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ラズベリーはダイエットや美容にうれしい栄養がたっぷり!栄養情報・保存方法をじっくり解説【管理栄養士監修】

ラズベリーは木いちごとも呼ばれ、日本ではジャムやスイーツなどによく使われています。鮮やかなルビー色が美しい果実ですが、食卓にラズベリーが登場する機会は少なかったかもしれません。それが近年「冷凍ベリーミックス」が広まったことでぐっと身近な存在に。
このラズベリーは、実は様々な美容・健康効果が期待されている果物! その栄養情報について、管理栄養士の小嶋絵美さんががじっくり解説してくれました。

ラズベリーの栄養情報

ラズベリーの栄養情報

ラズベリー100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:36kcal
・糖質:5.5g
・ビタミンC:22mg
・葉酸:38μg
・パントテン酸:0.43mg
・カリウム:150mg
・食物繊維:4.7g

エネルギー(カロリー)・糖質ともに控えめ!

ラズベリーを初めて食べたとき、かわいらしい見た目とは裏腹に酸味の強さに驚いた!という人も多いのではないでしょうか。ラズベリーは酸味が強く甘みが少ないせいもあり、100gあたりのエネルギーは36kcal、糖質は5.5gとともに控えめな果物です。

いちご、ブルーベリーなどベリー類はそのほかの果物と比べて総じてヘルシーですが、その中でもラズベリーは特に糖質が少ないことが分かります。

ラズベリーは食物繊維も豊富

また、ベリー類はまるごと食べられる果実なので全体的に食物繊維が豊富なのですが、ラズベリーには特に多く含まれています。いちごやブルーベリーのほか、身近な果物のバナナ、りんご、みかんなども決して食物繊維が少ないわけではありませんが、ラズベリーと比べてみるとその差は一目瞭然です。

以下、エネルギー・糖質・食物繊維の量を比較してみましょう。

ベリー類の100gあたりのエネルギー/糖質量/食物繊維量の比較

・ラズベリー:36kcal/5.5g/4.7g
・ブルーベリー:48kcal/9.6g/3.3g
・いちご:31kcal/7.1g/1.4g

ほかにも、おやつやデザートに食べることの多い果物類と比べてもこのようにエネルギー・糖質ともにかなり控えめな一方、食物繊維は豊富。ダイエット中の方にはうれしいですね!

代表的な果物100gあたりのエネルギー/糖質量/食物繊維量の比較

・ラズベリー:36kcal/5.5g/4.7g
・バナナ…93kcal/21.4g/1.1g
・りんご…56kcal/14.3g/1.9g
・みかん…49kcal/11.0g/1.0g

フレッシュのものはなかなか手に入りにくいですが、最近では冷凍ラズベリーが色々なところで買えるようになりました。ちょっと口さみしいときのおやつにもおすすめです。

美容や健康に!ラズベリーの効果・効能

美容や健康に!ラズベリーの効果・効能

ラズベリーに含まれるさまざまなビタミン

ラズベリーに含まれるビタミンC、葉酸、パントテン酸などは水溶性です。水溶性のビタミンは茹でたり水にさらしたりすると失われてしまいますが、生で手軽に食べられるラズベリーなら効率よく摂取することができますね。それぞれの栄養素の働きを紹介します。

・ビタミンC
ビタミンCは体内でコラーゲンを生成するために必要な栄養素です。皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあり、しみ・そばかす予防も期待できるので美肌・美白におすすめの栄養素です。

・葉酸
ビタミンB群の仲間です。産前産後の女性や赤ちゃんの健康に不可欠な栄養素というイメージがありますが、貧血を防ぐ働きがあり男女や年齢を問わずすべての人に大切な栄養素です。

・パントテン酸
ビタミンB群の仲間で身体のエネルギー源である三大栄養素、炭水化物・たんぱく質・脂質をエネルギーとして利用するための代謝に関わっています。代謝を高めたいときにおすすめ。

注目のラズベリーケトン&エラグ酸

ラズベリーの香り成分である「ラズベリーケトン」は皮下脂肪を減少させる働きが期待されており、ダイエット中・減量中の人から注目されています。

また、エラグ酸はラズベリーに含まれるポリフェノールの一種です。ポリフェノールはファイトケミカルとも呼ばれ、強い抗酸化作用を持っています。

体内で活性酸素の働きを抑え、老化や動脈硬化、免疫力の低下などを防ぐことから美容や健康にうれしいさまざまな力が期待できます。

不溶性食物繊維&カリウム

・食物繊維
前途のとおり、果物のなかでも特にラズベリーは食物繊維が豊富です。食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、ラズベリーは水溶性食物繊維0.7g、不溶性食物繊維4.0gと不溶性食物繊維が多いですね。

不溶性食物繊維は排便を促し便秘予防に役立つほか、腸内環境を整えることで新陳代謝を高め、美肌や美容にもいい影響が期待できます。

・カリウム
カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促す働きがあることから、むくみ予防や生活習慣病予防など健康に役立つミネラルです。世界的にも積極的に摂取するよう呼びかけられているほど重要な栄養素です。

偏った食事や塩分の多い食事で不足しがちなカリウム。ラズベリーは冷凍ベリーミックスとして季節を問わず手に入り、カリウム補給の強い味方です。

ラズベリーの保存方法

ラズベリーの保存方法

冷蔵保存するとき

ラズベリーは傷みやすく常温保存には向きません。2-3日中に食べ切れる量であれば冷蔵保存がベスト。ラズベリーの冷蔵保存のコツをお伝えします。

1.ラズベリーはすべてパックから取り出し、傷んでいるものがあれば取り除いてください。

2.乾燥を防ぐためにキッチンペーパーに優しく包むようにして清潔な保存容器に入れ、蓋をして冷蔵庫の野菜室で保存します。

水気に弱いので洗うのは食べる直前のタイミングがおすすめです。ラズベリーは保存容器の7~8分目までにして余裕を作り、果実がつぶれないようにすると長持ちします。

食べ切れないときはジャムやソースにするか、新鮮なうちに下記を参考に冷凍保存してください。

冷凍保存するとき

ラズベリーは日持ちのしない果物。冷蔵保存は2-3日が目安なので、それ以上保存したいときは冷凍保存しましょう。栄養素も失われにくくなります。

1.ラズベリーは水洗いして傷んでいるものは取り除き、キッチンペーパーで優しく水気を取ります。

2.小さめの保存袋で少量ずつに分け、実が重ならないよう平らにして冷凍庫で保存します。

冷凍ラズベリーはそのまま食べるのはもちろん、グラノーラやパフェを華やかにするトッピングとして活躍します。ミキサーでピューレにすればジェラートやスムージー、コンフィチュールやソース……いろいろ使えて便利です。完全に解凍するのは食感を損なうのでおすすめできません。また、保存期間は約1カ月を目安にしてください。

【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員「くだものの栄養素」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_01.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員 「くだものの健康効果」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_02.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」コラーゲン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

(最終参照日:2021/12/9)

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