実際、私自身も同僚や上司の力を借りてきました。長男が5歳のときに次男が生まれましたが、両親は遠方に住み、夫は週4日地方出張……と家族のサポートを得られない状況で育児と仕事を両立していた時期は特に、です。
そんな頃の経験もふまえ、私が実践していたことをお伝えします。
自分の「弱み」と相手の「強み」を伝える
null組織やチームは、個々の強みを活かし、役割分担ができてこそうまく回ります。
責任感の強さから、頼まれごとを何でも引き受け、一人で抱え込んでしまう人もいますよね。その仕事をもっともうまくこなせるのが誰か、という「全体最適の目線」で考えてはいかがでしょうか。
「私はこれが苦手。あなたは得意だから、私より早くうまくできるはず。ぜひ手助けしてほしい」といったようにです。そして、「私はこれが得意だから、それを活かしてあなたをサポートする」という意思を伝えましょう。
他のメンバーの仕事を積極的に手伝う
null日々、自分の担当業務をこなすだけでいっぱいいっぱいかもしれませんが、少しでも手が空いたなら、他のメンバーに「何か手伝おうか」と声をかけてみてください。もしくは、資料の整理、会議の準備や議事録作成など、皆が面倒がるような雑用を率先して引き受けてもいいでしょう。
そのようにしてチーム内に「お互いに助け合う」の空気をつくっておけば、あなたが困っているときも手を差し伸べてくれるはずです。
ときには、感謝の気持ちを「モノ」で伝える
nullメンバーが自分の仕事を手伝ってくれたら、「ありがとう」と言葉で感謝を伝えるのは、当然皆さんもしていることでしょう。しかし、それだけにとどまらず、ときには「モノ」で感謝を伝えるのもよいでしょう。
例えば、大変な仕事を手伝ってもらった後には、メッセージカードに手書きでお礼の言葉をつづり、ちょっとしたプレゼントを添えて渡すなど。
言葉やメールでのお礼だけで済ませない「プラスアルファ」は相手の心に残り、「また力になってあげたい」と思ってもらえるのではないでしょうか。
仕事に対して「本気」の姿勢を見せる
null「掲げた目標を何としても達成したい」「チームに貢献したい」「チャレンジを通じて自分を成長させたい」――そんな「本気」が伝わる人は、周囲の人も自然と協力したくなるものです。
特に、結婚・出産といったライフイベント前後の女性の場合は、プライベートに比重を置くことも多いもの。それは当然のことですが、「家庭最優先」の姿勢を職場で強く見せすぎてしまうと、メンバーと温度差が生まれてしまうこともあります。
職場にいる時間は、本気で仕事に向き合う姿も見せてください。全力で取り組んでいれば、周囲から認められ、協力を得られるはずですから。
構成/青木典子