3週間に一度は空気を入れよう
null『ヨツバサイクル』の秋田拓司さんいわく、タイヤの空気をいれることは「いちばん簡単でいちばん重要なメンテナンス」とのこと。
「自転車のタイヤは、パンクしたりタイヤが劣化したりしていなくても、徐々に空気が抜けていきます。でも、意外と空気がないことに気がつかない方も多い。とくに電動自転車、なかでもママチャリは、タイヤの空気がなくても負荷を感じずにこげてしまうので、空気がない状態で乗ってパンクするケースも少なくありません。
こまめな人なら1週間に一度、最低でも1カ月に一度は空気が入っているかチェックすると、パンク修理などに余計なお金をかけずにすみますよ」(秋田拓司さん)
秋田さんのおすすめは、タイヤのチェックがてら、購入したお店や近所の自転車屋さんに顔を出すこと。
『じてんしゃ屋JUNE』店主の鈴木淳さんも、購入した方に「3週間に一度くらい来て」と伝えているそうです。そうすることで、空気の減りはもちろん、タイヤのすり減りやブレーキの調子など、全部を定期的にチェックしてもらえます。
「とくにお子さんが遊び用に乗る自転車は、ひと月に2〜3回など、乗る機会が少ない場合も多いです。だから、空気の減りや部品の違和感になかなか気がつけないんですよね。
空気のチェックはタイヤにふれる必要があるので、手が汚れちゃう!と思うかもしれないけれど(笑)、安全に乗るためにも、乗る前にタイヤを確認するクセをつけるといいですね。ぼくは購入する方に、ちゃんと空気が入っているタイヤの状態もお伝えしています」(鈴木淳さん)
保管はどうする?
null大切な自転車だからこそ、外に置く場合、雨ざらしを防ぐために自転車カバーをかける方もいるでしょう。しかしコレ、長期間かけっぱなしだと、かえって傷む可能性もあるそうです。
「自転車カバーは、紫外線対策や上から降る雨には有効です。ただ、中がムレてサビが熟成される可能性もあるので、あまりおすすめはできないですね。とくに停めている場所が土の場合は、湿気がこもりやすくなります。近頃の自転車はサビのテストもしているので、多少濡れるぐらいならタオルで拭くなどするとよいでしょう」(秋田拓司さん)
処分はどうする?
null子どもはお洋服や靴と同じように、自転車も成長にともなう“サイズアウト”が避けられません。『ヨツバサイクル』の場合、だいたい2〜3年が乗り換えの目安なのだとか。「ただ、丈夫なので、サイズアウトしてもまだまだ乗れるという場合も少なくありません」と秋田さん。
「きょうだいや友人間でおさがりとして活用したり、ネットオークションに出品したりする場合も多いですね。買っていただけないと我々は困ってしまうのですが(笑)、モノとしてサイクルするのはよいこと。自転車屋さんによっては、お古の自転車一式をメンテナンスして、安心・安全におさがりにできるようにしてくれるところもありますよ」(秋田拓司さん)
このほか、自治体の粗大ゴミに出す、ゴミ処理場に持ち込む、自転車販売店へ売る、リサイクルショップへ売るなど、自転車の処分方法はさまざま。いずれも防犯登録をしている自転車は、抹消手続きをする必要があります。
ちなみにシニア世代は、どのような状況になったら自転車の運転をあきらめるべき?
「自転車に乗ることで健康が維持できる部分もあるので、バランスがとれるのなら乗っていただいてもかまいません。ただ、シニア世代は骨がもろくなっている方もいますし、ころんでケガをすることが寝たきりにつながる可能性もあります。また、歩行者をひいてしまうケースも考えられます。フラついたり反応が遅くなっている場合は、乗らないほうが安心でしょう」(秋田拓司さん)
定期的なメンテナンスや買い替えでたのしく乗ろう
null毎日の足に、遊びに、スポーツにと、自転車はわたしたちの世界を広げてくれるたのしい道具です。せっかく買ったなら、買いっぱなしではなく、定期的なメンテナンスや必要に応じた買い替えで、もっともっとたのしく乗りましょう。
【取材協力】ヨツバサイクル
【アドバイスをいただいたお店】
じてんしゃ屋JUNE
所在地:東京都大田区大森北6-24-10
営業時間:10:00〜18:00(昼休み 13:00〜14:00)・月火&祝休み
TEL:03-6423-1550
インスタグラム :@bicycle_shop_june
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote