどその場にそぐわないヘアスタイルはやめましょう。

子育てママ対象の場合は、必要以上の距離を取られないようにキッチリしすぎないほうがいいかもしれませんね。

服装と髪型と全体のバランスも大切。何を誰に伝えるプレゼンなのかを考えて聞き手を見極め、ビジュアルを決めましょう。

(2)いつもより「濃いめのメイク」にする

プレゼンでは、ステージや壇上に立つことが多いもの。舞台に上がったと考えれば、メイクはまさに“舞台化粧”。大きな会場で後方の席からも顔がよく見えるよう、ライトに映えるよう、通常よりも濃いめのメイクを心がけてください。

(3)「カツカツと音が響かない靴」を履く

少し上級者のテクニックになりますが、プレゼン中は聞き手を飽きさせないために壇上で動き回ることも。そんなとき、歩くたびに音がカツカツと鳴り響くと気になってしまいますよね。聞き手の集中力を削がないためにも、足音が響きすぎる靴は避けましょう。

また、履き慣れていない靴は靴擦れや痛みを引き起こすことも。プレゼン中に足が痛くなると、気になってパフォーマンスが落ちてしまう要因にもなりかねません。

衣服にマッチしていて、かつ自分の足にあった履き慣れた靴がベストです。

要チェック! 「プレゼンに効果的なノンバーバル」3つ

さて、ノンバーバルは服装や髪型だけではありません。発表しているときにも気をつけてほしいことがあります。ここでは主な3つをお伝えしましょう。

(1)力まずに「身体を開いた状態」で

プレゼン中は、不自然に力まずに自然な状態をキープするのがベスト。慣れていない方はなかなか難しいかもしれませんが、肩に力を入れて硬くならずに胸を張って、手はすとんと下に落としてください。まっすぐな姿勢でリラックスして立ち、“身体を開いた状態”にしましょう。

緊張で肩に力が入ったガチガチの状態で壇上に立つと、聞き手にもそれが伝わって会場全体が緊張感に包まれてしまいます。聞き手も不安になり、話に集中できなくなる可能性があるので気をつけましょう。

(2)「落ち着いた声のトーン」でのぞむ

最初の挨拶は少し高いトーンで元気に始めてもOKですが、本題に入ったら落ち着いた声で話しましょう。とくに女性は声が高めの人が多いので、いつもより少し低めのトーンを心がけて。声が高すぎると聞き手に信用されづらくなるほか、人としての印象が薄くなってしまうことも。

声もその人のキャラクターのひとつ。無理に別人のように変える必要はありませんが、本来の自分らしさプラス、聞きとりやすく、話の内容が頭に入りやすいトーンや話し方を心がけましょう。

(4)できるだけ壇上で動く

同じ場所に座ってひとつのところを見て話を聞き続けるのは、なかなか根気がいるもの。聞き手を飽きさせないために、プレゼン中は話しながら壇上で動くといいでしょう。

あまり動きすぎるとせわしなく感じて落ち着かないので、話の区切りやテンポに合わせて自然に動くのがベスト。とはいえ、初心者の人にはなかなか難しいもの。PCの画面をスライドで見せるような場合には、演台とPCをわざと遠めにしておき、PC操作の度に移動すると自然に見えていいでしょう。

これは避けたい! 「プレゼン中のNGノンバーバル」3つ

どれも台無しになりかねないことばかり。プレゼン中はやらぬよう肝に銘じておいてください。

(1)髪など顔の周りに手をやらない

聞き手が一番目を向けるのが、プレゼンターの顔です。髪をかきあげたり汗を何回も拭いたり、顔の周りに手をやるのはなるべく避けましょう。聞き手が落ち着かず、話の内容が頭に入らなくなる可能性があります。

(2)腕組みをしない

聞き手に疑問を投げかけて考えさせる場面もあるかもしれません。また、壇上で手持ち無沙汰に感じることもあるでしょう。

ですがその際、腕組みをするのは絶対にやめましょう。偉そうな態度に見えたり、何かをガードしたり拒絶している印象を与えかねません。“身体を開いた状態”とは真逆の動作ですね。

(3)小指を立てない

とくにハンドマイクで話す場合に気をつけたいのが、小指を立ててマイクを持つこと。些細なことに感じるかもしれませんが、話し手に注目している聞き手側は意外に気になるもの。プレゼンの内容に集中してもらうためにも、注意しましょう。

 

いかがでしたか? プレゼンや発表会のノンバーバルは“目を引きながら”も“気を散らさない”ことがポイント。服装や髪型などの準備はもちろん、プレゼン中も細部まで気を払って舞台に立ちましょう。

次回からは、スピーチやプレゼンに長けた有名人をとり上げる「番外編」に突入します。お楽しみに。


 

【取材協力・監修】

チームビルディング・コンサルタント

尾方僚

大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。

【参考】

尾方僚(2011)『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)

尾方僚(2007)『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニケーションズ)

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