ねぎにはどんな栄養があるの?
長ねぎ・青ねぎ・小ねぎの栄養素の違い
鍋に大活躍の白くて長い長ねぎ、関西では長ねぎより一般的といわれる細長い青ねぎ、料理の彩りや薬味に重宝する小ねぎ、いずれもねぎ類ですが、見た目や味わいが異なります。
一般的に、小ねぎは青ねぎ(葉ねぎ)を早く収穫したものを指します。それぞれもちろん栄養素にも違いがあります。※以下すべて100gあたり
食物繊維が一番多いのは青ねぎ、ビタミンCとβ‐カロテンが一番多いのは小ねぎです。ビタミンCは熱に弱いので、生で食べると効率的に摂ることができます。刻んで薬味に使うときはたっぷりどうぞ。
辛み成分「硫化アリル」の作用に注目
ねぎのツンとした香りは硫化アリルという成分で、ねぎの白い部分に多く含まれています。消化液の分泌を促すので食欲が落ちたときにおすすめです。ほかにも、硫化アリルは糖質の代謝に関係するビタミンB1の吸収を高める作用や殺菌効果、血液をサラサラにするなど様々な働きがあります。
ダイエット中に気になるカロリーは?
水分が多いねぎ類なので、エネルギーはさほど高くありません。また、ねぎは食物繊維を含んでいます。便秘予防に効果が期待できる食物繊維ですが、過剰な脂質を排出したり、血糖値の急上昇を抑えたりする作用があります。ダイエット中にも意識して摂取したいですね。
長ねぎの青い部分を活用しないのは損!?
長ねぎの青い部分は、白い部分よりもビタミンCやβ‐カロテンが多く含まれています。食感が固めですから細かく刻んだり、辛みが気になる場合は、炒め物、スープなど加熱して使ったりするのがおすすめです。
切ったねぎは水にさらさないほうがいい!
白髪ねぎや小口切りなど、ねぎ類を生で食べるときは辛みが気になることがありますよね。水にさらして辛みを減らす方法がありますが、水に溶ける栄養であるビタミンC、葉酸などが流れ出てしまうので栄養を十分に摂るという意味ではもったいない使い方です。
ねぎ類の辛みは揮発性成分なので、辛みが気になる場合は切って空気にさらすように放置しておくのがおすすめ。水にさらすのであればさっと短い時間にしてください。
ねぎをおいしく保存する方法
長ねぎは野菜室or常温どちらがいい?
長ねぎは丸ごと1本のままであれば新聞紙に包んで常温で保存ができます。
カットした長ねぎは野菜室で保存するようにしましょう。野菜室で保存するときは、乾燥しないように濡らしたキッチンペーパーで包んでビニール袋に入れると2週間ほど保存ができます。キッチンペーパーが乾いてきたら交換しましょう。
野菜は育った状態に近い姿で保存すると長持ちしやすいので、野菜室に入れるときは立てて保存するのがおすすめです。
青ねぎ・小ねぎの保存方法
水分が多い青ねぎや小ねぎは乾燥に弱いため、野菜室で保存をしているとハリがなくなってきます。乾燥を防ぐために、長ねぎ同様に濡らしたキッチンペーパーで包んでビニール袋へ入れて保存します。できるだけ早めに使い切るのがおすすめ。
また、まとめて小口切りにして保存容器に入れておくのもおすすめです。保存容器に濡らしたキッチンぺーパーを敷いてから刻んだねぎを入れると、乾燥しにくく日持ちします。料理に少しだけ添えたいときなどすぐに使えて便利です。
ねぎは冷凍できる?
長ねぎ、青ねぎ、小ねぎ、いずれも冷凍保存ができます。それぞれ小口切りや斜め切りなど使いやすい大きさに切ったものを保存袋に入れて冷凍します。冷凍する際はくっつかないように水分をしっかりとふき取ってから冷凍しましょう。
用途別:ねぎの基本の切り方
長ねぎは切り方次第でいろいろな料理に
長ねぎは斜め切り、みじん切りなど切り方によって食感・見た目の印象が変わります。基本的な切り方をマスターしていろんな料理に活用してくださいね。
味噌汁などに!火の通りが早い「小口切り」
根元を切り落として、端から2~3mm幅に切る。
薬味や飾りに便利な「千切り(白髪ねぎ)」
- 根元を切り落として5cmほどの長さに切る。
- 繊維に沿って中心部分まで切込みを入れ、芯を取り除き、広げる。
- 端から細く切る。
細く切るのが苦手な方は100円ショップなどで「ねぎカッター」などの名称で販売されている便利な道具を使うのもおすすめです。
餃子や麻婆豆腐などに「みじん切り」
- 根元を切り落として10cmほどの長さに切る。
- 端1cmほどを残して、繊維にそって切れ目を入れる。2~3mm幅に同様に何本か切れ目を入れる。
- 端から細かく切る。
鍋や炒め物に使う時の「斜め切り」
端から斜めに切ります。厚みは料理に合わせてお好みで。
青ねぎ・小ねぎの切り方
冷奴やみそ汁の薬味の定番である小口切り。まとめて切って冷凍すると便利です。
根元を切り落として、端から2~3mm幅に切ります。このとき、2~3等分に同じ幅にして揃えて切ると、まとめて切ることができるので時短に繋がりますよ。
撮影/田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・農林水産省「aff」特集2 食材まるかじり「さわやか香味野菜」(5)
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0907/spe2_05.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・農林水産省「政策情報」今月の園芸特産作物: 9月 ねぎ
https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201609.html
・ 「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(最終参照日 すべて2020/01/15)