そこで今回は、実際に人事担当者から聞いた「あれはちょっとね……」の声をお伝えします。ここに挙げるのは、どんな人事担当者もNGを出す事例というわけではなく、面接官によっては引っかかり、選考にマイナスの影響を与えてしまう……というケース。少しでも不利になるリスクを減らすために、意識しておくことをおすすめします。
「受付」と「面接室」での態度の違い
null実は「面接に入る前」の態度もしっかり見られていることがあります。面接官に対しては腰が低いけれど、受付から面接室に案内してくれたりお茶を運んできてくれた若いスタッフには素っ気なかったり、横柄な態度だったり。
面接官が受付スタッフに「さっき面接に来た人、どう思った?」と感想を聞くこともあるのです。誰に対しても丁重に接してください。
また、待合室で待つ間、ずっとスマホをいじりっぱなし……という態度がマイナス印象を持たれることもありますので要注意です。
違和感を抱かせるファッションコーディネート
null面接ということで、普段は着ないようなかっちりしたスーツやジャケットで臨む方も多いと思います。気を付けたいのはバッグと靴。服装に対して、バッグや靴がカジュアルすぎると、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。自分では気付かなくても、ビジネスのスタイルを見慣れている面接官は一目で違和感に気付くものです。
なお、女性のブーツ、ミュール、サンダルは「カジュアル」に属するので避けたほうが無難です。また、「面接にふさわしい、きっちりとした服がこれしかないから」と、季節感が合わない服を着るのも、相手に違和感を与えてしまいます。
社風に合わないメイク、ネイル、ブランド品
nullいくら上手なメイクでも、「派手」「濃い」と感じられるものは不評を買うことが多いものです。ネイルアートも華やかすぎるものはNG。
これは業種や社風によるので「まったく問題ない」、むしろ「個性があっていい」と捉えられることもありますが、普段はOKでも「面接の場ではどうか」と考える面接官も多いので注意が必要です。「TPOをわきまえられる人」と思われたほうが得。
また、気合を入れて高級な海外ブランドの時計やバッグを身に付けるのも、マイナスになってしまうことがあります。実際、ある面接官は応募者が海外ブランドの文具を使っているのを目にして「うちの社員にはない感性だな。社風になじめないかもしれない」と、採用を見送ったケースがありました。
面接の途中で態度が変わる
null面接に慣れている採用担当者は、場を和ませるのが得意。しかし、気さくに話してくれるからといって、応募者がなれなれしくするのはNGです。面接後、「最初は礼儀正しかったのに、打ち解けてくるといつの間にかタメ口になっていた」と苦笑する面接官も。特に、顧客対応が伴う職種の場合、こうした態度は懸念されてしまいます。
かしこまりすぎるのも良くないのですが、くれぐれも立場をわきまえて、リラックスするのはほどほどにしましょう。
構成/青木典子