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字が汚くて恥ずかしい人、必見!「美文字」の基本は姿勢です【美文字アドバイザー・ゆめふでさんに聞きました】

ペーパーレス化、LINEやメールでのやりとりが増えたことなどで、ペンを握る機会が激減。ひさしぶりにメモや手紙を書いたら「あれ? 文字がきれいに書けない……」と驚いた経験、ありませんか?

「文字は人なり」という言葉があるように、手書きの字には人柄が滲み出ます。せっかくなら、読みやすいことはもちろん、きれいに書きたい! そこで、Instagramのフォロワー数が約16.6万人、話題の美文字アドバイザー「ゆめふで」さんに、誰でも字をきれいに書くための基本を教えていただきました。

「ゆめふで」さんとは?

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インスタグラムのアカウント「yumefude_penji」で、さまざまな文字の書き方をアドバイス

4歳から高校生まで習字を習い、「字はきれいに書けるほう」と思っていたというゆめふでさん。ところが、あるとき思っていたように書けていないと自覚。憧れの字を目指して練習を繰り替えし、一文字ひと文字、理想の字が書けるように一からデザインしてゆきました。

「書くことでわかったのは、美しく書くにはコツがあるということです。

『文字は人なり』という言葉があります。私が目指すのは、やさしくて柔らかい、温かみのあるきれいな文字です。また、相手にとって読みやすいことも大切にしています」(以下「」内、ゆめふでさん)

きれいに書けない原因は「姿勢」にあり!?

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「まず、字を書くときに大切なのは姿勢です」と、ゆめふでさん。

ペンの持ち方が正しくても、姿勢が崩れていると字の中心がずれ、思うように線を運ぶことができないのだとか。

「まっすぐに書いているはずが、字がどんどん傾いてしまうという人は多いです。また、書いているうちに疲れてしまうという人もいますね。前屈みになっていないか、肩や腕に力が入りすぎていないかなど、姿勢や書き方をチェックしましょう」

字を書くときの姿勢の基本

  1. 両足を軽く広げ、足の裏を床につける
  2. おなかは机から握りこぶし一つ分くらいあける
  3. 背筋を伸ばし、肩の力を抜いてリラックスする
  4. 手元から目までの距離は30cmくらい離す
  5. 頭は顎をひいて軽く右に傾ける

ペンの握り方

筆圧が強すぎると、ペンだこができたり、疲れたりする原因に。

「親指と人差し指でペンを軽くつまみ、中指で支えるように持ちます。手のひらの中に卵が入るイメージで持つと安定しますよ。そして、字を書くときに力を入れるところは入れる、抜くところは抜くというメリハリも大事です」

ベストポジションの作り方

三角ができるように両手を紙に添える

「右利きの場合、右目の前に両手で三角をつくり、そのまま下におろします。ひじの半分は、机にのるように。そこでペンをもつとベストポジションです。左利きの場合は、左目の前に両手で三角をつくります」

このベストポジションを保ち、書いてゆきます。ところが人間の体の構造上、書いているうちに縦書きの場合は左に曲がったり、横書きの場合は右上に字が上がったりしがちなのだとか。

「ポジションは崩さず、紙を手でスライドさせてゆくと真っ直ぐ書きやすいです。縦書きの場合は、ペンを持っていないほうの手で紙だけを上に。横書きの場合は、左にずらしてゆきます」

「美文字」への一歩は「反復練習」

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ゆめふでさんが美文字のためにしたことは、「反復練習」です。その中で、次の3ステップが美文字につながったといいます。

  1. 練習したい字を何回か練習する
  2. お手本を見ないで書いてみる
  3. 2で書いた字とお手本をよく見比べる

「最初はお手本を見ながら書き、その後でお手本を見ずに書いてみましょう。お手本がないと、あれ? ちがうと気がつけます。私も最初のころは、赤ペンで添削しながら繰り返し練習しました」

練習にも! おすすめの文具

インクがたっぷりと出て、線に丸みの出る『サラサ』

ジェルインクペン「サラサ」(ゼブラ)

「『サラサ』はしっかり止め、ハネができる、書きやすいペンの一つです。私は、少し太めの0.5mm0.7mmを国語ノートでの練習に。メモや手紙、連絡帳など、細かな文字を書く場合には、0.4mm0.5mmのものを使っています」

すらすらとした書き心地の『ジェットストリーム』

ジェットストリーム(三菱鉛筆)

「あとは『ジェットストリーム』もメモや連絡帳など、細かな字を書くときに重宝しています。

用途に応じて筆記具を変えることで、字の印象や書きやすさは変わりますよ」

国語12マスノート(ダイソー)

「十字の補助線が入った小学生用の国語12マスノートは、練習におすすめ。私は100円均一の『ダイソー』で購入しています」

硬筆習字用下じき0.81.6mm厚(三菱鉛筆)

「下敷きをしくことで、力をほどよく吸収してくれ、字に強弱をつけやすくなります。机の上にそのまま紙をおくより書きやすいですよ」

練習におすすめの組み合わせ
十字の目安のおかげで基準を捉えやすい

美文字への道は一日で成らず

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繰り返しが大事!

繰り返し練習するうちに、少しずつクセも補正されていくとゆめふでさん。「継続は力なり。一緒にたのしく練習しましょう」。

ゆめふでさんのInstagramをはじめ、著書『誰でも字がきれいに書ける ゆめふで式美文字のレッスン』は、お手本を見ながら反復練習ができます。また、美文字練習シートがダウンロードできたり、すぐに使える豊富な実例も。

字をきれいに書いてみたいと思ったら、どうぞチェックしてみてください。

ゆめふでさん

【教えてくれた人】

ゆめふでさん
上品かつ柔らかな書体で人気を博し、Instagramで字のリクエストが相次ぐようになる。美文字のポイントを解説し、字に悩んでいる人に向けてアドバイスを発信している。Instagramのフォロワー数は16.6万人(2024年9月現在)。アカウント「@yumefude_penji」。

『誰でも字がきれいに書ける ゆめふで式美文字のレッスン』(実務教育出版)

『誰でも字がきれいに書ける ゆめふで式美文字のレッスン』(実務教育出版)

上品かつ優しい字で憧れる人多数! Instagramを中心に、大人気の美文字アドバイザー「ゆめふで」氏による、初の”書き込み式”美文字練習帳。くわしい&簡単な美文字ポイントで、つまずく心配ゼロ。「理想の字」を追求して一からデザインした、ゆめふで式美文字のコツを、あますところなく解説し、誰でも簡単にきれいな字が書けるように!

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ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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