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もう迷わない「うどの下処理」完全解説!芯も皮も丸ごと1本余すところなし【沼津りえの神ワザ下ごしらえ#24】

ちょっとしたひと手間で料理の腕前がグンとアップする「下ごしらえ」を、料理研究家の沼津りえさんが分かりやすく楽しく解説。

今回は、まさに今が旬の春野菜「うど」の下ごしらえを紹介します。特有のさわやかな香り、シャキシャキの歯応えがなんとも美味しいうどですが、アクが強いため、下処理を行う必要があります。いつもなんとなく行なっているという人こそ、必見! これさえ見れば、もう迷いません。

うどの下処理のモヤモヤ解決!1本丸ごと味わう方法

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春になると恋しくなる「うど」。食べると、その独特の香りに春の訪れを感じます。もっと気軽に味わいたいのですが、どうやって食べるとよいかハッキリ分からないまま、なんとなく料理している人も多いのではないでしょうか? そのモヤモヤを解決すべく、沼津さんに聞いてみました!

「春野菜はアクが強めですが、うども同じ。調理する前に、一度酢水にさらすのを忘れずに。うどは1本丸ごと食べられるので、白い芯の部分だけでなく、皮も穂先もすべて捨てずに、余すところなく味わいましょう!

真ん中の白い所は食感がよくてやわらかいので、サラダや酢みそ和えなどに適しています。一方、皮や穂先は筋っぽいので、皮は千切りにしてきんぴらに。穂先は天ぷらにするとたまりませんよ!」(以下「」内、沼津さん)

「山うど」と「軟白うど」の2種類がある

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まず、うどは大きく分けて、“山うど”と“軟白うど”の2種類があります。山うどは短めで穂先が緑がかっていて野生的。一方、軟白うどは白くて、長くて、ひょろっとしています。

「一般的に山うどの方が風味が強く、軟白うどのほうが味も香りもマイルドだと言われています。この時期はどちらもスーパーでよく見かけますね。どちらも下処理の方法は同じなので、お好みのものを選んでください」

今回は生食にもできる芯と、その他の部分に切り分けての下ごしらえの方法を紹介します。

うどの下処理方法

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【芯の部分】

(1)皮を厚めにむく

うどの太い部分は4cmくらいの長さに切り、皮の内側の線に沿って、皮を厚めにむきます。

細い茎や穂先は皮をむかず、そのまま切って外しておきます(下ごしらえは別途行う)。

(2)酢水を作る

水400mlに酢水小さじ1を入れ、混ぜておきます。

(3)芯の部分を切る

皮をむいた芯の部分は食べやすい大きさに切りましょう。今回は半分に切って、薄切りにします。

(4)酢水に5分浸ける

変色しやすいので、切ったらすぐに酢水に入れ、5分ほど浸けてください。

「浸けすぎると旨味が逃げるので、あまり長く浸けすぎず、5分を目安にしてください」

【皮・細い茎・穂先】

(1)酢水を作る

水400mlに酢水小さじ1を入れ、混ぜておきます。

(2)皮、細い茎、穂先を切る

皮は細めの千切りがおすすめ。細い茎は4〜5cmの長さに切ってから千切りにします。穂先はそのまま切り落としてください。

「皮は繊維が多く歯応えがあるので、細めに切った方が美味しく仕上がりますよ」

(3)酢水に5分以上浸ける

皮、細い茎、穂先も切ったらすぐに酢水に入れ、5分以上浸けます。

「皮や穂先の方がアクが強めなので、5分よりやや長めに浸けてください」

酢水に浸けたら、ザルにあげて水を切り、水気をよく拭いてから調理します。皮や穂先は汚れていることがあるので、きれいな水で2〜3度洗ってからザルにあげましょう。

1本のうどを下ごしらえしたところ、捨てるところが全然なくて驚きました! そして皮も食べられるので、かなりの量ができるのですね。筆者はうどが大好きですが、いつも「どこまでをどうやって食べるのが正解なのだろう?」と、なんとなく不安な気持ちで料理していましたが、これでスッキリ解決できました。

このうどを使って、パパッとすぐに作れる、美味しすぎる「うどレシピ2品(うどと生ハムのハニーマスタードサラダ&うどのごま油きんぴら)」もチェックしてみてくださいね。

 

取材・文/岸綾香


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料理研究家・管理栄養士の沼津りえさんによる“ごま油で「いつものごはん」をもっと楽に、もっと美味しく”するレシピ集。パパッと作れる小鉢、メインになる肉や魚のおかずからごはんや麺まで、全98レシピを掲載。

沼津りえ
沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『ごま油さえあれば さっぱりもコク旨も、いつもの家ごはん98』(小学館)、『マンガでわかった! ラクしておいしい作りおき』(主婦の友社)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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