2品同時調理で簡単ヘルシー献立
nullこんにちは。料理家/フードエッセイストとして活動している神田えり子です。
料理を仕事にしている身ではあっても、子育てと両立する毎日の中で、料理はなるべく簡単にしたい。でももちろん栄養バランスも大切……。そんなとき、たっぷりの野菜やたんぱく質を簡単に調理できるせいろは、大きな戦力になってくれます。
せいろは2段組で購入する人も多いと思いますが、これを活用すれば、火口ひとつで2品同時調理することが可能に。
今回は、冷やご飯を使った炊き込み風のご飯と、野菜のおかずを一緒に作る2品献立をご紹介します。
まずはご飯の温め直しに使ってみよう
冷蔵や冷凍で保存している残りご飯。たいていの方が電子レンジで温め直しをしていると思います。
それはそれでとっても便利なのですが、せいろを使えば、ふっくらとまるで炊きたてご飯のようなおいしさになります。
やり方は簡単。濡らしたせいろにクッキングシートを敷き、ご飯を広げます。ラップで包んだご飯なら、そのまま耐熱皿にのせてせいろに置きます。
さっと濡らしたせいろの蓋をし、あとは中〜強火で蒸すだけ。冷蔵していたご飯なら10分ほど、冷凍していたご飯なら15分ほど蒸してください。
2段調理の基本
nullそうは言っても、ごはんの温め直しのためだけにせいろを出すのは面倒、と思われるかもしれません。そんな時はせいろを2段重ねて、もう1段でおかずを作ってしまえば、火口ひとつでおかずとご飯が同時調理できるんです。
2段蒸しするときは、蒸したときに汁気の出るものを下段にします。ご飯とおかずで2段にするなら、基本は上段にご飯、下段におかずを入れると良いでしょう。
ただし、「肉の旨味を下段の食材に染み込ませたい」などというときは、あえて上段に置き、汁気を下段のものに落とすという使い方もあります。では実際に作ってみましょう!
※今回は、21cmサイズのせいろを使用し、2人分を目安に作っています。
1段目:カオマンガイ風せいろ飯
冷蔵庫に残った冷やご飯に、下味をつけた鶏肉、しょうがをたっぷりとのせて蒸し上げる、カオマンガイ風せいろ飯を作ります。
【材料】(直径21cmのせいろ1台分)
・冷やご飯(温かいものでもOK) 2膳分(約300g)
・鶏もも肉 1枚
・しょうが 20g
<調味料>
・しょうゆ 小さじ1
・酒 小さじ1
・ごま油 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・こしょう 少々
【作り方】
(1)鶏もも肉は2~3cm幅に切り、ボウルに入れて<調味料>を揉み込み、10分ほどおいて下味をつける。しょうがは皮をむいて千切りにする。
(2)濡らしたせいろに、数カ所穴を空けたクッキングシートを敷き、冷やご飯を広げる。ご飯に(1)の鶏肉を汁気を切ってのせる。蒸す作業は2段目と一緒に行います。
※冷凍ごはんの場合は冷蔵庫で自然解凍、または電子レンジで解凍するか、一度せいろでほぐれるぐらいまで加熱してから使ってください。
※今回は鶏肉の油をほどよく落とすため、クッキングシートに数カ所穴を空けています。
2段目:新玉ねぎソースで食べる春の蒸し野菜
新じゃがいもやスナップエンドウなどの春野菜を蒸し、新玉ねぎのソースをかけます。野菜はその季節のものや残り野菜でOK!
【材料】(直径21cmのせいろ1台分)
・新じゃがいも 1個
・かぶ 1個
・ブロッコリー 1/4株
・スナップエンドウ 4本
・パプリカ(赤・黃) 各1/8個
<ソース>
・新玉ねぎ 1/2個
・酢 大さじ2
・しょうゆ 小さじ2
・オイスターソース 小さじ2
・砂糖 小さじ2
・ごま油 小さじ2
・おろしにんにく 小さじ1
(1)新じゃがいもは4等分に切り、水にさらしておく。かぶは皮をむいてくし形に切る。ブロッコリーは小房に分ける。スナップエンドウは筋を取る。パプリカは乱切りにする。切った野菜をせいろに彩りよく並べる。
(2)2段同時に蒸す。下段に「カオマンガイ風せいろ飯」、上段に「春の蒸し野菜 」の入ったせいろをのせる。
(3)さっと濡らしたせいろの蓋をして、強火で10分ほど蒸す。
(4)蒸している間に、新玉ねぎのソースを作る。新玉ねぎをみじん切りにし、ボウルに入れそのほかの材料を全て入れて混ぜる。蒸し上がった蒸し野菜にかけて食べる。カオマンガイ風せいろ飯にかけて食べても。
こんな風に、せいろを使用すれば、野菜もお肉もたっぷりのご飯が、あっという間にできちゃいます。日々の食事が簡単に充実したものになりますよ!
せいろを持っているけどあまり活用できていないという人は、ぜひ日々の食事に気軽に使ってみてくださいね。
料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。
レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。
KEITA・服部みどりとともに料理家ユニット<C (クレッシェンドシー) のメンバー。食品メーカーへのレシピ提供、食イベント対応なども行う。
著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/