1年の支出のリストを作り、特別費を積み立てる
null家族が家で過ごす時間が増えたり、暖房やお風呂などの光熱費もかさんだり。年末年始はどうしても出費が増えます。こうした予測できる出費に慌てないためにも、ののこさんは年間の支出リストを作り“特別費”を積み立てているそうです。
“特別費”とは、子ども関連や季節の行事のほかに、旅行、ふるさと納税など、毎月の家計とは別で使う費用のこと。ののこさんは年に2回のボーナスで向こう半年分の特別費を一気に積み立て、月々の家計とは別にしておくそうです。
「以前は特別費を設けていなかったので、“年末年始で出費が多かったから今月は貯金が少ない”ということが起きていました。でも、月々の貯金は先取りしつつ特別費を別で積み立てることで、それも防げるようになったんです。
そもそも年末年始は、どうしても支出が増えます。その前提で特別費を確保しておくことで、月々の予算をオーバーすることがなくなりました。コツは、ちょっと多めに予算を取ること。
過去の家計簿を見て、月々にだいたいこれぐらいかかるとわかっているので、その金額を四捨五入して切り上げた金額を特別費として確保しています。例えば4万9000円ぐらい必要な場合は、5万円。気持ち多めに入れておくと余剰金が出るので、それは貯金したり、ある程度まとまった額なら旅費にあてることもあります」(以下「」内、ののこさん)
ののこさんの貯金は2種類。月々の貯金はいちばん利率のよい銀行へ“使わない貯金”として預け、『特別費』など定期的に出ていく積み立ては“使う貯金”として住信SBIネット銀行を活用しているそうです。「住信SBIネット銀行は、10個まで目的別口座が作れて、スマホのアプリで活用しやすいので便利ですよ」
支出リストの作り方は、ざっくりでOK。月々どれぐらい出ていくかをざっくりまとめると、俯瞰しやすくなるそうです。
「たとえばうちでは、2023年は3月に息子の小学校入学準備がありました。いくらかかるか不明な子どもの行事はネットで検索して費用感を把握して、だいたいの金額を書き込みます。
あとは、自動車税や固定資産税などの税金や、クリスマスやお正月など季節の行事も記入します。うちは“クリスマス”はプレゼント代は別で1万円、“お正月”はお年玉別で3~4万円くらいみておき、年間で、いつ・どれぐらい支出するかを把握しておくと余計な出費が防げますよ」
楽しみは早めの準備が吉
null年末年始の休み期間の旅行やクリスマスプレゼントなど、ご褒美も出来ることなら我慢したくありません! それは、ののこさんも同じ。節約ポイントは早めの準備にあるそうです。
「旅行の場合、年末年始のよい宿は早くに埋まるので、早め早めに動くに限ります。私は、楽天スーパーセールでクーポンがもらえて、ポイントバックのいちばんいい日を狙って11月に動きました。
あとは、うちは行き先にそこまでこだわりはないので、予算内で、行ったことがなく、ワンちゃんも一緒に楽しめる場所という候補から行き先などを決めましたね」
行き先ではなく予算から決める、というのも予算オーバーを防ぐコツのようです。
「クリスマスプレゼントも、11月のブラックフライデー時季が狙い目です。この時期だと在庫も多く、値引きされていたりポイントバック率もよかったり。私は楽天とAmazonをチェックして、ポイントに軍配があがって楽天で購入しました」
ほかにもポイント還元率が10%のYodobashiもチェックするそうですが「ポイントを貯める経済圏はなるべく絞ったほうがロスがなく、上手に貯めたり使ったりできます」と、ののこさん。
「ポイントがお得だからといろいろなところで貯めていると、うっかりポイントを失効することも少なくありません。私は主に楽天に絞って、あとはAmazonとウェルシアでウェル活。自分の生活で使いやすく貯めやすい経済圏に絞るのがおすすめです」
冷凍貯金を活用して外食は控える
null日頃から「外食はなるべく控える」がののこさんのモットー。それはお正月も変わりません。「おうちに食べるものがないから外食しよう、となるのを防ぐ意味でも(笑)、冷凍貯金しています」。
冷凍貯金とは、冷凍室に食材をストックしておくこと。買い物に行く時間や労力も節約でき、お肉や魚は下味をつけて冷凍しておけば調理の手間ひまも節約してくれます。
「下味冷凍のほかに、毎月の“予備費”を使って、ネットのセールやウェル活でも使いやすい冷凍食材を買って冷凍貯金をしています。
たとえば9月の楽天スーパーセールで、1袋194円で30袋入っていた冷凍の“松屋 牛めしの具”を買っておきました。これは温めて丼にするのはもちろん、肉じゃがやカレーのベースにすると家族がすっごく喜ぶんです。とくにカレーはルーを入れるだけで簡単ですし、ジャガイモが入っていないので多めに作ったら冷凍しておけます」
このほかにも楽天でギョウザ、ウェル活で冷凍うどんを買うのも、ののこさんの定番。ギョウザは使うぶんで小分けにしてフリーザーバッグに入れ、保存しやすくしているそうです。
食材の値上がりにも慌てない冷凍貯金
null冷凍貯金で、もうひとテクニック。
年末年始のスーパーで食材の値上がりにギョッとすること、あるある!ですよね。ののこさんはそれに備えて「12月半ばごろから、ちょこちょこ冷凍貯金を始めています」とのこと。
- 年末年始のおすすめ!3つの冷凍貯金
(1)下味をつけたお肉や魚の“下味冷凍”
(2)ランチや鍋の〆に便利な“冷凍うどん”
(3)鍋セット
「私は週に1度の作り置き作りのタイミングで、野菜を多めに切って、きのこやお肉と一緒に“鍋セット”を作って冷凍しておきます。野菜はキャベツ、白菜、ニンジンなど、それぞれのご家庭で使いやすいものでOKです
“鍋セット”があれば、味付けは家にある調味料でアレンジできますよ。〆を冷凍うどんやごはんのほかに、この時期なら日持ちのするお餅を入れるのもいいですね」
大掃除はせず小掃除
null12月に立ちはだかる大きな壁、それは大掃除。ののこさんはどうしますか?と尋ねると……「ちょっと早めの11月から、出来るときに出来るところから小掃除をするスタイルにしました」。
部屋ごとに小掃除リストをグループ分けして、掃除する箇所を羅列します。そして、家族みんなが過ごすリビングへ小掃除リストを置き、目がついた人に“出来ればやってね”と伝えておくそうです。
「子どもたちはまだ手伝ってくれてないけれど(笑)、夫は時間があるときに出来ることをしてくれました。自分でも、ここのついでにここも掃除しようとか、今時間があるからここできるなと、把握しやすいですよ」
この方法で、12月中旬の取材現在「あとはキッチンのガスコンロまわりだけ。ここは年末にやろうと残しています」とのこと。
ののこさんの節約テクニックは、年末年始はもちろん、日頃から今すぐ真似できそうなアイディアばかり。お金はもちろん、家事の負担もラクにしてくれるそのテクニックで、楽しい年末年始をお過ごしくださいね。
撮影/黒石あみ(小学館)
【取材協力】
ののこさん
Instagramのフォロワーが30万人越えのカリスマ節約主婦。夫と娘、息子の4人家族。夫の借金が発覚したのをきっかけに家計管理をスタートし、ファイナンシャルプランナー3級、整理収納アドバイザー1級を取得。貯金ゼロからスタートして、3年間で600万円貯金を達成。著書に『スッキリ家事でお金を貯める』『ののこの節約作りおきレシピ』(ともに小学館)がある。テレビ出演・雑誌掲載等多数。
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote