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「ブルーベリー」が目に良い、といわれる理由は?栄養や長持ち保存法を解説【管理栄養士監修】

ブルーベリーは美しい青紫色、コロンと丸く小さなフォルムが特徴でお馴染みの存在。ジャムやケーキなどの加工品でもよく目にしますが、もちろん生でそのまま食べても甘酸っぱくておいしいですね。「目にいい」と言われるのはどうして?美容や健康にもいいの?気になるブルーベリーの栄養情報&効果効能を管理栄養士が徹底解説します!

バランス良好!ブルーベリーの栄養情報

バランス良好!ブルーベリーの栄養情報

ブルーベリー100gあたりに含まれるおもな栄養素

ブルーベリーにも様々な品種がありますが、今回は流通量の多いハイブッシュ系について解説します。

・エネルギー:48kcal
・糖質:9.6g
・ビタミンE(α-トコフェロール):1.7mg
・ビタミンC:9mg
・マンガン:0.26mg
・カリウム:70mg
・食物繊維:3.3g

ブルーベリーのエネルギー(カロリー)と糖質

ブルーベリーは100gあたりエネルギー48kcal、糖質9.6gです。ベリー類で比較するといちごやラズベリーよりもエネルギー量・糖質量ともに多く含まれていますが、普段よく口にするりんご、バナナ、みかんと比べると低カロリー、低糖質なことが分かります。

【ベリー類のエネルギーと糖質(100gあたり)】
・ブルーベリー:48kcal、糖質9.6g
・いちご:31kcal、糖質7.1g
・ラズベリー:36kcal、糖質5.5g

【フルーツのエネルギーと糖質(100gあたり)】
・ブルーベリー:48kcal、糖質9.6g
・バナナ…93kcal、糖質21.4g
・りんご…56kcal、糖質14.3g
・みかん…49kcal、糖質11.0g
・キウイ…51kcal、糖質10.8g

健康効果に期待大!ブルーベリーの効果効能

健康効果に期待大!ブルーベリーの効果効能

ブルーベリーと美容の関係

・ビタミンE(α-トコフェロール)
体内でビタミンEとして働く栄養素は8種類。その中で、最も強い作用を持っているのがα-トコフェロールです。末梢血管を拡張することで血色を良くする、性ホルモンの分泌に関わりホルモンバランスを保つのに役立つなど、生き生きとした肌のためにうれしい働きを持っています。

・ビタミンC
ビタミンCは体内でコラーゲンを生成するために必要な栄養素です。皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあり、しみ・そばかす予防も期待できるので美肌・美白を目指す人におすすめの栄養素です。

・ポリフェノール(アントシアニン)
ブルーベリーに含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種でファイトケミカルとも呼ばれています。ファイトケミカルは植物(野菜や果物)が外敵から身を守るために作り出す色素や苦み成分のことで、抗酸化作用があり、老化や動脈硬化の予防に役立ちます。

目の健康にブルーベリー!

ブルーベリーに含まれるアントシアニンは目に優しい成分として知られています。目の細胞に存在する重要な色素「ロドプシン」の再合成に関わっていることで疲れ目の改善、眼病予防などの効能が期待されています。

ブルーベリーの健康効果

・抗酸化ビタミン
ブルーベリーに含まれるビタミンCやビタミンE(α-トコフェロール)強い抗酸化作用を持つので抗酸化ビタミンと呼ばれています。免疫力を高める、老化や動脈硬化を予防するなどの働きが期待できます。

・マンガン
マンガンは植物性の食品に多く含まれるミネラルの一種で、体内の各組織に存在しています。骨の形成を助ける、炭水化物や脂質の代謝に関わる、抗酸化作用を持つ酵素の成分になるなど、健康に役立つさまざまな働きを担っています。

・カリウム
カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促す働きがあります。むくみ予防、高血圧予防、生活習慣病予防などが期待できます。ブルーベリーのように手軽に食べられるフルーツはカリウム補給にぴったりです。

・食物繊維
ブルーベリーは皮ごと食べられる果実のため食物繊維が豊富です。食物繊維は腸内環境を整える、便秘を予防・改善するほか、健康にうれしいさまざまな働きを持っています。

ブルーベリーの保存方法

ブルーベリーの保存方法

冷蔵庫で保存する場合は?

ブルーベリーをパックから取り出し、傷んでいるものを取り除きます。乾燥を防ぐためにキッチンペーパーに優しく包むようにして清潔な保存容器に入れ、蓋をして冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。ブルーベリーは保存容器の7~8分目までにして余裕を作り、果実がつぶれないようにすると傷みにくいです。食べきれないときはジャムやソースにするか、新鮮なうちに冷凍保存するのがおすすめです。

冷凍保存すればいつでも食べれらる!

ブルーベリーは水洗いし、傷んでいるものは取り除きます。キッチンペーパーで優しく水気を取り、小さめの保存袋で少量ずつに分けて実が重ならないよう平らにして冷凍庫で保存しましょう。

食べるときはそのままでシャリシャリとした食感を楽しめます。ヨーグルトや豆乳と合わせてスムージーにしたり、コーンフレークやグラノーラのトッピングにしたり、ジャムやムースなどスイーツ作りにも幅広く活用できます。

自然解凍は食感を損なうので避けましょう。保存期間は1カ月を目安にしてください。

撮影:黒石 あみ(小学館)

 

【参考】

・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸監修 高橋書店
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員「くだものの栄養素」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_01.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員 「くだものの健康効果」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_02.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」コラーゲン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

(最終参照日 2021/11/02)

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