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食洗機、洗濯乾燥機…憧れのビルトイン家電「Miele」(ミーレ)を設置するには?ランニングコストは?

自宅のリフォームや新築と一緒に、家電の買い替えを検討する人も多いのでは? リフォーム検討中の記者も、その一人。中でも、海外ドラマなどで見かける「ビルトイン家電」への憧れが日に日に募っていて……。そこで、世界各国で引っ張りだこの『Miele』(ミーレ)ショールーム「ミーレ・エクスペリエンス・センター 表参道」へ! その魅力を裏づけする機能性や、実際に設置する場合について、副店長・吉川さんに根掘り葉掘り聞いてきました。

ビルトイン家電=「時間と労働力を削減してくれる」アイテム

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『ミーレ』は、1899年にドイツで創業した家電メーカーです。ビルトイン家電は高価で設置も大変なイメージがありますが、ドイツを始め、ヨーロッパでは一般的なのでしょうか?

「ミーレ・エクスペリエンス・センター 表参道」副店長の吉川さん。

「ヨーロッパでは日本よりシステムキッチンが普及していることもあり、ビルトイン家電はずっとメジャーですね。とくに食洗機は、約7割の家庭にあるくらい当たり前の存在です

というのも、ヨーロッパは島国の日本に比べ、水が貴重で、水道代も電気代も日本より高い傾向にあります。だから、手で食器を洗うよりも短時間で、節水・節電しつつ洗えるビルトインの食洗機がとりわけ人気なんです。

卓上設置型より初期費用がかかるため、贅沢に感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、パワフルだから節水・節電できるだけでなく、手洗いにかかる時間と労働力もカットできる、とても理にかなったものなんですよ」(以下「」内、吉川さん)

長く愛せるシンプルで普遍的なデザイン

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そんなビルトイン家電が一般的なヨーロッパにおいても『ミーレ』が人気な理由、まずは「機能美」を体現したシンプルで普遍的なデザインに注目! ベーシックなカラーを中心に、無骨なシルエット。設置された姿が美しく、インテリアを邪魔しません。

左は洗濯乾燥機と衣類乾燥機、右は洗濯機と洗濯乾燥機の2段積み。幅はいずれも60cmで、縦に積んでも横に並べても統一感があります。

「『ミーレ』のブランドプロミスは『Immer Besser(常により良いものを)』。20年の使用を想定した製品設計で、長時間使えるものづくりをしています。機能性はもちろん、さまざまな好みや住環境になじむ、シンプルで普遍的なデザイン性も、とても大事にしているんですよ

長期間の使用に耐えられるよう、さまざまなテストを繰り返して、納得しなければ新商品を出しません。だから、新しいモデルの登場に7〜8年かかる場合もあるほどですが(笑)。丈夫なうえに、修理サポートも最大で8年間延長できるなど手厚く備えているので、数年ごとに買い替える必要がありません。普遍的なデザインは時代性にも左右されないので、2世代前のモデルと最新モデルが並んでもなじむ自信があります」

決して安くはないビルトイン家電だからこそ、20年選手が珍しくないというのは頼もしい!

操作しやすく遠隔操作も可能な最新技術

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長く愛せるデザインに、最新技術を惜しみなく注いでいるのも特徴です。オーブンや洗濯機など、家電の多くにタッチ式の明るいディスプレイを採用。さらに専用アプリをインストールすれば、スマホやタブレットで遠隔操作も出来ます

上部にタッチパネルを搭載。食材やメニューなどに応じて、タッチするだけで設定できる。
オーブンのハイエンドモデルには、庫内カメラを内蔵し、専用アプリで様子を確認できるものも。

「オーブンを始めとする調理家電は、そばで人が見ていなくても、ベストなパフォーマンスが出せるように設計しています。遠隔操作はもちろん、オーブンは人が近づくと照明とディスプレイがオンに切り替わり、プログラム終了を知らせるブザーがオフに切り替わるようにプログラミングされているものもあるんですよ。

また、余熱によって加熱が進み過ぎないように、調理が終わるとドアが開き、自動で庫内の温度を下げて、保温に適した温度になるとドアを閉めておいしい状態をキープしたりもします。だから、料理上手やプロフェッショナルの方はもちろん、初心者の方にも安心して、おいしい一品を作っていただけます

レシピを入力しての自動調理が出来るオーブンはよくありますが、調理の遠隔操作やオンオフまで……。クラシックな見た目とは裏腹な最新技術の数々に、ますますときめきます。

ランニングコストを抑えるエコな機能性

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日本の製品と大きく違うのが、必要な電圧(電気を押し出す力)が200Vであること。これは、日本では一般的な電圧の2倍にあたります。うーん、さぞかし電気代がかかるのでは?

「いえ、ランニングコストで見ると、さほど変わりません。最初にお伝えしたように、ヨーロッパの土地環境から水も電気もむだにしないよう、なるべく短時間で節水・節電しつつ、機能性を発揮するよう全てが考えられているんです」

エコPOINT1:より少ない水で、早くきれいになる「お湯洗い」

短時間で節水・節電するために特徴的な機能のひとつが、食洗機と洗濯機の“お湯洗い”です。特に洗濯機は、近頃では日本のメーカーでもお湯で洗えるものが増えてきたものの、まだまだ特別な機能ですよね。

ドラム内は独自のハニカム構造で、衣類への負担を軽くしつつ、しっかり洗い上げます。

「ヨーロッパでは、景観を守るという意味でも室内干しをする家庭が多く、どうしてもにおいが発生しやすくなります。それが40度くらいのお湯で洗うと、洗浄酵素が元気な状態になり、においの原因も発生しにくくなるんです。たとえば白シャツが、より白く洗い上がるという実験結果も出ているんですよ。

『ミーレ』の洗濯機はお湯洗いを標準装備にすることで、すばやくしっかり汚れを落とし、いやなにおいも発生しにくくします40度なら脱水まで20分。90度の煮沸洗いも出来て、こちらは120分で洗いあがります

「食洗機」はやっぱり憧れ!

食洗機の場合も、お湯洗いで節水しつつ、油汚れなどもすばやくしっかり落とします。電気代は、1回につき約20〜30円。水道代は、1回につき約2~3円。同じ量を手洗いした場合の約15分の1の水量で、効率的に洗います」

お湯で手洗いすると肌がガサガサに荒れるという問題も考えると、心身への負担も軽くなります!

エコPOINT2:パワフルだから加熱も速い

ドライフルーツも作れる30度から、ピザが釜焼きのようなおいしさで仕上がる300度まで加熱調理できる。

オーブンや電子レンジ機能付きオーブンの加熱が速いのも、パワフルさゆえ。「200度台には、5〜6分もあれば予熱出来る」とのこと。

予熱や加熱が速いということは、料理の時短にもなるわけで……。 一分一秒が惜しい母世代からしても、助かるポイントです。

エコPOINT3:よく落ちると評判の専用洗剤をはじめとした純正お手入れ品

専用洗剤は、素材や用途に合わせてラインナップ。左から「リンスエイド」(食洗機用乾燥仕上げ剤)、「PowerDisk All in 1」(洗剤自動投入機能搭載機種専用食洗機洗剤)、「UltraTabs All in 1」(食洗機用洗剤)。
衣類乾燥機用フレグランス剤(写真上)と、簡単投入できる「カプセル式洗濯洗剤」(写真右下)。

製品のラインナップには、純正の専用洗剤があります。これが「よく落ちる」と評判なんです。

『ミーレ』製品との相乗効果でピカピカに洗い上がるよう、成分などにもこだわっています。だから使う水はもちろん、洗剤の量も水洗いより節約できるんですよ。

また、洗濯機の場合はお好みや用途に合わせて最適な洗い上がりになるよう、いろいろな洗剤をご用意しています。たとえば、ウールなどのデリケート衣類用洗剤や、アウトドアウェアを洗う特別洗剤、色ものの褪色を防ぐリキッド洗剤などです」

ちなみにランニングコストは、食洗機なら1回あたりに使う洗剤が65~100円程度。決して安くはありませんが、油がベトベトの鍋やフライパンが自動でピカピカになると思えば、驚くような値段ではありません。

設置するときのポイント

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手の届かない憧れメーカーと思い込んでいましたが、聞けば聞くほど「長い目で見れば、そんなに高価な買い物ではないのでは?」と感じてきた記者。ここからは、実際に設置する際のポイントを伺いました。

200Vの電源を確保する

『ミーレ』の食器洗い機や洗濯機などを動かす際に必要な電圧は単相200Vです。ところが日本の家庭では、原則的に電圧は100Vのため、プラグを挿すだけでは動きません。

マンションや戸建てでリフォームをして『ミーレ』を設置したい場合は、まず200Vの電圧が使えるか確認しましょう。戸建てを新築する場合は、なるべく早くに200Vの家電を使いたいと施工会社に伝えます。「製品の納品までは時期によるので、2カ月前までにはお伝えいただいたほうが安心です」

木造戸建ての場合は1階、床の補強も確認

特に「洗濯機」や「洗濯乾燥機」は、振動もあるため重量が気になるところ。

洗濯機乾燥機の場合は堅牢さゆえ、100kg近い重量があります。それゆえ、住環境によっては床の補強が必要になる場合も

洗濯機、洗濯乾燥機は、木造戸建ての場合は1階へ設置します。マンションの場合は運び入れることが出来れば階数は問題ありませんが、床材によっては補強してから設置します」

十分なスペースがあるか確認する

ビルトインの場合、設置スペースの確認がマスト。家電そのものに加えて、排水・配電するスペースも必要です。

「洗濯機の場合は、排水管や配電線を、棚の下部に設置するなどしてスペースの有効活用ができるよう工夫するケースもあります。施工業者さんとご相談いただけたらと思います。

ちなみに食洗機の場合、小さなものなら幅45cm、高さ81~87.5cm、奥行き58cm以上あれば設置可能です」

一番人気は食洗機

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人気ナンバーワンは食洗機。中でも日本の住環境にも合った、幅45cmの食洗機が人気なのだとか。

食洗機は、幅45cm(写真右)と60cm(写真左)の2サイズ展開。

45cmは、国産メーカーのビルトイン食洗機の入れ替えにも適したサイズです。縦に3段のバスケットがあるので、カトラリー、食器類、お鍋やフライパンなどと、分けてたっぷり洗えますよ」

幅60cm機種はお椀など、アジアの食器も入れやすいアジア仕様バスケットを搭載。
割れやすいワイングラスも専用のフック付き。
上段バスケットには、お箸も並べられるカトラリートレイを備えています。

ドアを開けると、3段のバスケットにはそれぞれ細かな仕切りや工夫が。アジアでの需要の高まりを受け、お椀やお箸など、アジア諸国で愛用される食器やカトラリーも入れやすくなっています。

一部モデルに搭載されている自動洗剤投入機能「PowerDisk」。手動より30%の洗剤を節約できるように設計されているそうです。

「ランニングコストはさほど変わらないので、新築戸建ての場合、幅60cmのモデルもご好評ですね。60cmには、PowerDiskという約20回分の食器洗い洗剤を自動投入してくれるシステムを備えたモデルもあります。これもアプリで操作していただけますよ」

気になるお値段は、本体のみで30万円から。ドア材が別の場合や、機能性に応じて、全部で20モデルをラインナップしているとのこと。自分好みが見つかりそうです!

憧れの『ミーレ』を、まずは掃除機から始めて、魅力を実感するのもよさそう(「ミーレ・エクスペリエンス・センター 日比谷」にて撮影)。

また、最も手ごろな製品は“掃除機”で、直販限定のホワイトモデルだと4万1,000円です。

「掃除機は、かけている最中の排気が空気清浄機よりきれいという結果が出ています。若い世代の方や、ギフトにと選ばれる場合もありますよ」

こちらは表参道のショールーム。予約制のため、開放感たっぷりの空間でゆったりとお話が聞けます。

さまざまなモデルを比較検討でき、コスト感や必要な準備も聞けるので「まずはショールームへお越しいただきたい」と吉川さん。

憧れメーカーだからと尻込みしていた記者も、夢の第一歩へ具体的にイメージし始めましたよ。検討中の皆さん、一度遊びに行ってみてくださいね。ちなみに完全予約制なので、事前にオンライン予約をお忘れなく!

Miele Experience Center 表参道
〒107-0062 東京都港区南青山 4-23-8(根津美術館向かい)

3月16日、日比谷ショールームオープン!

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洗濯乾燥機を実際にタッチ&トライできる。このような汚れたTシャツも……?
洗濯機で洗ったら、こんなに真っ白に!
キッチンでは、食からサステナビリティを提案する、セルフ型調理体験「サステナキッチン」も実施。

2023年3月16日に、日本で5店舗目になる直営店「Miele Eperience Center 日比谷」がオープンしました。こちらでは、“食”にこだわった魅力的なプログラムが用意されています。オープンから数日は「ピエール・エルメ・パリ」のシェフによる、『ミーレ』のオーブンを使ってマカロンを焼き上げるデモンストレーションも開催。

今後も定期的に、『ミーレ』の調理家電が使えるキッチンでの体験イベント「サステナキッチン」を予定しているそう。食からサスティナビリティを提案するレシピの中から選んだものを、日比谷店のキッチンにてオーブンなどで調理し、作った料理を食べ、最後は食洗器にかける体験もできるとあって、人気も上がりそうです。

日比谷店は予約優先制ではありますがフラッと立ち寄ることもできる店舗なので、憧れのビルトイン家電へのファーストステップとしてのぞいてみるのもいいですね。お店の方に説明をしっかりしてもらいたい人は、もちろんご予約を!

Miele Experience Center 日比谷
〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-5-2 東宝日比谷プロムナードビル1階

【取材協力】ミーレ・ジャパン

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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