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栄養パワーはピカイチ!「りんご」の栄養から上手な保存方法まで解説

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「りんごが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるくらい、健康に良いイメージのあるりんご。意外と知らなかったその栄養情報と効能について、管理栄養士がじっくり解説! また、みずみずしく甘いりんごをおいしく食べ切るために役立つ、保存方法もお伝えします。

バランスの良さが魅力!りんごの栄養情報

りんご(皮付き)100gあたりに含まれる主な栄養素

  • エネルギー:56kcal
  • たんぱく質:0.2g
  • 脂質:0.3g
  • 炭水化物:16.2g
  • 食物繊維:1.9g
  • ビタミンC:6mg
  • カリウム:120mg

りんご1個分のエネルギー量と糖質量は?

皮つきのりんご1個を250gとすると、エネルギー量は140kcal、糖質は35.7g。皮なしではエネルギーは133kcal、糖質は35.3gです。

りんごはGI値(食後、血糖値がどのくらい上がるのかを示す値)が低く、食後の糖質の吸収や血糖値の上昇はゆるやか

りんごの糖質の種類には果糖、ショ糖、ブドウ糖などがあります。りんごに多く含まれる果糖は、冷やしたほうが甘みを強く感じられるのが特徴です。

りんごは食物繊維が豊富

りんごは腸の調子を整えてくれる食物繊維が豊富です。食物繊維は日頃不足しがちな栄養素ですが、皮付きりんごなら1個(250g)あたり4.8g、皮なしの場合は3.5gを摂取することができます。

りんごに含まれる食物繊維はペクチンやセルロース。ペクチンは水溶性のものと不溶性のものがあり、セルロースは不溶性です。

水溶性食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにする、コレステロールの排出を助けるなどの働きがあります。不溶性食物繊維は保水性が高く便のかさを増やし、腸を刺激することでぜん動運動を促し便通をよくしてくれるので便秘解消におすすめです。

りんごはカリウムが豊富!健康にうれしいメリットも

りんご1個(約250g)あたりに含まれるカリウムは300mgと豊富です(皮つき・皮なしで同量)。カリウムは体内の塩分(ナトリウム)の排出を助けてくれるので塩分を摂りすぎてしまったときの調整をしてくれます。また、むくみや高血圧が気になる人にもおすすめの栄養素です。

「りんごポリフェノール」って何?

りんごに含まれる数種類のポリフェノールを総称して「りんごポリフェノール」と呼びます。なかでも多く含まれているのは「プロシアニジン」です。りんごポリフェノールは抗酸化作用の他、免疫力アップ、風邪予防、花粉症予防、美容効果などさまざまな働きが期待されています。

ダイエットや健康、美容にも!りんごの効能

ダイエット=りんごと言われた理由

りんごは食べ応えがあり満腹感を得られる食材であることから、ダイエット中の食事や間食に向いています。ただし、りんごの缶詰(シロップ漬け)やジャムなどは糖質が多く含まれるのでダイエットには不向きです。

また、生のりんごであっても、食べすぎは中性脂肪増加や肥満の原因になるため注意しましょう。厚生労働省が推奨している果物の目安量は1日200g以上です。

生活習慣病の予防にも!

りんごには含まれる、生活習慣病予防に役立つことが期待される栄養素は主にカリウムと食物繊維

カリウムは前述したように体内の塩分(ナトリウム)の排出を助けてくれるため、血圧の上昇を防ぎます。

食物繊維は食後、糖質の吸収や血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるだけでなく、便秘解消や腸内環境の改善(ビフィズス菌などの善玉菌を増やす)にも役立ち、体内のコレステロールの排泄も助けてくれます。

美容に役立つ栄養素は?

もちろんりんごには美容にうれしい栄養素も含まれています。抗酸化作用のあるビタミンCやりんごポリフェノールはアンチエイジング(老化予防)や肌を美しく保ちたい人におすすめ。

また、カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を助けることで顔や脚のむくみ予防・改善が期待できます。

りんごは皮ごと食べたほうがいい?

りんごの皮にはりんごポリフェノールや食物繊維などが含まれているので、皮ごと食べることで栄養を逃さず摂取することができます。また、皮を剥く手間がなくなり時短できるうえ、ゴミの減量にもつながるというメリットもあります。

りんごの皮を食べるときはよく水洗いしてください。りんごを横に輪切りにした「スターカット」という切り方は、食べやすく、芯のギリギリまで食べられるのでおすすめです。

りんご長持ち!おすすめの保存方法

冷蔵/室温?りんごの保存方法

りんごの保存は常温よりも冷蔵がおすすめです。季節を問わず、乾燥を防ぎ、みずみずしく保つにはりんごをひとつずつキッチンペーパーに包んでからビニール袋に入れ、野菜室で保管するのがいいでしょう。

状態がよければこれで約1~2カ月間は保存できます。また、りんごに含まれる果糖は、冷やしてから食べることで甘みが強く感じられますから、その意味でもしっかり冷やしておくのはおすすめです。

冷蔵庫に入りきらないときには冷暗所に置きます。冬なら冷蔵庫に入れなくても比較的長期間の保存が可能です。

りんごの変色防止は塩?レモン?

りんごの変色はポリフェノールの酸化によるものです。切ってから食べるまでに時間があくときは、レモン水(またはハチミツを溶かした水)を利用します。

レモン水に5分程浸けたら水気を切って皿に盛り、なるべく空気が入らないようにラップをして冷蔵庫へ入れておくと、変色を防止することができます。

塩水にも変色防止作用がありますが、りんごに塩味が移ってしまうため、風味を損なわないレモン水がおすすめです。

りんごをおいしく冷凍保存する方法

りんごは冷凍保存が可能です。まるごと冷凍することもできますが、食べるときのことを考えると、皮ごとくし形切りにして芯を取り、スライスしてから冷凍するのがおすすめ。

その際、なるべく重ならないように保存袋に入れて冷凍しましょう。スライスしたほうが短時間で凍らせることができる点でも便利です。

日持ちは約1カ月。半解凍ならシャリシャリのシャーベットのような味わいが楽しめます。調理するときは冷凍のまま使い、よく加熱してください。ジャムや焼きりんごにすると、おいしくいただけます。

 

撮影:黒石 あみ(小学館)

 

【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸監修 高橋書店
・JAグループ「とれたて大百科」リンゴ
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail/?id=73
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員「果物は血糖値の上がりやすい食品ですか?」 http://www.kudamono200.or.jp/number/answer_08.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」果物
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・農林水産省「達人レシピ」りんご
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2011/producer01.html
・青森県庁「りんごで健康」りんごの赤はママの愛
https://www.pref.aomori.lg.jp/sangyo/agri/ringo-kenko.html

(最終参照日:2021/08/20)

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