ケールの栄養情報
ケールの栄養情報ケールに含まれる主な栄養素(100gあたり)
- エネルギー:26kcal
- 食物繊維:3.7g
- β-カロテン:2900μg
- ビタミンK:210μg
- ビタミンC:81mg
- 葉酸:120μg
- カルシウム:220mg
- 鉄:0.8mg
β-カロテン、ビタミンK、ビタミンCが豊富
ケールには多くのビタミンが含まれていますが、なかでもβ-カロテンは体内でビタミンAに変わり皮膚と粘膜の保護をすることで免疫力を高める作用があり、感染症予防に役立ちます。
ビタミンKは骨の形成にかかわる栄養素で、成長期の子どもはもちろん、大人にも欠かせません。ビタミンCは細胞同士を結びつけるコラーゲンを作るのに必要とされ、肌のハリや血管の柔軟性を保つのに役立ちます。
貧血予防に摂りたい葉酸
「造血ビタミン」とも呼ばれる葉酸は、血液中の赤血球を生成するときに必須の成分です。全身へ酸素の運搬をする赤血球がうまく作れないと、疲れやすさや息切れを感じることも。葉酸を十分に摂ることで貧血予防に役立ちます。
おなかの調子を整える食物繊維
食物繊維は消化・吸収されずに腸まで届く成分です。食物繊維は便のカサを増やすとともに、腸を刺激してぜん動運動を促すことでスムーズな排便をサポートすることが知られています。また、腸内細菌に働きかけ善玉菌を増やし腸内環境を整える助けをします。
骨や歯を丈夫にするカルシウム
カルシウムは人に最も多く含まれるミネラルの一種です。骨格を形作るのに不可欠で、そのほとんどが骨と歯に含まれています。カルシウムは骨の成長を促し、丈夫な歯を保つために欠かせない栄養素です。
毎日の元気を支える鉄
鉄は赤血球のなかでもヘモグロビンの合成を助け、体内での酸素の運搬において重要な働きをします。また、栄養からエネルギーを生み出すエネルギー産生にもかかわり、私たちが元気に活動するのに役立つ栄養素です。
おいしくたっぷり!ケールの調理方法
おいしくたっぷり!ケールの調理方法定番のジュース・スムージー
手軽にケールを取り入れる方法としてジュースやスムージーが人気です。苦みを和らげるには茎を取り除いて葉だけ使ったり、バナナやはちみつなど甘みのある食材、牛乳やヨーグルトなどの乳製品と合わせたりするといいですよ。
苦みを活かしてサラダに
ケールのほろ苦さや香りを活かすならサラダがおすすめです。ケールはキャベツやレタスに比べて水分が少ないため、食感がかたいと感じることも。かたさが気になるときは細切りにすると食べやすくなります。ナッツやチーズ、アボカドなどの脂質を含む食材や、シーザードレッシングなどの濃厚なドレッシングと好相性です。
炒めても歯ごたえしっかり
火を通してもべチャッとなりづらく、歯ごたえが残りやすいのがケールの特徴です。バターやソーセージ、ベーコン、にんにくなどのパンチのある食材との組み合わせがぴったり。油や脂質を含む食材と一緒に食べることで、β-カロテンなどの脂溶性ビタミンを効率的に吸収できます。炒めると独特の香りが和らぐので、香りが気になる場合にもケールを炒めるという調理法はおすすめです。
スープで栄養を残さず食べる
ケールをスープにすると、汁に流れ出た栄養も残さず食べることができます。キャベツを使うのと同じ感覚で、みそ汁やコンソメ、鶏ガラのスープにしてみましょう。さっと煮て歯ごたえを残してもいいですし、コトコトやわらかくなるまで煮込むと甘味が強く感じられます。
新しい野菜を目にしても、食べ方が分からず買うのをためらってしまうことはありませんか? その点ケールは、基本的な扱いはキャベツと同じと考えればいいので身構える必要はありません。しかも栄養価が高くアレンジもしやすい野菜です。ぜひ一度、ご自宅でもケールを味わってみてくださいね。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしい あたらしい 栄養学」吉田企世子監修 高橋書店 2016年
・厚生労働省「e-ヘルスネット」コラーゲン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カルシウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」鉄
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」貧血予防には、まず普段の食生活を見直そう
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html
・「ベーシックマスター 生化学」大山隆監修 オーム社 2008年
・「花図鑑 野菜」芦澤正和監修 草土出版 2006年
・「からだのための食材大全」池上文雄監修 NHK出版 2020年
(最終参照日:すべて2021/7/13)