「温泉卵」と「ポーチドエッグ」の違いって…
nullどちらも卵を半熟状態に調理したものですよね。単に和食、洋食で呼び名が違うだけなのかも?と思い調べてみると……
「温泉卵」は殻付きのままお湯で茹でて作る
卵を殻のまま茹でる、「茹で卵」の仲間です。温泉のお湯や蒸気を利用して作ったことから名づけられましたが、現在では65度より高めのお湯で茹でて、黄身が半熟、白身が半凝固状態のものも「温泉卵」と呼ばれます。
“温玉(おんたま)”は、トッピングなどでも人気ですよね。
ゆで卵の一種。黄身が半熟状態で、白身が固まり始めた状態のもの。卵黄が65度、卵白が75度くらいで固まり始めることを利用して、65度より少し高めの湯で30分ほどゆでて作る。温泉に入れて作ったところからの名。温玉(おんたま)。
【出典】デジタル大辞泉 小学館
熱湯の中に卵を割り落して作るのが「ポーチドエッグ」
日本でいう「落とし卵」のこと。熱湯の中に生卵を割り落して、黄身は半熟、卵白がある程度固まったものを指します。
ポーチドエッグを使った料理としては、エッグベネディクトが有名ですね。
熱湯の中に生卵を割り入れてゆでたもの。落とし卵。
【出典】デジタル大辞泉 小学館
で、つまり「温泉卵」と「ポーチドエッグ」の違いは…
茹でることはどちらも同じですが、卵を殻つきのままお湯で茹でるか、熱湯の中に卵を割り落して作るかという調理法の違いなんですね。
温泉卵が黄身も白身も半熟状態、ポーチドエッグは白身が固まっていると、その仕上がりにも違いがありました。
どちらも黄身がとろ~りとしてたまりません!
これなら失敗しない!すぐ試せる上手な作り方
null温泉卵もポーチドエッグも、失敗せず上手に作れる工夫やコツがありますよ。と料理研究家・時吉さん。
「温泉卵の作り方は簡単。1ℓの沸騰したお湯に対して200mlくらいの水を入れ、少し温度を下げた状態にします。そこに殻付きの卵を入れて待つだけです。温度が下がりやすい冬場は12~3分ほど、夏場なら8~10分ほどが目安で、いい具合に出来上がります。
じつは、温泉卵はカップラーメンの空き容器でも作れちゃうんですよ。沸騰したお湯を入れてフタをし、15分ほど待つだけです」(以下「」内、時吉さん)
なるほど! カップラーメンの容器なら保温性もあるし、お湯も少なくて済みますね!
「ポーチドエッグを作る時はお酢が必要です。お酢にはタンパク質凝固作用があるので、入れると白身がまとまりやすく。分量の目安は、お湯に対して3~5%くらい。塩を加えた熱湯に割った生卵をそっと入れて2~5分、お好みの固さ加減まで茹でればできあがりです。
また、茹でる時は、箸などでお湯をぐるぐるとかき回して、お湯に流れを作っておくのがポイントです。すると中心にポケットができるので、そこにあらかじめ割っておいた卵をそっと落としてみてください。水に渦状の流れを生ませることで白身が散らばりにくくなり、きれいにまとまってくれますよ。
あらかじめ別容器に卵を割っておくのもお忘れなく。直接卵を割り落すと黄身が割れてしまったり、熱湯がはねたりする危険もあります。
だし用パックやコーヒーフィルターを活用して作るやり方もあるようですが、熱湯ぐるぐるスタイルなら、特別に何か道具を用意する必要はなく、鍋ひとつで作れてお手軽です」
おおっ、これなら失敗知らずですね! ポーチドエッグでちょっとオシャレな朝食が楽しめそう。 “温玉”も簡単な作り方を教えていただいたので、早速、卵を補充しておきたいと思います!
【取材協力】
料理研究家 時吉真由美
(株)Clocca代表取締役 cooking Clocca代表
土井勝料理学校をはじめ各地の料理教室講師のほか、「ZIP!MOCO’Sキッチン」(放送終了)「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」などTV・出版物等のフードコーディネートや、料理、レシピ制作などで幅広く活躍中。
楽天レシピに多数のレシピを掲載する他、YouTubeチャンネル「Clocca Cooking Channel」にて、語り継ぎたい伝統的な行事食を中心に、作り方やプチ知識を公開中!