フライパンのおすすめは「テフロン加工の26cm」
nullフライパンといっても、サイズや材質などはいろいろ。魚料理だけでなく、何にでも使いやすいのが直径26cmのフライパンです。2〜4人分まで幅広く便利に使えますが、食べ盛りの子どもがいる、たっぷり作り置きしたい!という人は直径28cmでも。
材質はこびりつきにくいテフロン加工のものが、調理もお手入れも簡単です。また、底面が厚めのものを選ぶと、火通りが均一になり、より一層おいしくできます。お手持ちのもので十分ですが、買い替えるタイミングがあれば、参考にしてみてくださいね。
また、さらにくっつきにくく、お手入れが楽になるフライパン用ホイルもありますが、今回のようにたれを煮詰めたり、絡めたりする料理には、ホイルは不要です。
フライパンで作るぶりの照り焼き
nullそれでは、早速今回のメニュー「ぶりの照り焼き」を作っていきましょう! 今回は2人分(2切れ)の分量ですが、4切れで作るときは、<調味料>はレシピの1.5倍を目安にしてください。
【材料】(2人分)
- ぶり切り身 2切れ(1切れ100gくらいのもの)
- ししとう 4本(なくてもOK)
- 塩 小さじ1/4程度
- 薄力粉 適量
- サラダ油 適量
<調味料>
- しょうゆ 大さじ2
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
ぶりの切り身には、脂の多い腹側と、比較的脂の少ない背側のものがあります。腹側の身は白っぽく、背側の身は赤めで、皮は黒っぽいのが特徴です。好みですが、今回は背側のものを使用します。
【コツ1】塩をふって臭みを取り、下味をつける
nullまずは、魚特有の臭みを取るため、両面に塩をふります。下味にもなりますが、あとからたれも入るので、ここで塩辛くならないようにします。全体にうっすらとふる程度にしてください。
一般的な大きさのぶりの切り身2切れに対して、塩小さじ1/4くらいが目安です。
塩をふったら、10分ほどおきます。暑いとき以外は、室温でOKです。すると、塩の浸透圧でうっすら水分がにじみ出てきます。この水分と一緒に臭みも出てくるので、ペーパーで優しくトントンと拭き取ってください。これで、下処理は完了です!
【コツ2】焼く前の薄力粉でパサつき防止&たれが絡む!
nullぶりの照り焼き、粉をふるのか否かが悩みどころでないでしょうか。粉なしでもできますが、うっすらと全体にふってから焼くことで、表面がパリッと仕上がります。
魚の表面に壁ができた状態になり、内側に旨みや脂が閉じ込められ、パサつかずにふっくらと仕上がります。また、たれが絡まりやすくなるのもメリットです。
ただ、脂身の多い腹側を使ったり、好みで脂を落としたいという場合は、粉なしの方がおすすめです。
片栗粉だとややトロっとするので、私は香ばしく焼ける薄力粉を使っています。いずれにしても、つけ過ぎずに、あくまでうっすらと、まんべんなくがポイントです。
【コツ3】漬けこまずに焼く!たれの黄金比は「2:2:2:1」
nullぶりをたれに漬けこんでから焼く方法もありますが、これだと焦げやすくなるので、まずはぶりだけ焼き、最後に調味料を入れて絡ませていきます。
甘辛だれの黄金比は、しょうゆ:酒:みりん:砂糖が「2:2:2:1」。ほかの魚や肉でも応用できるので、覚えておくと便利です。
慌てて焦がすことのないように、あらかじめ、たれの材料は合わせておきましょう。
【コツ4】焼き時間は表2分/裏1分を目安に
nullここでフライパンの登場です。ししとうを添える場合は、ぶりの前に焼いておきます。破裂防止に切り込みを1カ所ずつ入れたら、サラダ油をしき、中火に熱したフライパンでさっと焼き、取り出してください。
そして、いよいよぶりを焼いていきます! フライパンにサラダ油を薄めにひき直し、強めの中火にかけます。盛り付け時に上になる面から焼いていきます。先に焼く面の方が均一な焼き色が付きやすいためです。
目安はまずは片面2分。身の厚みの1/3程度が白っぽくなるまで焼いてください。裏返して反対側を1分。両面に焼き色が付けば、ここで火が完全に通っていなくてもOKです。
【コツ5】たれは焼いてから絡ませる
null調味料を入れる時にフライパンに油が残っていると、脂っこい仕上がりになるので、その場合は先にペーパーで拭き取っておきます。
そして、最後にあらかじめ合わせておいた調味料を一気に入れます。
フツフツと大きな気泡を立たせ、フライパンをゆすりながら、スプーンでたれをすくって絡ませます。
上下を返しても構いませんが、身が崩れないように気をつけましょう。とろみは余熱や冷めてからもつくので、「ちょっとゆるいかな」くらいでストップ。
火を止めて、すぐにお皿に盛り付けます。残ったたれをかけて、焼いておいたししとうを添えれば、完成です!!
今回ご紹介した、5つのコツを押さえて作れば、難しく感じていた「ぶりの照り焼き」も簡単にふっくら、たれも絡まっておいしくできるはず! ぜひ、試してみてくださいね。
料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。
レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。
KEITA・服部みどりとともに料理家ユニット<C (クレッシェンドシー) のメンバー。食品メーカーへのレシピ提供、食イベント対応なども行う。
著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/