キーパーソンの斜めに前に座り、存在感をアピール
null会社員時代の私は、会議室に入るとまず「座る位置」を意識しました。それは「キーパーソン」の斜め前。キーパーソンとは、その会議参加者の中で影響力を持つ人、あるいは自分が認められたいと思う相手です。
キーパーソンが会議中に参加者を見渡したとき、死角に入ってしまう「隣」、また「正面」だと直視して逆に意識してしまうので、斜めくらいの位置のほうが全体を俯瞰する余裕が持てます。
そして、会議中、しっかりと相づちを打ち、積極的に参加する姿勢を見せます。「これやってみようと思うがどう思う」といった提案には、「いいですね!」「ぜひやりましょう」と前向きな姿勢を見せ、会議全体が盛り上がるようにします。こうして、自分の「前向きな存在感」をアピールするのです。
「記録係」を引き受ける
null会議の場面で皆が嫌がる仕事の一つに「議事録作成」があります。これも、率先して引き受けると、多くの収穫につながります。
わかりやすくまとめて後で配布することで、書類作成スキルを評価されるチャンスがあります。また、メンバーの発言を整理しながら記すうちに、課題の要点や本質をつかむ力も養われます。
役割決定の場面で、人がやりたがらないことを引き受ける
null会議では「役割を決める」ということがよく行われます。そんなとき私は、皆がやりたがらないことを引き受けました。なぜなら「感謝」されるから。
皆、指名されるのを拒むようにうつむいて、場がしーんと静まり返ったとき、「私がやります」と手を挙げるのです。
その瞬間、リーダーやマネジャーにとっても、他のメンバーにとっても“ありがたい”存在となります。会議も長引かず、皆に感謝されます。
それは巡り巡って自分に返ってきます。自分が困っているときに助けてもらえるほか、「彼女は積極的に引き受けてくれる」と思われることで、仕事を振ってもらえる確率が上がります。
その中で「良い仕事」がまわってくる可能性が高まることを実体験から感じています。
「意見ありますか」に真っ先に挙手
null「何か意見はありますか」と言う場面では、真っ先に手を挙げましょう。これは質問力を磨くトレーニングになります。
「質問する」と決めて、質問を考えることで、課題をさまざまな面からとらえる力が養われます。質問を考えることが習慣化されたら、いつの間にか無意識の中でキヅクことにつながります。繰り返す中で問題意識を持つことのトレーニングとなります。
これは、社内の会議だけではなく、顧客や取引先とのコミュニケーション、商談にも活きてくるでしょう。
自分が質問を発することで、それをきっかけにまた議論が活発化することもあるため、リーダーやマネジャーからも重宝されます。
会議の進め方の効率化を提案
null会議のやり方は「定番化」しがちです。まずこのデータを共有し、次に各自が報告し、課題を挙げて話し合う……といったように。それが習慣化され、皆当たり前のようにその進め方に従っていたりしますが、効率化を図る工夫はいろいろできるはずです。
私の場合は、会議室に皆が集まってから資料が配られ、各自が目を通す時間が非常にムダに思えたので、2日前に資料をメールで一斉配布しておき、各自内容を確認した上で会議に臨む、という方法を提案しました。
結果、資料に目を通す時間、それを踏まえて考える時間が省かれ、会議時間が大幅短縮できました。結果的に、自分もチームも時間に余裕が出て、効率化につながったのです。
何となく会議に参加したり、やり過ごしたりするのではなく、会議の場をぜひ自分のスキルアップ・評価アップのために活用してみてください。
構成/青木典子