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早く知りたかった!「鮭のホイル焼き」をジューシーに仕上げるコツ6つ【フライパンでパパッと魚料理#2】

健康のためにも週に何度かは魚料理にしたいけど、魚焼きグリルを使うと後片付けも大変だし、なかなか手を出せない。そんな人も多いのではないでしょうか。

「もっと気軽に魚を毎日の献立に取り入れてほしい!」というわけで、料理家の神田えり子さんに、手軽にフライパンで作る「魚料理のコツ」を教えてもらう連載です。

今回は子どもも大好きな「鮭」を使ったホイル焼きを作ります。「味付けってどうしたらいいんだっけ?」「どんな具材が合うの?」などの疑問についても丁寧に解説していきます。

栄養バランスも◎!「鮭のホイル焼き」

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フライパンで作る「魚料理のコツ」シリーズの第2回。今回は、生鮭の切り身を使った「鮭のホイル焼き」の作り方をご紹介します。一緒に野菜もたっぷり摂れ、アレンジもしやすいので、レパートリーのひとつにすると便利です。

今回使ったフライパンはこちら

テフロン加工の直径26cmフライパン、蓋

直径26cmのテフロン加工のフライパンに、今回は蓋も使用します。蓋がない場合は、具材を包むのとは別にホイルを用意し、フライパン全体を覆ってください。取り外すときはやけどに注意してくださいね。

【材料】(2人分)

  • 生鮭(切り身) 2切れ
  • 玉ねぎ 1/4個(約60g)
  • にんじん 1/3本(約60g)
  • しめじ 2/3パック(約80g)
  • えのき 1/3パック(約50g)
  • レモン(くし形切りにする) 2切れ
  • 青ねぎ(小口切りにする) 適宜
  • 塩・こしょう 各少々
  • サラダ油 小さじ1
  • バター 20g
  • しょうゆ 適量

【コツ1】塩で臭み取り&下味はシンプルに!

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ホイル焼きには、「銀鮭」や「白鮭」といった、塩を加えていない生鮭を使います。「秋鮭」や「時鮭」という名称で売られているものはどちらも白鮭で、水揚げされる時季によって呼び方が違うだけです。脂ののったアトランティックサーモンやトラウトサーモンでもおいしくできます。

まずは、臭みを取るため、両面に塩をふり10分ほどおきます。暑い季節以外は、室温で大丈夫。前回のぶりの照り焼きの際にもこの下ごしらえをしましたが、切り身の魚のほとんどで使える方法です。

今回は下味にもなるので、一般的な鮭の切り身2切れに対して小さじ1/2くらいを目安に、ややしっかりと塩をふります。

10分ほど経つと、塩の浸透圧で中からうっすら水分が出てきます。この水分と一緒に臭みも出てくるので、塩味は残すように、ペーパーで優しくトントンと拭き取った後、全体にこしょうをふります。

【コツ2】野菜は水分の出るものを使うとふっくら仕上がる

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鮭のホイル焼きは、一緒に野菜が摂れるのがいいところ。今回は玉ねぎ、にんじん、しめじ、えのきを使いますが、基本的には家にある残り野菜でOK!

キャベツ、長ねぎ、もやし、きのこ類ならエリンギや舞茸など。トマトやズッキーニなどもおいしいですよ。

ポイントはきのこや玉ねぎのような、火が通りやすく、水分が出やすいものをいくつか入れること。野菜の水分で鮭がふっくらと蒸し上がり、焦げ付きも防いでくれます。

玉ねぎは5mm幅に、人参は千切りではなく細切りに。どちらもあまり薄く/細く切ると仕上がりがしんなりし過ぎてしまうので、加熱後も適度に食感が残るサイズを意識します。しめじ、えのきは根元を除き、小房に分けておきましょう。

【コツ3】鮭の皮目は下!空気を含ませ、隙間なく包む

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アルミホイルを30cmくらいの長さにカットし、鮭がホイルにくっつかないように、内側になる面にサラダ油を塗ります。バター(分量外)でもOK。

サラダ油はにんじんなどの具材を使ってまんべんなく塗り広げれば、手も汚れません。くっつかないフライパン用ホイルを使用する場合は、この工程は省いて大丈夫です。

残りのにんじん、玉ねぎを広げてのせ、その上に鮭を皮目を下にして置きます。皮の方を下にすることで、火の通りにくい皮側もしっかり加熱され、生臭さも気になりにくくなります。

まわりにしめじ、えのきをおいたら、鮭の上にバターをのせます。

アルミホイルの奥と手前を持ち上げて合わせ、2〜3回折り返して、しっかりと隙間のないように閉じます。

そのあと、両端をキャンディー状にひねります。

ここでホイル内になるべく空気を含ませることで、具材から出た蒸気が内側にたまり、鮭をふっくらと仕上げてくれます。

ホイルが破けてしまわないよう、気を付けてください。もしも破れてしまったら、ホイルを二重にしても構いません。同様にもうひとつ作れば、あとは加熱するだけです!

【コツ4】フライパンに水を入れて蒸し焼きに

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鮭が入ったホイルをフライパンに並べ、底から1cmほどの深さまで水を注ぎ、蓋をします。

蒸し焼きにすることでさらに蒸気が出て、鮭がふっくらジューシーに仕上がります。また、テフロン加工のフライパンは空焚きすると加工が取れやすくなったり、傷むことも。水を入れることでそれを防ぐことができます。

【コツ5】加熱時間は、蓋あり/中火4分→弱火7〜8分

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水を注いだら、フライパンに蓋をして点火。まずは中火で4分、その後弱火にして7〜8分加熱します。途中、水がなくなるようなら足してくださいね。ホイルがプク〜っと膨らんできたら、できあがりです。

【コツ6】味付けは、ポン酢やしょうゆなどお好みで

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今回、下味は塩こしょうとバターのみ。仕上げに青ねぎをちらし、レモンを絞ったら、しょうゆをかけて完成です。

バターの代わりにオリーブオイルを入れる、しょうゆの代わりにポン酢や岩塩をかけるなど、自分好みで食べられるのも良いところ!

ふっくら、しっとり仕上がって、子どもにも食べやすいホイル焼き。鮭以外にも、タラや鯛などでもおいしくできます。手に入る魚や、冷蔵庫に残っている野菜で、気軽に作ってみてください。6つのコツを押さえれば、おいしくできること間違いなしです!

神田えり子
神田えり子

料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。

レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。

KEITA・服部みどりとともに料理家ユニット<C (クレッシェンドシー) のメンバー。食品メーカーへのレシピ提供、食イベント対応なども行う。

著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/

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