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【せいろ2段で作る献立】お祝いの食卓にも!うなぎの蒸し寿司&大きな茶碗蒸し

さいきん気になる「せいろ」。料理家の神田えり子さんに教えてもらう、おいしいのに簡単、ヘルシーなせいろ料理の第2弾。

今回は「うなぎの蒸し寿司」と取り分けて食べる「大きな茶碗蒸し」です。関西ではポピュラーな蒸し寿司。ふっくらと蒸されたやさしい酸味のちらし寿司をぜひ味わってみてください!

お祝いにも!ちょっと豪華なせいろごはん

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こんにちは。料理家/フードエッセイストとして活動している神田えり子です。

春はお祝いごとの多い季節。そんな食卓を華やかにしたいときに、せいろを使っていつもと違ったメニューを楽しんでみませんか?

今回は、お祝い料理の定番ちらし寿司をせいろで蒸した「蒸し寿司」にうなぎをのせたレシピと、大きな器でたっぷり作る「茶碗蒸し」の同時調理をご提案します。

※ここでは、21cmサイズのせいろを使用し、2人分を目安に作っています。

1段目(上段):うなぎの蒸し寿司

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寿司飯に甘辛く煮た具を混ぜ込み、錦糸卵とうなぎの蒲焼をのせて蒸し寿司にします。混ぜる具材は、いりごまやしょうがの甘酢漬けなど、手軽なものでも大丈夫。上にのせるものはうなぎの代わりに穴子やえびなど、お好みで楽しんでください。

「蒸し寿司」って?

蒸し寿司は関西から西の地方では、馴染みのある料理。名前の通り、寿司を蒸したもので、京都や大阪が発祥と言われています。

関西では、温かいという意味の「温い(ぬくい)」から「ぬく寿司」とも呼ばれます。甘辛く煮た干ししいたけやにんじんなどを混ぜ込んだ寿司飯に、錦糸卵、穴子やえびなどをのせた、いわゆるちらし寿司を蒸し、具材は温めてもいいものを使います。

酸味が和らぎ、寿司飯もふっくらと仕上がるのが特徴で、普通のちらし寿司とは少し違ったおいしさです。今回は、うなぎをのせたちょっと豪華な蒸し寿司のレシピをご紹介します。

【材料】(直径21cmのせいろ1台分)

・米 1合
・干ししいたけ 2枚
・れんこん 30g
・にんじん 30g
・うなぎの蒲焼 1尾
・さやえんどう 4枚
・卵 1個
・塩 適量
・サラダ油 大さじ1/2

<調味料A>
・しいたけの戻し汁 100ml
・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1
・しょうゆ 小さじ2
・砂糖 小さじ1

<調味料B>
・酢 大さじ1と1/2
・砂糖 小さじ2
・塩 小さじ1/2

【作り方】

(1)米はといでたっぷりの水に30分ほど浸けてざるに上げ、水気を切る。炊飯器に米を入れ、水を2合の目盛りより少し下まで入れて、少しかために炊飯する。

(2)干ししいたけは200mlの水に30分以上浸けて戻し、軸を切って薄切りにする。戻し汁は100ml分を取っておく。
れんこんは皮をむいて薄いいちょう切りにする。にんじんは皮をむいて細切りにする。

(3)鍋に<調味料A>、(2)を入れて落としぶたをする。中火にかけ、煮立ったら弱めの中火にして煮汁が少し残るくらいまで10分ほど煮る。火を止め、粗熱が取れるまでおいておく。

(4)錦糸卵を作る。
ボウルに卵を割り入れ、塩少々を加えてよく混ぜる。中火に熱したフライパンにサラダ油をキッチンペーパーで塗り、卵液の半量を流し入れる。周りが固まってきたら裏返してさっと焼き、取り出す。同様に残りの卵液を焼き、細切りにする。
※フライパンは直径20cmのものを使用しています。

(5)さやえんどうは塩少々を加えた熱湯でさっとゆで、斜め半分に切る。うなぎの蒲焼は2cm幅に切る。

(6)別のボウルに(1)のご飯を入れ、<調味料B>をよく混ぜ合わせて入れ、しゃもじで切り混ぜて寿司飯をつくる。(3)をざるに上げて汁気を切ってから加え、さらに切り混ぜる。

(7)濡らしたせいろにクッキングシートを敷き、(6)を入れ、上に(4)の錦糸卵を広げて(5)のうなぎをのせる。

※蒸す作業は2段目と一緒に行います。さやえんどうは蒸し上がりにのせるので、ここでは入れません。

2段目(下段):大きな茶碗蒸し

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だし汁がじゅわっとおいしい茶碗蒸し。今回は大きめの器でまとめてたっぷりと作ります。具材は鶏肉やかまぼこのほか、えびやしいたけなどお好みのもので構いません。ゆでうどんを入れて「小田巻蒸し」にしてもおいしいです。

レシピはだし汁を使った作り方ですが、白だしを使って簡単に作ることもできます。

【材料】(直径21cmのせいろ1台分)

・卵 2個
・鶏もも肉 60g
・かまぼこ(5mm厚) 8枚
・三つ葉 4〜5本

<調味料>
・だし汁 300ml
・薄口しょうゆ 小さじ1
・みりん 小さじ1
・塩 小さじ1/3

※だしの代わりに白だしを使用する場合は卵2個に対して水300ml、白だし大さじ2を加えます。ほかの調味料は必要ありません。

【作り方】

(1)鶏もも肉は2cm角に切る。三つ葉は2cm幅に切る。

(2)ボウルに卵を割り入れて、菜箸で切り混ぜ、<調味料>を加えて、静かに混ぜる。

※卵の固まる力は白身に多くあります。この後、濾したときに白身が多く取り除かれると茶碗蒸しが固まりにくくなるので、ここでしっかりと均一に切り混ぜてください。

(3)さっと濡らした茶こしで(2)の卵液を濾す。

(4)せいろに器を置き、(1)、かまぼこを入れ、(3)を注ぐ。

※器の形状によっては、卵液を入れてからせいろに移動するとこぼれやすいです。湯を沸かした鍋の火を一度止め、器を先にせいろに置き、そこに具材と卵液を入れるのがおすすめです。

(5)2段同時に蒸す。下段に「大皿で作る茶碗蒸し」、上段に「うなぎの蒸し寿司」の入ったせいろをのせ、さっと濡らしたせいろの蓋をする。

(6)強火で3分ほど蒸し、茶碗蒸しの表面が白っぽくなったら弱火にして5〜6分蒸す。

※軽くゆすってプルプルとし、竹串を刺して濁った卵液が出てこなければ蒸し上がりです。
※茶碗蒸しの器の大きさや形状によって、加熱時間は異なります。

(7)蒸し寿司にさやえんどうをのせる。

余った寿司飯の温め直しにはせいろがおすすめ!

今回のように一から蒸し寿司を作る時でなくても、多めに作った手巻きの寿司飯やちらし寿司の残りを復活させるのにも、せいろは最適です。

冷蔵庫で保存した寿司飯はパサパサ、ポロポロになって残念な食感になりがちですが、せいろで温めれば、ふっくらとおいしさが蘇ります。

前日に残った寿司飯に具材をのせるなどアレンジして、蒸し寿司を作っても手軽ですね。

お祝いの席でもせいろを使えば簡単に、いつもと目先の違った料理を楽しめます。ぜひ取り入れてみてくださいね。

神田えり子
神田えり子

料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。

レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。

KEITA・服部みどりとともに料理家ユニット<C (クレッシェンドシー) のメンバー。食品メーカーへのレシピ提供、食イベント対応なども行う。

著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/

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