魚の缶詰は鮮度、旨味、栄養価がそろった優秀食品
null魚を使った鍋料理は、魚を切ったり、骨を取り除いたりと、下準備に手間がかかることがありますよね。でも、魚の缶詰を使えば、そんな手間は一切なし。缶を開けて、汁ごとお鍋に投入すれば、簡単で美味しい鍋料理が出来上がります。
管理栄養士で医学博士でもある本多京子さんによると、「缶詰は旬の魚介をそのまま加工してあるので、新鮮なだけでなく、魚などから出た良質な出汁もいっしょにいただくことができます。
魚の缶詰は小骨まで食べられるのでカルシウムはもちろん、サバなどの青魚の場合はDHAやEPAなども豊富で、脳と体にヘルシーな食材と言えます」とのこと。
この優秀食品である魚の缶詰と、清酒に塩を加えて発酵させた調味料「料理酒」を使って鍋料理を作ると、料理酒の効果で魚の臭みが消えるだけでなく、旨味やコクもプラスされるため、出汁を取らなくても驚くほど美味しく鍋料理を仕上げることができます。
水と料理酒を煮立たせた中に、具材を入れて1分間加熱するだけの「1分鍋」はとても簡単で、忙しい日でもササっと作ることができるお助けメニュー。以下ご紹介する3つのレシピを参考に、魚の水煮缶を活用していろいろな1分鍋を作ってみてください。
手軽で美味しい!「魚の水煮缶で作る基本の1分鍋」
null【材料:1人分】
・料理酒・・・150㏄
・水・・・300㏄
・魚の水煮缶・・・1缶(お好みの缶詰でOK)
・レタス、スプラウトもしくは海藻1種類・・・適量
【作り方】
(1)鍋に料理酒と水を入れて火にかけ(料理酒と水の割合は1:2)、大きな泡が出てからしばらく沸騰させます。
※お子さんやアルコールに弱い体質の人が食べる場合は、この段階でアルコールがしっかり飛ぶまで十分に加熱したり、料理酒の使用分量を少なくしたりしてください。
(2)沸騰した(1)の鍋に、魚の水煮缶(汁ごと)と食べやすい大きさにカットした野菜(もしくは海藻)を加えて、1分間煮込みます。
(3)食材に軽く火が通れば完成です。そのまま汁ごといただきましょう。
料理酒の旨味とコクはもちろん、魚の缶詰からいい出汁が出るため、料理酒以外に調味料を加えなくても大丈夫。人気のキムチ鍋や担々鍋などとは違ってシンプルな味わいですが、最後まで飽きずに美味しくいただけます。缶詰やその他食材の組み合わせをいろいろ変えて、さまざまな味を楽しんでみてください。
サバの旨味がギュッと凝縮!「サバ缶と白菜のしょうが鍋」
null【材料:1人分】
・料理酒・・・100cc
・水・・・200㏄
・サバ水煮缶・・・1缶
・白菜・・・2枚
<飾り用>
・しょうが(チューブ)・・・適宜
・ゆず皮(千切り)・・・適宜
【作り方】
(1)鍋に料理酒と水を入れて火にかけ、大きな泡が出てからしばらく沸騰させます。
※お子さんやアルコールに弱い体質の人が食べる場合は、この段階でアルコールがしっかり飛ぶまで十分に加熱したり、料理酒の使用分量を少なくしたりしてください。
(2)沸騰した(1)の鍋に、食べやすい大きさにカットした白菜とサバ缶(汁ごと)を加えて、1分間煮込みます。
(3)食材に軽く火が通れば出来上がり。飾り用のしょうがをお好みの量だけ加え、最後に千切りしたゆず皮をのせれば完成です。
大根おろしでさっぱりと!「サンマ缶のみぞれ鍋」
null【材料:1人分】
・料理酒・・・100㏄
・水・・・200㏄
・サンマ水煮缶・・・1缶
・大根・・・5~6cm程度
<飾り用>
・長ネギ・・・適宜
・すだち(くし切り)・・・適宜
【作り方】
(1)鍋に料理酒と水を入れて火にかけ、大きな泡が出てからしばらく沸騰させます。
※お子さんやアルコールに弱い体質の人が食べる場合は、この段階でアルコールがしっかり飛ぶまで十分に加熱したり、料理酒の使用分量を少なくしたりしてください。
(2)沸騰した(1)の鍋にサンマ缶(汁ごと)と、すりおろした大根を加えて1分間煮込みます。
(3)煮込んだあとは、飾り用に小口切りにした長ネギをのせ、お好みですだちを絞れば完成です。
いかがでしたか? 魚の水煮缶と料理酒で簡単に作れる「1分鍋」。手軽で美味しいだけでなく、低価格な缶詰を使うことでお財布にもやさしいメニューと言えます。皆さんのご家庭でも、早速この「1分鍋」レシピを試してみてくださいね。