「菜の花」のえぐみが和らぎ、味がグンと濃厚に!
null春に出回る菜の花。ほろ苦く、春らしい味わいが特徴です。でも、食べ方がマンネリしがち……いつもゆでておひたしにするという人も多いのではないでしょうか。
実は「菜の花は蒸すのがおいしい!」と沼津さん。フライパンで手軽に下ごしらえする方法を教えてもらいました。
「菜の花はゆでると水っぽくなってしまいます。実は蒸した方が、旨味が凝縮され、味が濃厚になるんです。少量の塩、油、水で蒸すだけだから、フライパンひとつで簡単! わざわざ湯を沸かす必要もなく、手軽に菜の花をアレンジできるようになりますよ」(以下「」内、沼津さん)
私はいつもゆでていましたが、なるほどフライパンで蒸せば手軽ですね! 早速作り方をチェックしてみましょう。
【材料】(作りやすい分量)
菜の花・・・200g
水・・・大さじ2
塩・・・小さじ1/4
サラダ油・・・小さじ1
(1)菜の花をよく洗う
菜の花は水でよく洗い、汚れを落としておきます。1〜2回水を替えて、よく洗いましょう。
「加熱後に水にさらさないので、最初にしっかり洗ってください」
(2)フライパンに材料を入れる
菜の花200gに対して、水大さじ2をフライパンに入れます。さらに、塩小さじ1/4、サラダ油小さじ1を入れ、塩を軽く溶かします。水を切った菜の花を入れて混ぜ合わせ、全体を軽くなじませたら、菜の花が均一になるようにフライパンの中に広げましょう。
「油を少量入れることで、鮮やかなグリーンに仕上がります。油でコーティングされることで、春野菜特有のえぐみも和らぎ、食べやすくなりますよ」
(3)湯気が立ったら、2分加熱する
フライパンを強火にかけ、湯気が立ったら中弱火にし、ふたをして2分加熱します。
2分経ったらふたを開け、水分が残っていたら火を強め、水分を飛ばしてください。
(4)空気に触れて冷ます
蒸し終わったらざるにあげて一気に冷まし、ざるを振って菜の花を冷やします。
「水にさらして冷やすのではなく、空気に触れて冷ますことで、菜の花が色鮮やかに仕上がり、水っぽくなりません」
(5)菜の花の下ごしらえが完成!
冷めたら完成です。とっても色鮮やかに仕上がりました。
「菜の花の辛子じょうゆ」は、ピリッと大人の箸休めに
nullさらに手軽にもう一品。シンプルな辛子じょうゆ和えですが、少量の油を入れて下ごしらえしているのでコクがあり、ひと味おいしく仕上がります。
【材料】(作りやすい分量)
菜の花(蒸したもの)・・・適量
しょうゆ・・・適量
辛子・・・適量
かつお節・・・適量
しょうゆに辛子を溶かしてよく混ぜ合わせ、食べやすい大きさに切った蒸した菜の花に、サッと回しかけます。仕上げにかつお節をのせたらできあがり!
食べてみると、菜の花の苦味が和らいで、コクがあって絶品! 油で軽くコーティングされ、味もグンと濃厚になっています。とはいえ、菜の花自体にしっかり味がついているわけではないので、いろいろな料理にアレンジできそうです。
「菜の花は、実はベーコンと相性抜群。蒸した菜の花に、カリカリに焼いたベーコンを添えてもおいしいですよ。卵焼きの具材にしたり、しらすと和えたりしてもいいですね」
我が家は、いままではゆでておひたしが定番でしたが、すっかりフライパン蒸しになりました。下ごしらえの段階で、一緒にしめじやえのきだけなど、きのこ類を入れてもおいしくできました。オリーブオイルで蒸すと、ワインが合う一品に。粉チーズを振ってもおいしかったです。
次回は、手軽にできる「ささみのレンジ蒸し」を紹介します。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」