菜の花は“フライパン蒸し”にすれば水っぽくならない
null筆者は菜の花が大好きで、スーパーに並び出すと春を感じてウキウキします。とはいえ、いつもおひたしや炒め物にばかりしてしまうので、何か他に美味しい食べ方を知りたいなぁと沼津さんにご相談。教えてもらったのが、こちらの「菜の花のえびマヨ」です!
「えびマヨは我が家の大定番。一番よく作るえび料理で、家族からリクエストされます。魚介類が苦手な次女も、えびマヨはよく食べてくれるんですよ。えびマヨを作る時は、レタスなどの葉野菜をたっぷり敷いて、野菜と一緒に食べるのですが、菜の花を合わせても大正解! 菜の花のほろ苦さが、えびマヨのソースによく合うんです。
菜の花はお湯でゆでるよりも、フライパンで手軽に蒸したほうが水っぽくならず、えびマヨと和えるのにぴったり。ぜひフライパン蒸しも普段の料理に活用してみてください」(以下「」内、沼津さん)
ちなみに、菜の花のフライパン蒸しの詳しい方法はこちらも参考にしてください。では、早速作り方を見てみましょう!
【材料】(2人分)
菜の花・・・100g
水・・・大さじ2
塩・・・小さじ1/4
むきえび・・・100g
薄力粉・・・適量
米油・・・大さじ2
[マヨソース]
ヨーグルト(無糖)・・・大さじ1
マヨネーズ・・・大さじ1
きび砂糖・・・大さじ1/2
塩・・・少々
こしょう・・・少々
【作り方】
(1)菜の花をフライパンで蒸す

フライパンに水と塩を入れ、塩を溶かしたら、よく洗った菜の花を入れます。強火にかけ、水が沸騰したらふたをして、中火にして2分ほど蒸します。
2分経ったら火を止めてザルにあげ、ザルごと振って空気に触れさせて、菜の花を冷ましてください。
「ゆでるのではなく蒸すことで、旨味がギュッと凝縮され、栄養も逃げません。グシャッと水っぽくならないのもポイントです」
(2)菜の花を切る

蒸した菜の花は根元の硬い部分を切り落とし、半分の長さに切ります。
(3)マヨソースを作る

ボウルにヨーグルト、マヨネーズ、きび砂糖、塩、こしょうを入れてよく混ぜ合わせます。きび砂糖が溶けたら、マヨソースの完成です。
「ヨーグルトは無糖のプレーンヨーグルトを使用してください。ヨーグルトがない場合は、牛乳大さじ1、レモン汁小さじ1/2でも代用できます」
(4)えびの下ごしらえをする


えびの背中に切り込みを入れ、背ワタがあったら取り除きます。塩ふたつまみ(分量外)を振り、全体にもみこんで、えびの臭みを取りましょう。塩を流水で洗い流し、しっかり水気を拭いてください。
「切り込みを入れることで、焼いた時にえびがプリッと開きます。塩もみすることで臭みが取れるので、このひと手間は必ず行なってくださいね」
(5)えびに薄力粉をまぶす

えびに薄力粉をまぶします。この時、切り込みまでしっかり粉をまぶしておくと、焼いた時に油がはねにくくなります。
「強力粉がある人は、強力粉を使っても。強力粉の方が粒子が細かいので、より衣を薄くつけることができますよ。粉は片栗粉でもOKです」
(6)えびを焼く

フライパンに米油を熱し、余分な粉をはたいてえびを入れます。フライパンに入れたら、しばらく触らずに、焼き色がついてきたらひっくり返します。
「えびを触るとフライパンの温度が下がるので、あまり触らずに、カリッと焼くのが美味しく仕上げるポイントです。カリッと香ばしく焼いた方が、マヨソースとよく絡みます」
(7)マヨソースと和える

えびの両面が焼けたら、一度バットに取り出します。マヨソースにえびを入れ、菜の花を軽く絞って入れ、全体をよく混ぜ合わせてください。
「えびが温かいうちに和えることで、マヨソースをよく吸って味がなじみます。菜の花は蒸しているので水っぽくありませんが、軽く絞ってから入れるといいですね」
(8)できあがり!

マヨソースがよく絡んだら完成です。
もう見ているだけでテンションの上がる色鮮やかな仕上がり。ひと口食べてビックリ! えびマヨってこってりとしてやや油っぽいイメージですが、衣が薄いのでさっぱり。カリッと焼いたえびのプリプリ感がより際立っています。菜の花にもよくマヨソースが絡んで、ほろ苦い味わいがいいアクセントに。
「菜の花を蒸しているので水っぽくならないのがいいところ。仕上げに好みで粗挽き黒こしょうをたっぷり振っても、味が引き締まって美味しいですよ!」
我が家でも作ってみたところ、マヨソースが大好評でした! ちょっと小さめのえびを使ったので、ボリュームが出なかったのがちょっぴり残念でしたが、その分を菜の花がカバーしてくれました。薄衣で重すぎないから食べ飽きず、最後までさっぱりと味わえました。
これから菜の花が美味しい季節、ぜひえびマヨと合わせてみてください!
取材・文/岸綾香
待望の 「ごま油本」ができました!
kufuraの連載でおなじみ、大ヒットレシピを連発している沼津りえさんの人気シリーズが書籍化しました! テーマはなんと“ごま油”! 忙しいkufura世代にこそ届けたい、ごま油があればいつもの“家ごはん”がもっと美味しく、ラクになる。そんな沼津さんの想いが詰まった一冊です。

『ごま油さえあれば さっぱりもコク旨も、いつもの家ごはん98』
著/沼津りえ 1,650円(税込)小学館
料理研究家・管理栄養士の沼津りえさんによる“ごま油で「いつものごはん」をもっと楽に、もっと美味しく”するレシピ集。パパッと作れる小鉢、メインになる肉や魚のおかずからごはんや麺まで、全98レシピを掲載。

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『ごま油さえあれば さっぱりもコク旨も、いつもの家ごはん98』(小学館)、『マンガでわかった! ラクしておいしい作りおき』(主婦の友社)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」