女性ならではの「生活者目線」が強みに!
null女性の採用に意欲的な業種は、女性ならではの「生活者目線」が活かせる業種。一例を挙げてみましょう。
●住宅
●食
●生命保険
●保育サービス
●教育
●家事代行サービス
●介護サービス
●医療サービス
●旅行・レジャー
それでは、もうすこし細かくみていきましょう。
例えば…住宅に関わる仕事
「住宅」は女性の視点が活かせる代表例。ご夫婦の場合、住宅の購入や賃貸にあたり決定権を持つのは多くの場合が妻です。女性ならではの目線で顧客に共感し、きめ細かなアドバイスや提案ができることが強みとなります。
実際、不動産営業職では女性が高い業績を挙げるケースが多く、これまで「男性社会」の色が濃かった不動産業界でも「女性をもっと活用したい」という企業が増えています。
また、ヘルスケア業界でマーケティングの経験を持つ女性・Aさん(50代)が、ホテル事業に進出する不動産会社に転職した例があります。
Aさんは不動産やホテル業界で働いた経験はありませんでしたが、旅行が趣味でさまざまなホテルを利用していました。「マーケティングの知識」+「宿泊者としてのユーザー目線」を兼ね備えた人材として評価され、採用されたのです。
Aさんのように、「業界経験」ではなく「ビジネス経験」を活かすことで、思いがけない業界で活躍のチャンスを得られるケースは多数あります。
例えば、保育・福祉・医療などの業界では「保育士」「介護福祉士」「看護師」といった専門資格が必要と思われるかもしれませんが、そうとは限りません。
専門的な資格や実務経験がなくても、マーケティング・企画・セールスプロモーション・営業・マネジメントといった、業種問わず必要な「汎用」の経験・スキルを持つ方は、そうしたポジションで歓迎されます。
食に関わる仕事
「食」に関わる業界も、女性の感性を活かしやすいといえます。
メーカー、ホテル、コンサルティング会社などでの勤務経験があり、幼い子どもを持つ女性・Bさん(30代後半)は、カフェを運営する会社に転職を果たしました。その会社は「ロハス」をコンセプトに掲げており、平日に「ママ層」を集客したいと考え、採用ターゲットを「ママ」に据えていました。
Bさんは出産後、「食の安心・安全」に対して高い意識を持つようになり、独自で勉強していました。その姿勢と知識が評価され、かつ前職で培った企画・課題解決スキルなどが活かせるということで、カフェのコンセプトワークやメニュー開発を任されることになったのです。
また、専業主婦だったCさん(40代後半)は、育児が一段落したのを機に外食企業に入社し、店長として活躍しています。
評価されたポイントは「3人の子どもの育児経験」。現場には学生アルバイトを含めた若いスタッフが多いため、彼らの「お母さん的存在」として、指導、育成する力に期待が寄せられたのです。
外食業界に限らず、若いスタッフが多い職場では、メンバーの様子の変化を敏感に察して声をかけ、悩みの相談に乗り、見守るスタイルのマネジメントができる人材が求められています。育児経験者はそうした姿勢や行動が身に付いていることが多く、若手が多い職場で重宝されることがあるのです。
前職の経験+生活経験をうまく組み合わせ、自分らしい働き方ができるポジションを探ってみてください。
構成/青木典子