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「車の買い替え」はいつがいい?209人の実情とベストなタイミングを専門家に聞きました

子どもがいると、車が必須という家庭も多いですよね。車は、購入時もお金がかかりますが維持費が家計の負担になることも……。特に年数を経過すればするほど、税金や維持費は高くなっていきます。

そこで今回、『kufura』では子どもがいる男女244人のうち、車を持っていると答えた209人に「車の買い替えどき」についてアンケートを実施。そのうえで、モータージャーナリストの竹岡圭さんに、車を買い替えるタイミングについてお聞きしました。

みんなが買い替えを考えるリアルなきっかけは…

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車の買い替えどきについて、家庭での車の所有台数も含めてアンケートをとりました。具体的にどのようなことをめやすに買い替えを検討しているか、回答の多かった順にみていきましょう。

故障した・修理代がかさむとき

車の調子が悪く、修理代が高くつく時」(43歳/女性/2台以上所有)

今使用している車が故障しそうだと感じたら」(28歳/男性/1台所有)

車の消耗品の交換の負担が大きくなったとき」(63歳/男性/1台所有)

安全面・費用面の両面で大きく影響するのが、故障や事故で修理が必要になるタイミング。経年してメンテナンスすることが増えたり、運転していて不具合を感じたら買い替えるという声がもっとも多くありました。

逆を考えると、問題なく乗れている場合は、年数や走行距離などは気にせず乗り続けるということ。大きな買い物のうえ、乗っていると愛着が湧くものだからこそ、できるだけ長く乗りたいという気持ちの人が多いようです。

車検のタイミング

2回目の車検の時に検討します」(49歳/女性/1台所有)

車検で交換が増えてきたとき」(42歳/女性/1台所有)

車の走行距離が延びて、車検が近くなった時」(51歳/男性/2台以上所有)

走行距離10万を越え、車検がきたタイミングで考える」(57歳/女性/1台所有)

次に多かったのが「車検のタイミング」。何回目の車検で買い替えを考えるかは、新車を購入したか中古車を購入したかによっても変わってきますが、車検の費用と買い替えの費用を天秤にかけることもあるようです。

特に家庭で1台所有しているという方は、車検をひとつのめやすにしている人が多く、先ほどの「故障や修理代がかさんだ時」という回答と拮抗していました。

子どもの成長や親の介護にあわせて

子どもの成長に応じて。下の子のチャイルドシートが要らなくなった時。広いスペースが必要になって、大きな車に買い替えた」(55歳/女性/1台所有)

子どもが成長し、遠出をする機会が増えるタイミング」(40歳/男性/2台所有)

家族構成が変わるごとに買い換えていた記憶がある。セダンから4WD、その後ミニバンへとつなぎ、現在も旅行などを考慮に入れミニバンを続けている」(69歳/女性/1台所有)

両親の介護が必要になった時」(50歳/女性/1台所有)

子どもができるなどの家族構成の変化や子どもの成長、また、親の介護にあわせて、という回答も。特に女性からの回答で多かったのが印象的です。車は嗜好性が強く出る部分がありますが、日常的に使う利便性からも、「家族みんなが乗っていて快適」という側面は大切ですね。

走行距離や年数

車が10年目を迎えたとき」(36歳/女性/2台所有)

中古車を5年乗ったら」(49歳/男性/1台所有)

単純に車の走行距離が10万を超えそうになったときと決めています」(63歳/女性/2台所有)

決まった年数や走行距離を買い替えのめやすにしている人も。また、自動車税が上がるタイミングで買い替えを検討するという声もありました。各家庭で年数や走行距離の買い替え基準を決めておくと、購入資金などの準備もしやすそうです。

そのほか、少数意見ではありましたが、

欲しい車の新型が出たとき」(61歳/女性/1台所有)

残クレで買っているので5年に1度買い替える」(49歳/男性/2台所有)

リース車両なので、3年ごとに買い替えている」(63歳/男性/2台所有)

といった回答も。リースやサブスク、残クレ(残価設定ローン)など、車の持ち方が多様な時代になったからこその声も聞かれました。

プロに聞いた、買い替えどきのタイミングは?

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車の買い替えを検討するタイミングは、寄せられた声の多くが「維持費にかかる金銭的負担が大きくなるとき」「走行距離や年数、安全性に不安があるとき」「家族構成・生活の変化」というものでした。モータージャーナリストの竹岡圭さんに、具体的な買い替えタイミングについて伺いました。

一般的に車を買い替えるタイミングはいつがいい?

まずは車検前や自動車税の納付前のタイミングです。車は、環境への負荷の低減に資するための施策として新車登録してから13年経つと自動車税が上がるので、その前に検討するのがひとつのめやすになります

わたしの経験ですが、それまで3万9,500円だった自動車税が、4万5,400円に上がったんですよ。また、3年、5年、7年の車検前もめやすのひとつになりますね」(以下「」内、竹岡さん)

自動車税は、新車登録から13年経過と18年経過のタイミングで高くなります。購入ではなく新車登録のタイミングということですから、中古車を購入した場合は注意したほうがよさそう! 車検前のタイミングというのは、どういった理由でしょう。

「住んでいる地域や生活によって普段どのくらい車に乗っているかは違うので、それによって走行距離も変わります。例えば都内だと1年に5,000キロ、多くても1万キロ以下という方が多いですが、日常的に車がないと不便な地域に住んでいれば、走行距離はもっと増えますよね。

一般的に、車は6万キロを超えるとメンテナンスする項目が増えるので、その前に買い替えを検討するのもひとつの目安です

子どもがいる家庭での買い替えのめやすは?

「例えば赤ちゃんがいる場合、後部座席にベビーシートやチャイルドシートを載せることが多いと思うので、振り返ったらチャイルドシートに手を伸ばせる、などの視点が必要になりますよね。また、子どもが成長して自転車に乗れるようになったら自転車を積める方がいいといったことも。

お子さんがいる家庭での買い替えでは、お子さんの成長度合いに合わせてそれぞれの家庭で検討するのが大切です

確かに、「子育て中のママの使い勝手のいい車とは?」の記事では、具体的かつ日常的な視点が詰まっていました。

ちなみに、最近では若い方はカーシェアリングやリースなどを使うことも多いようですが、子どもがいる家庭でカーシェアリングを検討する場合の注意点はなんでしょう?

「カーシェアリングの場所が家の近くにあって週に1回程度のお出かけで済む場合は、カーシェアも便利ですよね。ただ、お子さんがいるとチャイルドシートなどを毎回運ぶ手間や、病気やケガなどで車を使いたい場面が急に訪れることも。救急外来を受け付けている病院が近くにないなどの場合は、やはり自家用車があるほうが便利です」

子どもがいる家庭では、日常的な使いやすさが買い替えのカギといえそうですね。車内の広さなどの車のスペックに加え、車を使うシーンなどを各家庭でイメージしておくと買い替えのタイミングや車の選び方がスムーズになりそうです。

 

車の買い替えタイミングは、子どもがいる場合は複数の観点を組み合わせて考えるのもひとつの手。日常的に車を使っている方は、ぜひ参考にしてください。


【取材協力】

竹岡 圭

モータージャーナリスト(自動車評論家)・タレント。
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、イベントでのトークショー、各種セーフティドライビングインストラクターなど、カーライフのサポーターとして幅広く活動。また、テレビ番組出演、ラジオのパーソナリティ、雑誌やWEB媒体での執筆、YouTubeチャンネル「圭Tube」の運営など多方面で活躍中。モータースポーツにも長年携わり、レースやラリーにもドライバーとして参戦している。

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