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ついに蒸籠(せいろ)を入手。さっそく野菜を蒸してみたら…【お米農家のヨメごはん#46】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の46回目。
今回は、長年の憧れだった蒸籠(せいろ)を入手! 野菜を蒸してみた!というお話と、寒い冬だからこそできる、田んぼでの米ぬか散布の様子をお伝えしたいと思います。

憧れだった蒸籠(せいろ)をついに我が家に

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ずっと憧れだった。恋焦がれていた。
でも何となくハードルが高いような気がして、敬遠していたのも事実。
そんな蒸籠をようやく我が家にお迎えした。

蒸籠は、場所を取りそうだった事、そしてお手入れが大変そうなイメージがあった事、お鍋や電子レンジでも蒸し料理ができなくもない事など、いろいろ理由をつけては見送っていたキッチンツール。

けれども、やっぱりあのフォルムは愛おしいし、湯気がモワモワと上がる様子はとっても美味しそうだし、調べてみたらそんなに手入れは大変ではないようだし。

高いと思っていたらそれは一部の商品なだけで実はお手頃な蒸籠もたくさんある事を知って、 まずは使ってみよう! 使ってみて合わなかったらその時にまた考えよう!と勇気を出して(大袈裟・笑)ポチっとした翌日には、もう片田舎の富山に届く便利な世の中バンザイ!

これが、うちにやってきた蒸籠。 1段、24cmサイズ、素材は竹、1,700円ほど(送料無料)。

蒸籠は杉 → 竹 → 檜(ひのき)の順で価格が上がっていき、 杉は香りと耐久性が良い・竹はどちらも程々・檜はその香りと丈夫さが特徴だそうだ。 迷って検索しまくって、そうして程々の価格の竹にいきついた。サイズは家にあるお鍋を使いたかったので、それより1~2cmほど小さいサイズに。

使う前に水でしっかり濡らしてクッキングペーパーを敷いたら、色とりどりの野菜を並べる。 ボリュームも欲しかったので、 得意の塩豚(豚バラ肉に多めの塩をふってラップにくるんで、数日寝かせたもの)をスライスして一緒に並べ、 たっぷり沸かした湯が入っているお鍋の上に置く。

蒸すこと5分くらい。
勢いよく上がる蒸気を見ただけでテンションアップ! この湯気がきっと、素材の美味しさを逃がさないんだと思う。 火傷に気をつけながら蓋を開けて、蒸気に包まれ蒸しあがったお野菜と塩豚にご対面。

もう!これだけでもう!!幸せな気分になる。 レンジでチンしても同じような料理になるはずだけれど、やっぱり料理は見た目が大事。 美味しそうと思えるだけで実は、料理のほとんどは完結しているのかも。

そのまま食卓に並べても絵になる蒸籠。
次は何を取ろう?何を食べよう?と、 家族でワイワイ楽しめるのもまたいい。

と書いたものの、蒸し野菜以外あまりレパートリーがないのも事実……(苦笑)。 蒸し野菜だけでも十分に元は取れるような気もするけれど、 宝の持ち腐れにならないよう、今後はシュウマイや蒸しパンにも挑戦してみようと思う。

さて、中学受験が終わってぐうたらな生活を送っている娘。学校の宿題にも身が入らないようで、こんな体勢……。
身体が柔らかくて羨ましい。ではなく、やっぱりどう考えてもお行儀が悪い。し、勉強に集中できなさそうだ。

これまであまり自分の部屋の勉強机というものに向かう事がなかった娘。

受験勉強もずっと、リビングのダイニングテーブルでやっていた。それが最近になって、自らこうして静かに過ごしている。 勉強している、かどうかは、知らない(笑)。 覗いて確認しないように自制している。
ただこの姿を後ろから見守るだけだ。 娘の成長を少し感じられる姿を。

米糠(こめぬか)を田んぼに散布。田んぼから出たものは田んぼに返す。

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今年は雪が多い年で、この原稿を書いている今この時も、深々と雪が降り積もっている。

前回があまりにもすごい大雪だったので、今回は普通の大雪というところか。 田んぼ一面の雪景色、そして厳しい寒さの早朝はこうして、 田んぼの上を雪に埋まることなく歩く事ができる。 こういうタイミングを狙って散布しているのは、米糠(こめぬか)だ。

毎日たくさんのお米を精米、そこからできる米糠。

糠漬けや米糠ふりかけにしたいお客様にお譲りもしているし、ご近所の酵素風呂屋さんに提供もしている。が、なにせ量が量だけにとても処分しきれない。

田んぼから出たものは田んぼに返す。化学肥料のように即効性はない米糠だが、こうして田んぼに散布する。寒さに震え、風にあおられ、そして田んぼの広さを実感しながら。


濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係らず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。

濱田ファームのHPはこちらから。

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