皮の端をまとめて一気に引っ張ればスルンとむける!
null春が旬の「ふき」は香りが豊かで美味ですが、下ごしらえがちょっと面倒。そんな人のためにフライパンで手軽にゆでるシンプルな方法を教えてもらいました。
「できるだけ長い状態でゆでたほうが皮をむくのがラクなので、フライパンの大きさに合わせてふきを切り、フライパンで手軽にゆでます。
気になる皮のむき方ですが、端を1周むいてからまとめて皮を引っ張るとスルスルッときれいにむけて気持ちいい! 包丁を使わず、楽しい作業なので、お子さんにお手伝いしてもらってもいいですね」(以下「」内、沼津さん)
子どもの頃、祖母がよくふきを煮てくれましたが、自分で調理したことはほとんどなく……この機会にぜひマスターしたいです!
【材料】(作りやすい分量)
ふき・・・3本(約300g)
塩・・・大さじ1
(1)ふきを切る
ふきの茶色くなった下の方を切り落としてから、フライパンや鍋の大きさに合わせて、長さを揃えて切ります。
「同じ大きさに揃えた方が処理しやすいので、フライパンの大きさに合わせてカットしてください」
(2)板ずりする
まな板にふきをのせ、塩を振って板ずりします。ふき3本(300g)に対して、塩はたっぷり大さじ1が目安。ふきをコロコロ転がして、塩としっかりなじませます。ふきの表面が汗をかくまで板ずりしましょう。
「ふきの板ずりは、オクラのように表面のトゲを取るというよりは、色鮮やかに仕上げ、アクを抜けやすくするために行います。表面がしっとりするまでしっかり板ずりしてください」
(3)ふきをゆでる
フライパンに湯を沸かし、塩付きのままふきをゆでます。このとき、太い方から先に入れ、2分ゆでます。2分経ったら細い方を入れ、さらに1〜2分ゆでてください。
「太さが違う場合は時間差でゆでましょう。全部細い場合は、最初のゆで時間を1分にして調整してくださいね」
(4)冷水に入れる
火が通りすぎると食感が悪くなるので、ゆで終わったらすぐに氷水に入れ、余熱で火が通るのを防ぎます。
(5)皮をむく
冷めたら、いよいよ皮をむきます。太い方を上にして、先端の皮を1周むき、むいた皮を1か所に集めて持ちます。まとめて下に引くと、一気にスルスルッと皮がむけました! これは気持ちいい〜!
(6)ふきの下ごしらえが完成!
皮がむけたらきれいな水に入れ、できたら毎日水を替えて冷蔵室で保存しましょう。冷蔵で5日ほど日持ちします。この状態で保存して、あとは好きな料理に使ってください。
ドレッシングと和えるだけ!「ふきのさっぱりサラダ」
null「ふきは煮たり、炒めたりしがちですが、実はこのまま食べてもおいしい!」と沼津さん。あともう1品欲しいときにパパッと作れるシンプルサラダを教えてくれました。
【材料】(作りやすい分量)
ふき(下ごしらえ済みのもの)・・・100g
オリーブオイル・・・小さじ2
レモン汁・・・小さじ1
塩・・・小さじ1/4
【作り方】
下ごしらえ済みのふきの水気をしっかり拭き、斜め薄切りに。ボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩を入れて混ぜ合わせ、ふきを加えて和えるだけ。ふきサラダの完成です! ふきを切って市販のドレッシングをかけてもOK。
食べてみると、みずみずしいふきのさわやかな風味をダイレクトに味わえます。レモン汁でさっぱり食べられて、オシャレな箸休めに。キリッと冷やした白ワインとも合いそうです。
「私はふきのレシピコンテストで入賞したことがあるのですが、下ごしらえしたふきを細長く切ってパスタと一緒に和えて使ってもおいしいですよ。緑色が鮮やかで華やかなパスタになるんです」
サラダやパスタにしたり、煮て佃煮にしたり、炒めてきんぴらにしたり、アレンジはいろいろ。ぜひおうちでもオリジナルのふきレシピを楽しんでみてくださいね!
次回は「鶏手羽元をチューリップにする方法」を紹介します。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」